特別な「スカイラインGT-R」がオークションに登場! いったいどんなクルマ?
日産「スカイライン GT-R(R34型)」がアメリカのオークションに登場しました。
米国オークションに登場したR34型 日産「スカイラインGT-R V-Spec N1」
【画像】「えっ!?」4000万円で落札された特別なスカイラインGT-Rを写真で見る(35枚)
初代スカイラインGT-R(PGC10/KPGC10型)は1969年にデビューしました。
3代目C10型スカイラインをベースにパワフルな2リッターエンジン「S20型」を搭載したこのスポーツモデルは「ハコスカGT-R」の愛称で親しまれました。
その後、約16年間のブランクを経て、1989年には第2世代となる3代目スカイラインGT-R(R32型)がデビューを果たします。
R32型は当時のスポーツカーのなかでも優れた走行性能を誇り、世界的に高い評価を誇る名車とも言われている一台です。
後継のR33型もファンからは評価されていますが、スカイラインGT-Rの代表作とも言える第2世代最終型にあたるR34型スカイラインGT-Rは、現在でも高い資産価値を有するモデルです。
R34型はスカイラインGT-Rのなかでは5代目に位置するモデルで、1999年にデビューしました。
走行性能の高さから、クルマとしての価値はもちろんですが、当時人気を誇っていた漫画やレーシングゲームに登場したことから、さらなる注目度が集まったモデルでもあります。
そんなR34は現在、中古車市場で高値で取引されており、個体のコンディションによっては、数千万から1億円近くで売買されていることも珍しくありません。
N1耐久レース参戦用ベースモデルは製造番号「No.34」
R34型スカイラインGT-R V-Spec N1は、その名の通りN1耐久レース参戦用のモデルとして開発され、ベースモデルと比較すると運動性能や走行性能が向上したモデルとなっています。
そんな今回のV-Spec N1ですが、エクステリアはホワイトのペイントが光沢のある状態に磨き上げられており、傷ひとつない良好なコンディションです。
大型のリアウィングを装着し、ブラックのNismo LMGT4の19インチホイールを装着していることもあり、エクステリアは全体的にスポーティな印象に仕上げられています。
また、現行モデルでもあるR35型用のブレーキキットを装着しているなど、パフォーマンス面の改良も施されているのが特徴です。
インテリアはグレーのアプホルスタリーがスポーティかつ落ち着きのあるデザインになっています。スポーツシートやホワイトのメーター類がより一層、ドライバーをスポーツ走行に集中させてくれる車内空間を演出します。
搭載するのはターボチャージャー付きの2.6リッター6気筒エンジンで、6速MTのトランスミッションに組み合わされます。ATTESA E-TS Proと呼ばれる4WDシステムを介して、前輪を動かします。
走行距離は15万8000kmと決して低走行ではなく、日常的に使用されていたケースや、サーキットでのスポーツ走行用に使用されてきたことがうかがえる走行距離と言えます。
しかし、それでも今回の個体の最終的な落札価格は26万ドル(約3876万円)と相場にあったプライスタグがつけられました。
その背景には、この個体の製造ナンバーがカギを握っていました。
V-Spec N1は38台の限定生産ということもあり、極めて希少性が高いモデルです。そのなかでも、今回の個体は製造ナンバーがNo.34であることから、R34の数字とマッチしているのがポイントになっています。
前述のR34スカイラインGT-Rの高い人気から考えるに、今回の個体はコレクターやマニアにとっては、見落とすわけにはいかない個体だったのでしょう。
※ ※ ※
現行型の日産「GT-R(R35型)」の2025年モデルが発表され、世界的に大きな注目を集めています。
特に、今回のモデルでガソリンエンジンを搭載するモデルが最後になり、次期型からはEV化されると噂されていることもあるため、格段と注目度が上がっている印象です。