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期待を大幅に上回るデキ! トヨタのスモールSUV、ヤリスクロスのGRスポーツの仕上がりの良さに驚いた!!

期待を大幅に上回るデキ! トヨタのスモールsuv、ヤリスクロスのgrスポーツの仕上がりの良さに驚いた!!

期待を大幅に上回るデキ! トヨタのスモールSUV、ヤリスクロスのGRスポーツの仕上がりの良さに驚いた!!

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トヨタのスモールSUV、ヤリスクロスにスポーティなGRスポーツが加わった。シャシー関係に手が入ったGRスポーツは驚くほど走りに磨きがかかっていた。モータージャーナリストの島下泰久がリポートする。

GRヤリスの開発ドライバーも参加

人気のコンパクト・クロスオーバーSUV、トヨタ・ヤリスクロスに新たな仲間が加わった。その名はヤリスクロスGRスポーツだ。

GRスポーツとは、トヨタ・ガズー・レーシングのスポーツカーであるGRの走りの味やデザインを、より幅広いユーザーに提供するために設定されたトヨタ車のコンバージョン・モデルである。実際、このクルマにはGRヤリスの開発ドライバーも携わり、走りを徹底的に磨き上げたと謳われている。

期待を大幅に上回るデキ! トヨタのスモールsuv、ヤリスクロスのgrスポーツの仕上がりの良さに驚いた!!

GRの名にふさわしく、ボディー剛性の強化や足まわりのチューニングなどが施され、走行性能を向上している。

設定されているのは前輪駆動のガソリン・エンジン車とハイブリッド車の2モデル。今回は、GRスポーツとして初めてシャシー、デザインだけでなくパワートレインにまで手を入れたハイブリッド車を試した。

外観の違いはきわめて小さい。ラジエーター・グリルなどに“G”の文字をモチーフとしたメッシュが使われ、フロントのフォグランプ・ベゼル、リア・ディフューザーが専用になったりしているが、正直なところ差は言われなければ気づかない程度。あるいは現オーナーなら足元の切削光輝(せっさくこうき)タイプの18インチ・アルミホイールに目がいくところだろうか。

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インテリアは各部の加飾を運転の邪魔をしないダーク・メタリック調に。エアヌバックと合成皮革を組み合わせた専用シート表皮を採用する。

肝心なのは走りのアップグレードである。これがきわめてマニアックな内容なのだ。

まずボディはフロア下に2箇所、ロアゲート開口部下あたりの1箇所にブレースを追加して剛性を高めている。そしてシャシーは、タイヤをファルケンFK510SUVに変更。それに合わせてサスペンションに車高10mmダウンのコイル・スプリング、ダンパーを用いるのみならず、フロント・ロアアームに補強パッチを当て、ボディ側の2箇所のブッシュも強化。リアも3箇所の締結ボルトを着力点剛性を高める溝つきワッシャ・ボルトへと変更している。EPSの制御も専用のものとされた。

ハイブリッド・システムは、電気モーターの過渡特性を変更してアクセルオン/オフの際の応答性を高めたという。しかも、それに合わせてドライブシャフトをねじり剛性を高めた専用品としているのである。

期待を大幅に上回るデキ! トヨタのスモールsuv、ヤリスクロスのgrスポーツの仕上がりの良さに驚いた!!

標準モデルに対し、GRスポーツはエアヌバック+合成皮革の専用表皮を使ったスポーティ・シートを備える。

思わず目を見開く

これだけ手が加えてあれば効果は明らか。ステアリング・フィールはしっかりしていて頼もしく、右足をアクセルペダルに乗せただけでスッとクルマが前に出る。走り出してすぐに、思わず目を見開いてしまった。

実際、高速道路に入ってもアクセルのツキが良いため速度調整が容易で、小気味良いだけでなく疲れが少なく感じられる。そして何よりリアがどっしりとした高いスタビリティに、安心してペースを上げられるのだ。この高速性能は、お世辞抜きにコンパクトSUVであることを忘れるほどと言ってもいい。

肝心のワインディング・ロードでの走りも絶品で、サスペンションはしなやかなストロークで路面を捉え、狙ったラインにたやすく乗せていける。姿勢変化は完全に抑え込まれてはいないが、動きは漸進的だし何より操舵感豊かでリア・タイヤの位置決めもピシッと行われているおかげで、却ってクルマの挙動を分かりやすく伝えてくれるという具合である。

期待を大幅に上回るデキ! トヨタのスモールsuv、ヤリスクロスのgrスポーツの仕上がりの良さに驚いた!!

アクセル操作に対してすぐに加速Gが立ち上がるだけでなく、離した時にも素早く減速感が得られるキレの良さが加わったパワートレインのレスポンスも、これまでのトヨタ・ハイブリッドには望めなかったもの。おかげでDレンジのままで何の不満も無く楽しめた。

正直、この仕上がりは期待を大幅に上回るものだった。いや、GRヤリスの実力を考えれば、このぐらいは当然と言うべきだろうか。ともあれGRスポーツという存在を大いに見直したことは間違いない。

むしろ、この走りに対して外観が控えめに思えてしまったほどだが、ヤリスクロスの最上級であるZの約15万円高に抑えられた価格を考えれば、それを言うのは贅沢だろう。ワインディング・ロードで背後から、軽やかなロールを伴いながらちょっと車高の下がったヤリスクロスがグングン迫ってきたら、おそらくそれはこのGRスポーツに違いない。

文=島下泰久 写真=難波賢二

(ENGINE2022年12月号)

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