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「中古車乗るならこんなのがいい!」 オヤジの心を熱くする「ホットハッチ座談会」を発掘! ドイツ、フランス車対、イタリア車の戦いの結果は?【『エンジン』蔵出しシリーズ/比較試乗篇】

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中古車バイヤーズガイドとしても役立つ雑誌『エンジン』の貴重なアーカイブ記事を厳選してお送りしている「蔵出しシリーズ」。今回は2009年の「エンジンHOT100ニューカーズ」の特別企画として行われた、ホットハッチの比較試乗ナンバーワン決定戦の座談会をお届けする。集めたホットハッチ、イタリア2台、ドイツ2台、フランス1台。うち3台が3ペダルのマニュアル・ギアボックスという実にエンスー的なラインナップが魅力。そしてなんと言っても評議委員を務めた当時はまだ40歳代半ばにあるエンスー派ジャーナリスト3人、清水草一、森口将之、佐野宗弘による抱腹絶倒、忖度なしの言いたい放題座談会が面白い! 今回はその前篇として、アウディS3とプジョー308GTiをお送りする。

変態のクルマが上位にくる企画

── クルマ好き、運転好きが選ぶエンスーな5台ということで集めた5台に乗ってもらったわけです。まず、1位から5位までに5点から1点を付して集計しますと……

上田 アウディS3が8点、プジョー308GTiが10点、VWシロッコTSIが17点、アバルト500が19点、そしてアルファ・ミトが21点。

清水 いやぁ、ぜんぶ良かったなぁ。

── じゃぁ、S3からいきましょ。

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ベースとなるA3のモデル・ライフ終盤になって登場した最高性能版がこの5ドア型S3。ドイツでの発表は昨年春。日本への導入は今春。ターボエンジン+クワトロ+Sトロニックとアウディ印全開。

佐野 個人的にはホットハッチたるもの4駆であってはいかんと常々思っているので、点が低くなりました。イイワルイの問題ではなくて。

── というと?

佐野 4気筒エンジンによるFFというのが、これはもうホットハッチのお約束だろうと。6気筒だったり、後輪も駆動するとなると、違う種類のクルマになってしまう。

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ピークパワーよりも、ほとんど全回転域で30kgm以上に達するトルクが印象的なS3の2.0リッターターボ・エンジン。苦労知らずの速さ。

── ターボ過給は?

佐野 それも「なし」だったんですが、それを言うと今回は選択肢がなくなってしまうので……

── だよねぇ。

佐野 4気筒2リッターのFFが基本です。

森口 S3がいいクルマであることはまちがいないですよね。ただ、ホットなのかな、という気がします。速い=ホットという時代ではもはやないでしょう。

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さすがに高価なだけあって、高級感は随一。ボディサイズに余裕があるだけでなく、座面角度が変えられる電動調整式シートが備わることもあって、ドライビング・ポジションの自由度の高さは、ほかの4台を寄せ付けない。2ペダルの利があるとはいえ、ペダル配置も理想的なもの。運転環境は間違いなく1位。パドルも備わる。

清水 こういうの好きな人、多いんですよ。世の中、こっちのほうが主流派の好みじゃないですか? 精度の高いカチッとした、そしてこのオン・ザ・レール感覚! それじゃつまらないという方が変態では?

佐野 変態のクルマが上位にくる企画ですよね、これ。

上田 機械的によくできていて、5ドアで実用的、実績あるプレミアム

・ブランドでと、売れる要素に事欠かない。しかもこれ、「S」です。

清水 普通に考えたら無敵です。Sとしてはむしろ安いというべきだし。

佐野 最下位にしちゃう僕らが悪いと、そう言いたいわけですね。

森口 5台あれば5位にくるクルマがあるのはしょうがないことです。

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清水 このクルマには危うさがない。危うさがない=刺激がない、といえるところはありますからねぇ。

佐野 ターボ過給、デュアル・クラッチのSトロニックは普通のA3にもついてます、いまや。

森口 アウディにはTTもあるのでS3を5ドアだけにしたということはあるんじゃないですか?

清水 5ドアは大正解ですよ。一般向けを考えたら、3ドアはない。

佐野 S3は「アウディが欲しい」というだけでは買えない。分かりやすそうでいて分かりにくい。2重にハードルが仕掛けられたクルマです。そういう意味では、これは非常にマニアックだともいえますがね。

森口、突出した高得点を付与

── 308GTiはどうですか? 森口さんは満点を投じてますね。

森口 ほかのクルマはそれぞれ気になるところがあったんですが、308はカッコがわるいこと以外は注文つけたくなるところがないから、べつにいいかな、と。

清水 べつにいいかな、とかじゃなくて、もう少し張りのある前向きな発言をお願いしますよ(笑)。

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目の前の空間は広大。広々感は他を寄せ付けない。かつてのプジョーと違って、右ハンドル化のネガはほとんどないが、腕で合わせるとペダルが近く、脚で合わせるとステアリングホイールが遠い、という状況が生まれがち。そういう場合には座面高を上げ気味にして補整することになる。ペダルやシフトレバーのタッチは柔らかめ。

森口 年がら年中山へ分け入ってキャアキャアいわせるのではなくて、そりゃあ時にはワインディング・ロードを楽しむことはあっても、普段は時間と距離を一緒に重ねながら楽しめるキャラクターであってほしい。1台ですべてをこなすクルマなわけだから、ある程度オールマイティじゃないといけないでしょ。308はそれなりに楽しめて、一方、リラックスもできる。そこがとてもいい。僕は絶対的な速さを求めていないので、あの1.6リッターターボでもう十分。パワーあるし、柔軟性も備えている。

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プジョー308シリーズのデビューは2007年秋。日本市場へは昨年上陸。トップ・パフォーマーのGTiは3ドアとマニュアル・ギアボックスのみの組み合わせとなる。日本仕様には18インチ・タイヤが標準装着される。

清水 いいですよねぇ。トルクステアがはっきり出るということでは、308がいちばんじゃじゃ馬です。そこもいいなぁ。楽しい。

森口 エンジンかけてギア入れて、クラッチつないでという走り出すまでのあれこれが昔っぽいのもいい。フィアット系より昔風。懐かしい。可愛げがありますよ。207系よりプジョーらしさも濃厚にある。

清水 っていうか、古色蒼然?

佐野 207にもGTiがあるというのが悩ましい。どちらも3ドア。サイズを考えると207がいいけど、味わいを求めると308。う~ん。

清水 308はデカイよねぇ。

佐野 日本人にとってプジョーのGTIといえば205なわけですよ。

── 505じゃない?

佐野 何いっているんですか(笑)。旧すぎです、それ。でもそこへ想いを馳せられるんだったら、308はありじゃないですか。

清水 308は大きい……

佐野 サイズが大きいことそれ自体よりも、ダッシュボード周りの造形が目の前の空間を必要以上にだだっ広く感じさせてしまうんです。前任機種の307ほどミニバン・ライクではないんですけどね。

清水 デザインの袋小路?

森口 307は時の主流派セニックを意識しすぎたのか背を高くしすぎたきらいがあったけれど、308は少し落として、幅も拡げた。いいところにあると思いますよ、僕は。

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佐野 ATで乗りたくなるようなところがあるんですよ。

森口 それをマニュアル・ギアボックスを操って走らせるところがいいんじゃないですか。エンスーです。

森口 クラシックな、あるいはオーセンティックなものへの憧れをくすぐってくれるクルマです、308は。

清水 5台のなかで最もピーキーな、スウィート・スポットの狭いクルマであることは間違いない。

森口さんだけが突出した高得点を与えたのがよく物語っている、ということで次。

◆激論はまだまだ続く! VWシロッコ、アバルト500、アルファ・ミトの上位3台は【後篇】で!

話す人=清水草一+森口将之+佐野宗弘 写真=小野一秋

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エンスー・ホットハッチ5台のHOT委員を務めたのは、左から佐野宗弘、清水草一、森口将之の3人。補佐役として編集部から齋藤と上田が加わった。

(ENGINE2009年9月号)

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