ヤマハがAI活用による車室音響技術「Music:AI」を新開発
同社は、今回の技術開発について「技術革新を背景とし、自動車の車内空間は多彩な音響エンタテインメントを楽しむ『セカンドリビング』へと進化している」とし、それに伴って「複雑化する音響システムの迅速な調整、多様化する音楽や映画などのコンテンツごとに相応しい音響特性の適用、そして音質パーソナライズの実現など、従来のチューニング技術では対応できない高度な最適化が求められている」と経緯を伝えた。
「Music:AI」を構成するのは、楽器やオーディオ関連の製品を多数手がけてきた同社のノウハウを注ぎ込んだ「for Cabin」「for Music」「for Person」という3つのAIプロセス。
「for Music」は、ホームオーディオ分野で培った感性音響チューニングのノウハウを学習させたもの。再生される楽曲データを入力元とし、躍動感や透明感、広がり感といった楽曲の個性に応じて出力信号をリアルタイムに最適化する。
「for Person」は、楽器開発で培った感性評価のノウハウを応用したもの。ユーザーが2次元パッドを操作することで、AIが網羅的かつ効率的に音質と印象の関係を把握し、1人ひとりに最適な音響パラメータを提供する。