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6代目に進化した新型メルセデス・ベンツEクラスにモータージャーナリストの高平高輝が試乗! ZOOM会議もできる! センターから助手席までつながる巨大なディスプレイを採用

6代目に進化した新型メルセデス・ベンツeクラスにモータージャーナリストの高平高輝が試乗! zoom会議もできる! センターから助手席までつながる巨大なディスプレイを採用

6代目に進化した新型メルセデス・ベンツEクラスにモータージャーナリストの高平高輝が試乗! ZOOM会議もできる! センターから助手席までつながる巨大なディスプレイを採用

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6代目に進化した新型メルセデス・ベンツEクラスにイッキ乗り。短い時間だったが、トップ・グレードでPHEVのE350eをはじめ、3つのパワートレインと2つのボディを同時に試乗。モータージャーナリストの高平高輝がリポートする。

半分がSUV?

昨年も国内で5万1200台余りを販売して輸入車No.1の座に輝いた(9年連続!)メルセデス・ベンツ日本だが、実はもうその半分がSUVだったという。

今時それも当然と納得すべきなのかもしれないが、昭和の末からもう40年近くもメルセデス・ベンツEクラス(ミディアム・クラスからEクラスに呼称が変わったのは1993年のマイナーチェンジ)を自動車のお手本として学んできた私のようなオヤジにとっては、今なおメルセデスの象徴と言えばセダン、とりわけアッパー・ミディアム・クラスのEクラスだ。何しろこれまでに全世界で累計1600万台以上を誇るメルセデスの大黒柱である。

6代目に進化した新型メルセデス・ベンツeクラスにモータージャーナリストの高平高輝が試乗! zoom会議もできる! センターから助手席までつながる巨大なディスプレイを採用

その“ザ・セダン”のEクラスがW214型に生まれ変わった。セダンとステーションワゴンが同時に発売された新型は、今も根強い人気を集めるW124型Eクラスから数えて6代目に当たるという。

本国での発表時にはセダンだけでも6車種が用意されていたが、日本仕様は当面3種類のパワートレインを積むセダンとステーションワゴン合わせて5車種(すべて後輪駆動で4マチックはなし)がラインナップされる。

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すなわち2リッター4気筒ガソリン・ターボ(204ps/320Nm)の「E200アバンギャルド」と同じく2リッター4気筒ディーゼル・ターボ(197ps/440Nm)の「E220dアバンギャルド」、それに2リッター4気筒ガソリン・ターボ・エンジンに95kWと440Nmを生み出すモーターを加えてシステム最高出力312psを誇るプラグイン・ハイブリッド(PHEV)の「E350eスポーツ・エディション・スター」という布陣である。

セダンのみとなるPHEV以外はセダンとステーションワゴン両方のボディが用意されている。ガソリンとディーゼルの4気筒モデルもトランスミッションに48V駆動のISG(インテグレーテッド・スターター・ジェネレーター)を内蔵するマイルドハイブリッドであり、新型Eクラスもすべて電動化モデルとなる。

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先進性が際立つインテリア

電気自動車(BEV)のEQシリーズのモチーフを取り入れたというフロント・グリルや格納式ドア・ハンドル、星形に光るテールランプなどは新しいが、ロングノーズに対してショート・オーバーハングに加え、キャビンが後方に寄った全体的なプロポーションは現行SクラスやCクラス同様、誰が見ても間違いようがないメルセデスの正統派スタイルである。

今回のモデルチェンジでもボディはわずかに大きくなり、全長×全幅×全高は4960×1880×1470mmと先代に比べてそれぞれ+20mm、+30mm、+15mm拡大したが(2960mmのホイールベースも+20mm)、それでもぎりぎり全長5mと全幅2m以内に収まっている(セダンとワゴンは同寸)。

奇をてらわないオーソドックスな外観に比べて先進性が際立つのがインテリア、そしてその中身のシステムである。

6代目に進化した新型メルセデス・ベンツeクラスにモータージャーナリストの高平高輝が試乗! zoom会議もできる! センターから助手席までつながる巨大なディスプレイを採用

E350eにはブラウンオープンポア・メープルウッドトリム(アルミのアクセントライン付き)が標準。MBUXスーパースクリーンはデジタルインテリア・パッケージに含まれるオプション。レザーエクスクルーシブ・パッケージと同時装着となる。

センター部から助手席側までつながるディスプレイは「MBUXスーパースクリーン」と称するもので、EQSなどのハイパースクリーンとは違ってメータークラスターは独立式だが、それよりも一歩進んだ第3世代のMBUX(メルセデス・ベンツ・ユーザーエクスペリエンス)を内蔵しているという。

何とダッシュ上部に設置されたセルフィー&ビデオカメラ(ドライバーモニタリング用は別にある)を使ってZOOM会議もできるらしい。

実は新型Eクラスはメルセデスの新しい車載オペレーティングシステム「MB.OS」を搭載しており(まだ部分的だというが)、メルセデス純正以外のアプリにも対応している。

6代目に進化した新型メルセデス・ベンツeクラスにモータージャーナリストの高平高輝が試乗! zoom会議もできる! センターから助手席までつながる巨大なディスプレイを採用

このスーパースクリーンとセルフィー・カメラはデジタルインテリア・パッケージに含まれるオプションで、レザーエクスクルーシブ・パッケージと同時装着する必要があるのでこれだけでおよそ120万円もするが、詳しくない人には保守的と見られがちなメルセデスの中核モデルは実はきわめて先進的である。

また、これまでは「ハイ、メルセデス」と呼び掛けて起動しなければならなかった音声アシスタントは、単に「窓を開けて」などと言うだけで応えてくれる。このジャストトーク機能はドライバーだけが乗車の場合に作動する(センサーで検知)という具合に抜かりはない。

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E350eには明らかな違い

2リッターのガソリン・ターボとディーゼル・ターボのスペックは事実上従来型と変わらないが、ISGのモーター出力が15kWから17kWに若干強化されたこともあり、動き出しは身軽で実用域では非常に扱いやすいが、高回転までモリモリ力が湧き出るタイプではない。

それに比べてPHEVのE350eはさすがに力強く、2240kgの車重をものともせずに加速する。E350eはオプションのエアマチック・サスペンションや後輪操舵(ドライバーズ・パッケージは当面E350eにのみ設定)を備えており、敏捷さだけでなくしなやかな乗り心地という点でも他のモデルとは明らかな違いがあった。

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E350eはPHEVとして補助金の対象になるためにベーシックなE200との価格差は実質ほとんどないという“推し”モデル。

ちなみにE350eは容量25・4kWhのリチウムイオン電池を搭載し、EV走行距離はWLTCモードで112kmという。急速充電(60kWまで)と普通充電(6kWまで)のどちらにも対応しており、またV2HとV2L機能も搭載、と日本市場を十分に意識した仕様である。

コンベンショナルなサスペンションを備えるE200とE220dの試乗車はどちらも走行100kmに満たない下ろし立ての新車だったせいもあるのか、低速ではやや渋く突っ張った感じで滑らかとは言えない乗り心地だった。ただし高速道路では期待通りのフラットさを取り戻したのでもう少し様子を見たいというのが正直なところ。

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従来型を踏襲した2リッター4気筒ディーゼル・ターボ(ISG付き)を搭載するE220d。

そもそも現在はパワートレインや仕様が限られているが、今後続々と増えていくのは明らかであり、メルセデスはEV一本足打法を採ることなく、ユーザーの多様な要望に応えていくはずである。何と言ってもEクラスはメルセデスの大看板、しかも進取の精神にあふれた定番商品なのである。

文=高平高輝 写真=望月浩彦

(ENGINE2024年5月号)

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