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三菱の最強「爆速スポーツカー」が凄い! 「フルタイム4WD×ツインターボ」でハイテク武装! ド迫力の「超ワイドボディ」で登場したモデルとは

最新技術を盛り込んだ三菱「ハイテクスポーツカー」!?

 現在、新車で購入可能な国産スポーツカーと言えばトヨタには「スープラ」や「GR86」、日産は「GT-R」「フェアレディZ」、ホンダは「シビックタイプR」、マツダは「ロードスター」、スバルは「BRZ」、スズキにも「スイフトスポーツ」が存在するなど、クルマ好きにとっては嬉しい多彩な選択肢が用意されています。

 

 一方で、三菱はSUVやコンパクトカーなど実用的なモデルをラインナップしているものの、スポーツカーと呼べるモデルは展開していません。

 

 そのため今では「悪路走破性」に優れたモデルの印象が強い三菱ですが、過去にはスーパーカーにも負けない迫力を持つ高性能スポーツカーを販売していました。

三菱の最強「爆速スポーツカー」が凄い! 「フルタイム4wd×ツインターボ」でハイテク武装! ド迫力の「超ワイドボディ」で登場したモデルとは

三菱「GTO」

三菱「GTO」

 日本経済がバブルの好景気に湧いていた1990年前後には、各メーカーからさまざまなスポーツカーが登場しました。

【画像】カッコいい! これが三菱の最強スポーツカー「GTO」です(27枚)

 中でもホンダの「NSX」と日産の「R32型スカイラインGT-R」は高い走行性能を有し人気のクルマでしたが、この2台に匹敵するスペックで登場したのが三菱の「GTO」です。

 GTOは、1990年10月にデビューした3ドアクーペで、「スタリオン」の後継車として開発。

 1989年の東京モーターショーで出展されたコンセプトカー「HSX」のデザインや機構を活かした実質的な市販モデルで、名称は三菱の伝説的名車である「ギャランGTO」から名前を受け継ぐ形でGTOと命名されました。

 搭載するパワーユニットは3リッターV型6気筒ツインターボと、同自然吸気エンジンの2種類。

 このエンジンは三菱の高級セダン「ディアマンテ」に採用されていたモデルをベースにチューニングしたもので、ツインターボ仕様の最高出力は280馬力と国産車最高クラスのパワーを誇りました。

 駆動形式は全車フルタイム4WD(国外用にはFFモデルも存在)で、トランスミッションは当時の日本車としては初採用となるドイツ・ゲトラグ社製の5速MTか4速ATの2種類(ATはNAモデルのみ選択可能)を用意。

 そのほか、アルミ製の4ポット異径対向ピストンブレーキキャリパーや可変式のリアスポイラーも装備するなど、GTOは当時の画期的な技術を盛り込んだ先進的なスポーツカーだったのです。

速いけど重すぎた…!?

 そんなGTOは「運転しやすい4WDスポーツカー」を目指していたこともあり、先述のような最新技術・機能にくわえてABSやECSといった電子デバイスを用いることで、走行性能や操作性能を高めているのが特徴。

 しかし、当時のユーザーから下された評価は「速いけど曲がらない、重い」でした。

三菱の最強「爆速スポーツカー」が凄い! 「フルタイム4wd×ツインターボ」でハイテク武装! ド迫力の「超ワイドボディ」で登場したモデルとは三菱「GTO」

 車重が重くなりがちな4WDモデルというだけでなく、全幅1840mmと当時のスポーツカーとしてはボディが大きく、最新の機構をふんだんに盛り込んだため、最も軽いNAモデルでも車重は1640kgとかなりの重量級。

 ツインターボエンジン搭載モデルに至っては1700kgもあり、これはライバルのNSXやR32型スカイラインGT-Rと比べて300kg近く重い値です。

 その結果、加速は速く直線は安定して走れるものの、コーナリングが難しいクルマと評されるようになったのです。

 このようにして出足からライバルの後塵を拝したGTOは、巻き返しを図るため何度もマイナーチェンジを繰り返し改善を図りますが、一度定着した評価を覆すには至らず、さらに1990年代後半からスポーツカー市場が低迷したこともあり、2001年に販売終了となりました。

 ちなみにGTOは、海外では三菱「3000GT」という名前で販売され、ドラッグカー用にカスタマイズされるなど人気を誇ります。

 また、クライスラー社へのOEM供給も行われ、ダッジブランドで「ステルス」という名前でも販売されました。

※ ※ ※

 国産スーパースポーツカー市場に真っ向勝負を挑んだハイテクスポーツカーGTO。

 現役時はライバルほどの人気を得ることはできませんでしたが、その“直線番長”っぷりは他のスポーツカーを凌ぎ、目を見張るものでした。

 近年ではスポーツカー市場の盛り上がりから、三菱ファンを中心に「復活して欲しい」という声も出ておりますが、これを三菱がどのように受け止めるのか、今後の展開に注目です。

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