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GTA6にはテイクツーやロックスターのみならず、ゲーム業界の多くのことがかかっているとアナリストが見解を示す

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No pressure.

大規模な人員削減、スタジオ閉鎖、注目のAAA作品の失敗が続くなか、ビデオゲーム業界は現在、その歴史上でも極めて厳しい時期を迎えている。収益に関しても苦戦しているのだ。米国の売上データ追跡会社であるCircanaによると、2024年のゲームに対する消費は2%減となる見込みだという。ただし、これはもっとも楽観的な見通しをした場合の数字だ。

Xbox責任者のフィル・スペンサーは、ゲーム事業における約2000人の従業員に影響を及ぼしたマイクロソフトの大規模な人員削減について、業界は近年、特にコンソールでゲーマー人口の増加に失敗してきていると説明。しかし、大きな火付け役となるものが迫りつつある。それは『グランド・セフト・オートVI』だ。

GI.bizの取材に応じたCircanaのアナリストを務めるマット・ピスカテラは、ロックスター・ゲームスが手がける大ヒット間違いなしの『グランド・セフト・オートVI』がビデオゲームへの興味を再燃させるとの見解を示し、続けてこう語っている。「ゲーム業界でこれほど重要なものが発売されることはないでしょうから、無理はしないでほしいですね」

GTA6にかかっているものが非常に多いのは明らかだ。それは開発元のロックスターと、その親会社のテイクツー・インタラクティブだけのことではない。一部のアナリストは、本作が史上最高の販売本数を記録し、エンターテインメントの記録を更新するようなゲームになると予想している。2013年には、『グランド・セフト・オートV』が発売からわずか3日で10億ドルを超える売上を記録し、エンターテインメント史上もっとも速いペースで10億ドルに達した作品となった。GTA6は発売から24時間で10億ドルに達する可能性を秘めている。

ビデオゲームの小売に流れ込む売上金は、オンラインストアでゲームを販売するAmazonやGameStop、そしてもちろんマイクロソフトやソニーといったビデオゲームや周辺機器の販売から利益を得ているあらゆる企業の純利益を間違いなく引き上げることになる。2025年にGTA6が発売される際には、多くの企業がその分け前をめぐって戦うだろう。

だが、それだけではない。GTA6はコンソールの売上も伸ばすようなゲームだ。ソニーは今年中にPS5 Proを発売すると予想されており、GTA6に対する関心から恩恵を受けるはずだ。また、Xbox Series X|Sやマイクロソフトが計画している刷新版のハードウェアの売上も強化されることが見込まれる。ここで忘れてはならないのは、GTA6はコンソール版と同時にPC版が発売されるわけではないという点だ。つまり、いち早く本作をプレイするにはPlayStationかXboxを所有していなければならないのだ。

店舗での販売以外に、現行の「GTAオンライン」と同様、GTA6の「GTAオンライン」に相当するコンテンツでも多数の課金アイテムが用意されるだろう。マイクロソフトとソニーは、その課金による収益も見込める。

GTA6は、これまで言われてきたようにゲーム史上もっとも重要な発売になるのだろうか。大規模な人員削減がビデオゲーム業界に大打撃を与え続けていることを考えると、その可能性は十分にある。だが、業界がGTA6の発売に期待を寄せるなかで、本作の開発に取り組んでいる人たちや彼らが直面している問題について考えてみてほしい。ロックスターの開発者らは先月、GTA6の開発を完了させるために週に5日オフィスに出社することを強制するという同社の決断に激しく反発しており、一部ではクランチ(強制的な長時間労働)に対する懸念も浮上している。

ロックスターは長年にわたり、「グランド・セフト・オート」シリーズや「レッド・デッド」シリーズ作品の開発において過酷なクランチを行っているとゲーム業界で悪評を買ってきた。しかし、2018年に『レッド・デッド・リデンプション2』が発売され、同作の開発による人的被害についての衝撃的な事実が明らかになってからは、GTA6の開発で同様のことが起こらないよう会社の文化が見直されたことを示唆する報道が出ている。

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