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「アルファード」が売れすぎじゃねぇー!! 国産ミニバン“逆張り”上等の優秀車はこいつだ!!

 ミニバンの絶対王者がアルファードであることは疑いようもない事実。だからといって、ミニバン買うならアルファード……では芸がないとも思っているアナタへ。だったら逆張りして、ほかのミニバン買っちゃわない?

文/FK、写真/トヨタ、日産、ホンダ、三菱

【画像ギャラリー】アルファード一強の構図を崩すのは!?(17枚)

■アルファード一強を許していいのかっ!?

 昔も今も群雄割拠の様相が続いているミニバンシーン。そのなかにあって、昔も今も絶対王者に君臨しているのが、2023年6月にフルモデルチェンジを行ったアルファードだ。

 その受注状況は正式発表されていないものの、発売から2カ月後となる2023年8月における一般社団法人日本自動車販売協会連合会の乗用車ブランド通称名別順位では前年比228.1%となる4865台の販売を記録し、“アルファード強し”を印象づけた。

 しかし……アルファードが売れれば売れるほど、「人と同じじゃ、つまらない」という、一般論とは真逆の主張をしたい(これを逆張りという)アンチアルファード派もなかにはいるはず。

 そこで、ここでは“逆張り上等の優秀車”と銘打って、アルファードの対抗馬になりそうな4モデルをピックアップしてみた。いずれもアルファードに勝るとも劣らない個性と魅力を持っているだけに、あなただったらどれを選ぶ?

■走りにこだわるなら「トヨタヴェルファイア」のガソリンエンジン搭載モデルがいいぞ!

「アルファード」が売れすぎじゃねぇー!! 国産ミニバン“逆張り”上等の優秀車はこいつだ!!

アルファードが売れすぎじゃねぇー!! “逆張り”上等の優秀車はこいつだ!!

革新とエレガンスが宿る圧倒的な個性を放つヴェルファイア。“らしさ”を印象づける専用グレードのZ Premier(写真)は漆黒メッキを基調とした金属加飾がアグレッシブでありながら、モダンかつ上質なデザインが採用されている

 アルファードの逆張りと聞いて、真っ先に思い浮かぶのは兄弟車のヴェルファイア。

 2023年6月に発売されたアルファードとヴェルファイアだが、一般社団法人日本自動車販売協会連合会発表の2023年1月~12月の乗用車ブランド通称名別順位を見ると5万3086台の17位につけたアルファードに対して、ヴェルファイアは1万3218台の43位と意外なほど大差がついている。

 車両本体価格がアルファードは540万~872万円、ヴェルファイアは655万~892万円でアルファードのほうが割安感があることも影響しているのだろう。

 もちろん、見た目や装備の違いもあり、その好みも十人十色だが、しかし……。価格が高いぶん、ヴェルファイアはアルファードにはない魅力を備えていることも事実だ。

 それは“走りのよさ”にほかならない。

 ドライビング好きな人にも楽しめるクルマに仕立てるべく、ヴェルファイアではラジエターサポートとサイドメンバーをつなぐ専用のボディ剛性部品を追加して、走り出しから車両がしっかり動く操舵応答性のよさと接地感の向上を実現。

 また、ガソリン車においては182psの最高出力と24.0kgmの最大トルクを発生する2.5L直列4気筒の自然吸気エンジンを搭載するアルファード。

 それに対し、ヴェルファイアは高い加速応答性能とアクセル操作に対して気持ちよく加速する2.4L直列4気筒インタークーラー付きターボエンジン(最高出力279ps、最大トルク43.8kgm)を採用。

 従来モデルに対して低速域のトルクを太くし、アクセルペダルをショートストローク化することで少ない操作量でも車両の重さを感じさせない力強い加速ももたらしてくれるのだ。

 加えて、運転する楽しさをいっそう増幅してくれる加速時のスポーティなサウンドもヴェルファイアのアドバンテージといえるだろう。

■人気が根強い「ホンダオデッセイ」はさらに磨きがかかったスタイリングのよさが◎

「アルファード」が売れすぎじゃねぇー!! 国産ミニバン“逆張り”上等の優秀車はこいつだ!!

2023年12月の一部改良でe:HEV ABSOLUTE、e:HEV ABSOLUTE・EX、さらに新タイプのe:HEV ABSOLUTE・EX BLACK EDITIONの計3タイプが設定されたオデッセイ

 2022年9月に一度は販売終了となったが、2023年12月に一部改良の名のもとに復活を遂げたオデッセイ。

 その新型では超低床プラットフォームによるセダンライクな安定感ある走りとミニバンらしからぬスタイリッシュなスタイリングは従来モデルから継承しながらも、ユーザーのニーズに応える仕様を追加し、より魅力的なパッケージへとブラッシュアップされている。

 具体的には開口部を拡大してワイド感を強調し、水平基調の5本メッキバーに突起状のデザインを組み合わせることで高級感を高めた新デザインのフロントグリルを採用。

 Hondaのエンブレムをより前方に配置することでフロントの突き出し感を高め、迫力と重厚感を感じさせるデザインへと進化を果たしている。

 また、ユーティリティにおいても全タイプの2列目に4ウェイパワーシートを採用。オットマンとリクライニングの操作を電動化することできめ細やかな調節が可能になり、より快適な着座姿勢を取ることも可能となっている。

 加えて、2列目シートにはシートヒーターや折りたたみ式のセンターテーブル、ミニテーブル付きのアームレスト、シート足元にはUSBチャージャー(Type-C)を全タイプに標準装備して快適性も向上。

 下り坂での走行や前走車との車間距離の調整などに活用できる減速セレクターや指一本でスムーズなシフト操作ができるエレクトリックギアセレクターもオデッセイとして初採用するなど、決して派手さはないものの痒いところに手が届く気配りもなされている。

 日常の走行のほとんどでモーター走行を中心としたパワフル・静か・高効率な走りを実現したe:HEVを全タイプに採用することも魅力のオデッセイ。

 それでいて、車両本体価格はアルファードの最廉価グレードを下回る500万円前後とリーズナブルなだけに、アルファードの対抗馬のひとつに数えるべき1台であることに異論はないだろう。

■オールラウンダーミニバンの「三菱デリカD:5」にはアルファードもかなわない!? 

 軽スーパートールワゴンのデリカミニが好調なセールスを記録し、ピックアップトラックのトライトンを国内に導入するなど、ここのところ元気な印象が強い三菱自動車。

 そんな三菱自動車の屋台骨を支える1台が、デビューからすでに17年以上が経過したロングセラーモデルでありながら、これまでに数々のマイナーチェンジや一部改良を重ねることで正常進化を果たしてきたデリカD:5だ。

 そのアドバンテージは“世界でも類を見ないオールラウンドミニバン”であること。走る・曲がる・止まるはもとより、あらゆる路面を力強くグリップする独自のAll Wheel Control思想に基づいた電子制御4WDシステムによる高い悪路走破性は大きな魅力となっている。

 走行性能も一級品で、2.2Lのクリーンディーゼルエンジンと8速スポーツモードATの組み合わせはパワフルな走りを提供。

 また、2019年2月に行われたビッグマイナーチェンジでアルファードに負けず劣らずの迫力あるエクステリアデザインが採用されたこともトピックといえる。

 特に、三菱自動車のフロントデザインコンセプトであるダイナミックシールドや縦型マルチLEDヘッドライトは、ひと目見てそれとわかる抜群の存在感を発揮。

 加えて、フロントのダイナミックシールドデザインや絞り込まれた車体後部のデザインはコンピュータ解析と風洞実験によって空力特性も徹底追求されているのだ。

 2019年11月の一部改良では衝突被害軽減ブレーキシステム、車線逸脱警報システム、レーダークルーズコントロールシステムなどの予防安全技術に誤発進抑制機能(前進時)を追加するなど、地味ながら進化を続けるデリカD:5。

 オフロード走行もものともしないという意味では孤高のミニバンなだけに、アルファードの逆張りにはもってこいの1台なのかもしれない。

■先進技術を満載した「日産セレナ」は完成度の高さもピカイチ!

「アルファード」が売れすぎじゃねぇー!! 国産ミニバン“逆張り”上等の優秀車はこいつだ!!

親しみやすさを感じさせつつ、上質かつモダンな要素も取り入れたセレナのエクステリア。すべてのランプをLED化することで先進性と美しさも徹底的に追求されている

 アルファードに対抗できる日産車といえば、誰もが頭に思い浮かべるのは元祖高級ミニバンことエルグランド。

 その現行モデルは2010年に登場した古株なだけに、現行のアルファードと比べると見劣りするのは否めないところ。では、日産のラインナップにアルファードの対抗馬となるミニバンはないのかと問われれば、答えはNO。

 第33回(2024年次)RJCカーオブザイヤーとRJCテクノロジーオブザイヤーをダブル受賞したセレナがあるじゃないか!

 初代の“BIG”、“EASY”、“FUN”というコンセプトに代表される室内空間の広さや利便性はそのままに、最先端技術の搭載や機能の充実を図って大きく進化したセレナ。その最たる特長が、最上位グレードに標準装備された「プロパイロット2.0」だ。

 これはナビゲーションシステムで目的地を設定すればルート上の高速道路出口までアクセル・ブレーキ・ステアリング制御を支援してくれる、ミニバンでは世界初搭載の先進運転支援技術で疲労軽減や安心感につながるだけでなく、ドライバーへのプレッシャーも減ることで長距離運転のモチベーションも上がる優れモノ。

 また、新開発の1.4Le-POWER専用エンジンを組み合わせた第2世代のe-POWERもエンジンの作動音を抑制するとともに、パワフルで気持ちいい加速性能を実現している。

 加えて、ナビと連携しながらエンジン作動タイミングを制御する世界初のエネルギーマネジメント技術も搭載するなど、セレナにはインテリジェントモビリティを謳う日産らしい先進技術の数々が投入されているのだ。

 高級感や重厚感ではアルファードに及ばなくても、完成度の高さという点においてセレナはアルファードに充分対抗できるミニバンといえるのではないだろうか。

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