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三菱「パジェロ」復活の兆し!? 新型「本格四駆」初公開で名門ブランド「再始動」? 成否はファンの“パジェロコール”次第か

三菱の本格オフローダーブランド「パジェロ」が残した伝説の数々

 現在、SUVテイストの軽スーパーハイトワゴン「デリカミニ」が大ヒット中の三菱自動車工業(以下三菱)ですが、40代以上の世代にとっては、三菱といえば「パジェロ」ではないでしょうか。

 

 「デリカD:5」や「アウトランダー」も順調で、さらに新型ピックアップトラック「トライトン」がデビューした今、かつての名車「パジェロ」が日本市場に復活する可能性があるのかないのか、「東京オートサロン2024」の三菱ブースで、担当者に「ダメ元で」話を聞きました。

三菱「パジェロ」復活の兆し!? 新型「本格四駆」初公開で名門ブランド「再始動」? 成否はファンの“パジェロコール”次第か

2024年2月におよそ12年ぶりの国内復活を遂げる三菱の新型「トライトン」[写真は東京オートサロン2024に出展されたカスタムカー「SNOW SHREDDER CONCEPT(スノーシュレッダーコンセプト)」(参考出品モデル)]

2024年2月におよそ12年ぶりの国内復活を遂げる三菱の新型「トライトン」[写真は東京オートサロン2024に出展されたカスタムカー「SNOW SHREDDER CONCEPT(スノーシュレッダーコンセプト)」(参考出品モデル)]

 東京オートサロン2024の三菱ブースには、新型トライトンやデリカD:5をベースとした競技用マシンや、デリカミニ/デリカD:5の特別仕様「シャモニー」のカスタム仕様など、同社が誇るオフローダーにさらなる躍動感を与える展示がされていました。

【画像】めちゃカッコいい! 三菱「新型四駆」を画像で見る(30枚以上)

 しかし三菱の本格オフローダーといえば、やはりパジェロを忘れることはできません。

 戦後に米国「ジープ」のライセンス生産をしていた三菱は、グローバルでの新たなニーズに応えるオリジナルのクロスカントリー4WDとして、1982年に初代パジェロを発売。ラダーフレーム構造という頑丈な車体をもつ本格オフローダーでありながら、日常使いでも乗りやすく快適なクロカンSUVとして注目されました。

 その後パジェロは、1983年に参戦したパリ・ダカールラリーの市販車無改造クラスでデビューウィンを果たしたことで、世界的に名の知られるモデルとなりました。

 1991年には2代目にモデルチェンジ。当時のRVブームも手伝って、パジェロは一躍大人気車に成長しています。

 当時人気のテレビ番組「東京フレンドパーク」で行われたダーツゲームの際のコール「パッジェロッ! パッジェロッ!」は、筆者(吉川賢一)も含むオジサン世代にとっては大変懐かしいもの。

 今もなお多くの人がパジェロの車名を記憶しているのは、この番組の影響もかなりあるのではと筆者は感じています。

 その後は1999年に3代目へ、2006年に4代目へとフルモデルチェンジを行いますが、本格四駆に代わり乗用車ベースのクロスオーバーSUV人気が高まる一方、ミニバンブームの到来なども重なり、パジェロは徐々にシェアを落とし、2019年に国内販売終了となりました。

 このパジェロとかつてのデリカシリーズは、実はプラットフォームを共有していた兄弟車でした。

 一見ミニバンなのにパジェロ並みのオフロード性能を持った当時のデリカ(デリカスペースギア)には、いまも多くの根強いファンがいます。

 現行型のデリカD:5ではより快適性を重視し、乗用車ベースのシャシーとなりましたが、ボディ骨格のつくり方にはパジェロの考え方が活かされており、リブボーンフレーム(動物のもつ肋骨のように環状につないで補強した車体構造)や、ボディ裏側へ大型の剛性補強パーツが加えられています。

 そんな伝説の名車であるパジェロですが、モデル復活の可能性はあるのでしょうか。

伝説の「パジェロ」復活のカギは「ファンの声」!?

 東京オートサロン2024会場で三菱の広報担当者に突撃したところ「具体的な商品計画は伝えることはできませんが」との前置きした上で、次のように話します。

「スズキの『ジムニー/ジムニーシエラ』に対抗するような、いわゆる『パジェロミニ』や『パジェロジュニア』のような小型クロカンSUVが欲しいという声は多くあります。

 大幅改良に伴い『eKクロススペース』から名称とデザインを変えたデリカミニが大ヒットしていることで、同じように“ミニ”シリーズとして車名復活を望まれる方もいます。

 ただ軽自動車に関しては日産とのアライアンス関係もあり、今すぐ同じようなことができるとは限りません」

三菱「パジェロ」復活の兆し!? 新型「本格四駆」初公開で名門ブランド「再始動」? 成否はファンの“パジェロコール”次第か

スズキ「ジムニー」対抗馬として三菱がかつて販売していた軽クロカン4WD「パジェロミニ」復活を望む声は少なくないといいます[写真は初代「パジェロミニ」]

スズキ「ジムニー」対抗馬として三菱がかつて販売していた軽クロカン4WD「パジェロミニ」復活を望む声は少なくないといいます[写真は初代「パジェロミニ」]

 一方大型SUVである次期「パジェロ」の可能性はどうでしょうか。

「この2月、日本で1トンピックアップトラックの新型『トライトン』を発売しますが、すでに多くの反響が届いています。

 実はこのトライトンをベースとする大型クロカンSUVを、海外市場で『パジェロスポーツ』として販売しています。

 現行型は先代モデルがベースですが、新型トライトンをベースとする新型「パジェロスポーツ」も、時期はわかりませんがいずれ(海外では)発表することになるでしょう。

 パジェロの血統を受け継いだパジェロスポーツは、世界80か国以上で販売されているブランドですが、日本のファンの皆様からの声が大きければ、日本導入も検討せざるを得なくなるはずです」

 三菱の担当者は「これもあくまでも私見ですが」としながらも、「ファンからパジェロ復活を熱望する“パジェロコール”の声が大きければ、パジェロ復活もけっして夢ではないのでは」としていました。

※ ※ ※

 パジェロが培ってきたタフでたくましい走りという三菱の伝統は、2月にデビューする新型トライトンをはじめ、今後も各モデルで受け継がれていくことでしょう。

 その次はぜひ、パジェロシリーズの復活も大いに期待したいところです。

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