<BMW日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップ 3日目◇3日◇宍戸ヒルズカントリークラブ 西コース(茨城県)◇7430ヤード・パー71>
日本ゴルフツアー機構(JGTO)は昨年から英語サイトをスタートさせた。試合のある週はほぼ一日1本のペースで記事が上がる。ただ、日本語の記事を翻訳して載せているわけではない。別の記者が取材して、まったく新しい記事を作っているのだ。
JGTOの広報に確認すると、英語サイトの目的は「国際的にJGTOの認知度を高めるため」。現在、国内男子ツアーには14人の外国籍のシード選手がいる。QT上位で前半戦の出場権を持つ選手を含めると、その数はさらに増える。国籍は韓国、アメリカ、南アフリカ、フィリピン、オーストラリア、ジンバブエと国際色豊か。JGTOはどんなツアーなのかを発信することによって、海外のスポンサーやプロゴルファーに興味を持ってもらう狙いもある。
記事を執筆しているのはシンガポール人のカルビン・コーさん(48歳)。以前はアジアンツアーでメディアオペレーションを担当していたが、3年前に自ら起業してスポーツエージェンシーを立ち上げた。JGTOとアジアンツアーは「SMBCシンガポールオープン」を共催していたこともあり、コーさんとの関係性は長く、そこで白羽の矢が立ったというわけだ。
しかし、彼は毎試合ツアーに帯同しているわけではない。開幕戦の「東建ホームメイトカップ」、欧州との共催試合だった「ISPS HANDA 欧州・日本どっちが勝つかトーナメント!」、勝てば欧州ツアー1試合と米国男子ツアー1試合の出場権が付与される今週の「BMW日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップ」、日本開催の米ツアー「ZOZOチャンピオンシップ」、そして最終戦の「ゴルフ日本シリーズJTカップ」と、節目となる試合でコーさんは現地で取材し、記事を執筆している。
それ以外の試合は運営スタッフが外国人選手に英語で取材した音声を送り、コーさんが書く形で全試合をカバー。記事はJGTOの英語サイトに掲載されるほか、コーさんの会社と契約するシンガポール、マレーシア、フィリピン、インドのウェブメディアでも掲載され、JGTOと同じ記事を読むことができる。
トーナメント現場のプレスルームでパソコンに向かうカルビン・コーさん(撮影:ALBA)