これまでのキャンピングカーの印象が変わった新たなキャンピングカーとは
これまでキャンピングカーといえば、白いボディで無加飾のバンコンやキャブコンが定番でした。
しかし、見た目も走行性能も従来モデルを凌駕するキャブコンが誕生したといいますが、どのような経緯で製作されたのでしょうか。
見た目から普通のキャンピングカーには見えない!? 存在感のあるトヨタ「ハイラックス」をベースとしたダイレクトカーズの新型「BR-75」とは
トラックを改造（コンバージョン）したモデルとなる「キャブコンバージョン（キャブコン）」の多くは、トヨタ「カムロード」というキャンピングカー専用シャシの後部にキャンパーシェルを架装するものが一般的です。
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また従来、ハイラックスのようなピックアップトラックをベースにする場合には、荷台にキャンパーシェルを積載する「トラックキャンパー（トラキャン）」が一般的な架装方法となり、車中泊をしない時にはシェルを降ろし、普通のトラックとして使えるというメリットがあります。
では、キャブコンとなるBR-75はどのような経緯で製作されたのでしょうか。その理由について、ダイレクトカーズのスタッフは次のよう語ります。
「弊社はこれまでバンコンやキャブコンを製作してきましたが、車内の快適性だけでなく見た目も重視してきました。
しかし、キャピングカーのベース車両は商用車やトラックがほとんど。どうしてもカッコいいという部分を打ち出すのが難しかったのも確かです。
そこで、見た目が良く、オールパーパスな走行性能を持って、しかも快適に車中泊できるキャンピングカーを…ということで、BR75が誕生しました」
しかし、荷台部に設けられた居住部は丸みを帯びたデザインで、リアゲートを開けると防水パンが施工されたスペースが備わっていることで、標準装備されている簡易トイレを使うこともでき簡単に洗い流せる構造です。
その一方で、ハイラックスベース部分（1列目シート／2列目シート）と後方の居住部では行き来が可能となっており、ルーフトップを開くと大人が立って歩けるほどの空間が誕生します。
さらにベンチシートとテーブルを格納すればベッドになる他、ハイルーフ部にはセミダブルサイズの「プルダウンベッド」が装備されています。
パワートレインは、ベースとなるハイラックスの2.4リッターターボディーゼルエンジンが搭載されています。
走行安定性は、 一般的なキャブコンに使用されるカムロードの場合、後輪をダブルタイヤにするなどの高速時の操縦安定性は図られているものの、キャブオーバーゆえの運転のしにくさがありますが、ハイラックスベースになったことで改善されています。
さらにキャンパーシェル搭載による重量増は約600kgですが、荷台部分を切って架装しているためハイラックスの最大積載量は500kgというキャパシティを超えておらず、車体の重量バランスも十分に考慮されています。
今後も既存のバンコンやキャブコンのスタイルが変わることはありませんが、このような特徴があるBR-75は業界の風雲児になる可能性もあり、様々な車種をベースにしたキャンピングカーの可能性を切り拓いたと言えるでしょう。
ちなみに、BR-75の価格は「Z」が1098万円、「G」が1245万円となり、高額なように思えますが、リチウムイオンバッテリーにソーラーパネル、100Vエアコン、FFヒーターなど、通常はオプションとなっている装備がすべて標準になっています。
