マツダって面白い。過日、プレスサイトを見ていると「スーツケースカー」なるものを発見。どうやらバブル期の1989年から1991年に行われた車内コンペの作品なのですが、コレまた究極のモビリティ。
1991年といえばマツダ787Bがル・マン24時間レースを日本の自動車メーカーとして初制覇。時系列は不明ながら、このサムソナイトのスーツケースに貼られたステッカーがMAZDA SPEEDではなくTRDなのが微笑ましい。あと、装着タイヤはDUNLOPですよ~(笑)。
さて、本題。マツダは2022年11月22日に「中期経営計画のアップデートおよび2030年の経営方針について」と題するニュースリリースを発表。ザックリいうと、電動化への道筋といいましょうか、その方針を具体的に示しました。PVまで作って同社の公式YouTubeチャンネルにアップされていますので是非ご覧ください(約4分)。
このPVのなかに「マツダ・ヴィジョンスタディモデル」がコンセプトモデルとして登場。現状はCGですが、既にモックアップモデルが存在していても不思議ではありません。正直、カッコいい! のひとこと。実際に製品へ落とし込むとなれば保安基準等を加味しなければなりませんが、そう難しいとも思えません。あとは経営陣のGOサイン次第というレベルか?
フロントノーズがやたら低いのでコレが次期ロードスターなら無理ゲー。あくまでデザインコンセプトとなるでしょうか。しかし、エンジンのないBEVならレイアウト的に問題なさそう。PVにヴィジョンスタディモデルのプラットフォームが映し出されているのですが、例のXボーンフレームが出ていたのでスクショしました。こちらもご覧ください。
マツダファンとして気になるのはロータリーエンジンの将来です。アップデート内容の資料によれば、PHEVとBEVの間に“ロータリー多電源化技術”として掲載されているので、純エンジン車としての登場はないのでしょうが、市販化を前提としているのは間違いないでしょう。プラットフォームも掲載しますので、ワタシと一緒に妄想してください。どんなクルマになるか楽しみですね。
イケてるコンセプトカーといえば、2017年に発表された「ヴィジョンクーペ」を忘れることはできません。諸々ウワサを総括すると、どうやらコイツが次期マツダ6といわれます。そう仮定すると、ガソリン直6のマイルドハイブリッドという線が濃厚。後輪駆動の4ドアスポーツクーペとなれば大歓迎。しかし、あのフロントフードに直6が収まるかどうか……。
いま我々にできるのはマツダ開発陣にエールを送ること。変態レベルのこだわりはマツダならでは。妄想が加速するマツダ車なのです。
最後に業務連絡です。CX-60オーナーの皆さん、OBD2ポートにレーダー探知機や社外テスターを接続するのはご法度です。新世代セキュリティが働いて制御系や安全装備がセーブモードに陥ります。また、一部のアンドロイド系スマホも関係するとか。このユーティリティ上の問題は鋭意対策改善中。詳細は正規販売店にお訪ねください。
Text:Seiichi Norishige
マツダ