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ブガッティ シロンは、ヴェイロンの後継車として500台限定生産された3億円カー【スーパーカークロニクル/113】

1970年代の後半に大ブームが起き、今もなお人々を魅了してやまないスーパーカーたち。そんな懐かしいモデルから現代のハイパースポーツまでを紹介していく、スーパーカークロニクル。今回は、ブガッティ シロンだ。

ブガッティ シロンは、ヴェイロンの後継車として500台限定生産された3億円カー【スーパーカークロニクル/113】

ブガッティ シロン(BUGATTI CHIRON:2016〜2022)

ブガッティ シロンは、ヴェイロンの後継車として500台限定生産された3億円カー【スーパーカークロニクル/113】

シロンという車名はヴェイロンと同様、かつてブガッティ車で活躍したレーシングドライバー、ルイ・シロンの名に由来する。

フォルクスワーゲン グループ傘下のブガッティ オートモビルが、2000年に発表したヴェイロンに次ぐ、ハイパースポーツカー第2弾として「シロン」をワールドプレミアしたのは、2016年のジュネーブ モーターショーだった。

スタイリングはヴェイロンのそれを進化させながら、第1世代のブガッティ タイプ57クーペ アトランティークなど往年の名車をデザインのモチーフに取り入れた気品あるもの。ボディサイドのCカーブも特徴的で、これは1500psを発生するエンジンの熱を効果的に冷却するためのエアインテークにもなっている。

シャシはレーシングカー並みの剛性を誇るフルカーボン構造だ。ボディの外板にはマグネシウム合金も採用されるなど、さまざまな軽量化が図られてはいるが、1500psと400km/hオーバーのスペックを達成するため車重は1995kgとヴェイロンよりも100kg以上も重くなった。

2000年代初頭にヴェイロンが登場したとき、最高出力は1001ps、最高速は400km/hオーバーという性能は、いささか空想的に思えたし、実際問題として量産化は難航した。ところがそれから15年ほどの年月を経て発表された後継車たるシロンは、それに懲りるどころか、最高出力は1.5倍の1500psにまで増大されている。しかも、W16 DOHCに4基のターボを装着というエンジンの基本構成を変えることなく、成し遂げたのだった。

公称の最高速は420km/hが上限とされているが、タイヤさえ耐えられるのなら、さらにもう数10km/hは伸ばせると見られている。市販車最速を目指したシロン スーパースポーツは2019年に304.77mph(約490.5km/h)を記録している。ちなみに、スピードメーターは500km/hまで刻まれている。

1500psというスペックはドラッグレーサーならありうるだろうが、シロンは文化的で普通にふるまえる完成度を誇る。計り知れない速さと超豪華さを併せ持つモンスターマシン、シロンは全世界500台限定で生産され、前述のスーパースポーツなどスペシャルモデルも何車種か登場した。発表当時、価格は260万USドルもしくは240万ユーロ(およそ3億円)とされていた。

ブガッティ シロンは、ヴェイロンの後継車として500台限定生産された3億円カー【スーパーカークロニクル/113】

インテリアはドイツやイタリアのスーパースポーツカーとは異なり、明るくきらびやかなのは、フレンチ ブランドならではか。

●全長×全幅×全高:4544×2038×1212mm

●ホイールベース:2711mm

●車両重量:1995kg

●エンジン種類:W16 DOHC+クワッドターボ

●総排気量:7993cc

●最高出力:1500ps/6700rpm

●最大トルク:1600Nm/2000ー6000rpm

●燃料・タンク容量:無鉛プレミアム・100L

●トランスミッション:7速DCT

●駆動方式:縦置きミッドシップ4WD

●タイヤサイズ:前285/30ZR20、後355/25ZR21

スーパーカークロニクル – Webモーターマガジン

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