世界シェア5割を占める日本の4メーカーが共同で研究
カワサキモータース株式会社、スズキ株式会社、本田技研工業株式会社、ヤマハ発動機株式会社の4 社は、2023年５月11日に、小型モビリティ（二輪、軽四輪・小型船舶・建設機械・ドローンなど）向け水素エンジンの基礎研究を目的とした「水素小型モビリティ・エンジン技術研究組合（HySE:（ハイス）／Hydrogen Small mobility & Engine technology）」の設立に向け、経済産業省の認可を得ました。
「水素小型モビリティ・エンジン研究組合」 設立に関する報道関係者説明会の参加者。ヤマハの日高社長、カワサキの伊藤社長、スズキの鈴木社長、ホンダ執行役 二輪パワープロダクツ開発生産統括部長の塚本氏やHySE理事長候補の方々が出席しました
「水素小型モビリティ・エンジン研究組合」 設立に関する報道関係者説明会の参加者。ヤマハの日高社長、カワサキの伊藤社長、スズキの鈴木社長、ホンダ執行役 二輪パワープロダクツ開発生産統括部長の塚本氏やHySE理事長候補の方々が出席しました
脱炭素社会の実現に向け、モビリティの分野では様々なエネルギー源を活用したマルチパスウェイ（最もエネルギー効 率が高くなるよう、全方位で技術の可能性を模索し、複数の経路でカーボン フリー社会をめざすという考え方）での取り組みが求められていますが、昨今では、次世代エネルギーとして注目されている水素を使ったエンジンを搭載したモビリティの実用化に向けた研究開発が加速しています。
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HySEはこれらの課題解決に向けて、これまでガソリン燃料を用いたエンジンの開発において各社が培った知見や技術をもとに、連携して小型モビリティ用水素エンジンの設計指針の確立も含めた基礎研究に取り組んでいくといいます。
今回の発表に際し、HySE理事長候補の小松賢二氏（ヤマハ発動機 執行役員 技術・研究本部長）は次のようにコメントしています。
HySE理事長候補の小松賢二氏（ヤマハ発動機 執行役員 技術・研究本部長）
「水素小型モビリティ・エンジン研究組合」（HySE）理事長候補の小松賢二氏（ヤマハ発動機 執行役員 技術・研究本部長）
「水素小型モビリティ・エンジン研究組合」（HySE）理事長候補の小松賢二氏（ヤマハ発動機 執行役員 技術・研究本部長）
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なお、HySEには正組合員である二輪メーカー４社に加え、特別組合員として、川崎重工業株式会社（以下、川崎重工）とトヨタ自動車株式会社（以下、トヨタ）が参画。
川崎重工は、技術研究組合CO2フリー水素サプライチェーン推進機構（HySTRA）の主幹事として有するノウハウをもってHySEの運営を推進し、トヨタは、四輪車用大型水素パワーユニットの実験や解析、設計などのノウハウをもって、HySEの研究成果の最大化を推進します。
研究開発の役割分担イメージ図
研究開発の役割分担イメージ図
１．水素エンジンの研究
水素エンジンのモデルベース開発の研究（Honda）
機能・性能・信頼性に関する要素研究（スズキ）
機能・性能・信頼性に関する実機研究（ヤマハ発動機、カワサキモータース）
２．水素充填システム検討
水素充填系統および水素タンクの小型モビリティ向け要求検討（ヤマハ発動機）
３．燃料供給系統システム検討
燃料供給システムおよびタンクに付随する機器、タンクからインジェクタ間に配置する機器の検討（カワサキモータース）
