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普通の充電スタンドが超急速充電スタンドに変身、BYDがダブルチャージングガンを開発

普通の充電スタンドが超急速充電スタンドに変身、bydがダブルチャージングガンを開発

超急速充電は将来のトレンドになると認識されているが、800V超急速充電の普及にはまだ長い時間が必要だ。このような背景の下、BYDは「ダブルチャージングガン」超急速充電という新たな解決策を打ち出した。

新エネ車が登場してから普及しつつある今日まで、航続距離は新エネ車ユーザーの心配事だった。

各自動車メーカーは効率的なエネルギー補給方法を絶えず模索している。例えば、NIOなどはバッテリー交換モデルを採用し、標準化されたバッテリーパックと全国をカバーするバッテリー交換ステーションを通じて迅速なエネルギー補給を実現している。また、一部の自動車メーカーは800V高電圧プラットフォームと超急速充電スタンドを通じて新エネ車の超急速充電を実現している。

「800V超急速充電」は、理論上は350kWさらには480kWの充電電力(電圧が800Vであれば、電流は437.5Aから600Aの間)を実現でき、「5分の充電で200km航続」は実現間近だ。しかし、充電スタンドを探しても「800V超急速充電スタンド」はごくわずかしかない。

中国では2015年以降に新設された直流充電スタンドは主に500Vだった。2020年以降は主に750Vの高電圧スタンドが設置されたが、現在多くの充電スタンドは2015版の充電の国家規格に基づいて設計されており、最大充電電流は250Aで、電流が300Aを超える公共超急速充電スタンドは2%にすぎない。

超急速充電は将来のトレンドになると広く認識されているが、「800V超急速充電」の普及にはまだ長い時間が必要だ。現在の充電スタンドの電流と電圧を向上させ続けると、電力ネットワークの容量、電力供給の安全性、コスト投入など多くの問題に直面し、現実的ではない。

このような背景の下、BYD(比亜迪)は「ダブルチャージングガン」超急速充電という新たな解決策を打ち出した。ダブルチャージングガンとは、その名の通り電気自動車(EV)に二つの超急速充電口(車体後部両側の対称位置)を備え、隣接する二つの超急速充電スタンドを利用して、同時に二つのチャージングガンを挿して充電することができ、電圧は変わらないが電流は2倍になり、車両はニーズに応じて2本目のチャージングガンの充電電力をスマートに調節することができる。

普通の充電スタンドが超急速充電スタンドに変身、bydがダブルチャージングガンを開発

従来のシングルチャージングガン充電技術に比べて、ダブルチャージングガン超急速充電技術はより高い充電電力とより速い充電速度を実現した。ダブルチャージングガンは同時に作業できるため、電流がバッテリーをより速く通過し、充電時間を短縮できる。

現在、ダブルチャージングガン技術は主にBYDとベンツの合弁ブランドの騰勢(DENZA)に応用されている。DENZA N7を例にとると、ダブルチャージングガンの出力電力は230 kWを突破し、15分の充電で航続距離を350km増加することができる。

ダブルチャージングガン超急速充電の効力を実現するため、BYDは複合直冷技術も開発した。バッテリーの上下両面に冷却板を敷設し、2セットの冷媒制御システムを通じて、バッテリーの冷却面積は100%上昇し、熱交換能力は85%以上上昇した。これにより、バッテリーは超急速充電中に適切な温度を維持し、過熱によるバッテリー性能と寿命の影響を回避することができる。

消費者が実際に使用する際には別の問題にも直面する。例えば、隣接する空きの充電スタンドが二つ必要で、十分な長さの充電ケーブルも必要となる。

市場では一般的に「将来の発展トレンドはやはり800V超急速充電であり、ダブルチャージングガン超急速充電は妥協案でしかなく、決して最終案ではなく、最終的には淘汰される」と考えられている。

しかし、インフラが十分でない現状においては、ダブルチャージングガン超急速充電は柔軟かつ現実的な新しい考え方だといえるだろう。(編集/CL)

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