テクノロジー

注目ニュース

自動車

【自転車情報】試しに買ったフラットペダルが最高すぎてフラぺ沼にハマった

amazon, 【自転車情報】試しに買ったフラットペダルが最高すぎてフラぺ沼にハマった

 新車を買った情報2023、私は四本淑三です。今回の話題の中心と致しますのはペダル。クラッチやブレーキではなく自転車のペダルであります。

 エンジンで言えばコンロッドとクランクピンが連結しているあのあたり。ピストンの上下運動を回転運動に変換する精度も耐久性も必要な大事なところですが、外から見えないせいで普段意識することはありません。自転車のペダルも同様に地味な存在ですが、「なんか思ったのと違う」と感じたら、簡単に交換できるパーツです。

 実際、自転車の乗りやすさはペダルで一変してしまうこともあり、こだわる人はとことんこだわるところ。高価なロードレーサーやMTBにペダルが付属しないのも、そこは好きなやつを付けてね、という意味でもあるでしょう。

amazon, 【自転車情報】試しに買ったフラットペダルが最高すぎてフラぺ沼にハマった

 一方、普及価格帯の自転車に付いてくるのは、今ならおそらく樹脂製のフラットペダルでしょう。略して「フラペ」。私が最近買った自転車にはVPコンポーネンツというメーカーのフラペが付いていました。単体で買っても800円程度のものですが、軽くて、そこそこ丈夫そうで、リフレクターも付いて視認性の配慮もある立派なものです。

 ただ軸受けにベアリングが入っていないせいで回転が渋い。渋いと申しますか、指で弾いたくらいでは回らない。それに踏面が濡れると、ソールが滑って力を入れられない。

 そこで四半世紀ほど使ってきたビンディングペダルに交換して乗っていた……のですが。

ビンディングペダルが止められない理由

amazon, 【自転車情報】試しに買ったフラットペダルが最高すぎてフラぺ沼にハマった

 ビンディングペダルというのはシューズとペダルを固定する仕組みです。クリートと呼ばれる留め具が付くシューズと、それをキャッチするペダルとの組み合わせで成り立ちます。固定する仕組みはメーカーにより様々ですが、クリートを爪先側から入れてパチっと押し込み、シューズを外す時は外側にかかとをひねる。

 おおむねそうした動作で脱着しますが、慣れないうちは結構危ない目にも遭います。まず上手くペダルをキャッチできなければ足が滑ってズッコケる。停止する前に外せないと路面に足が着かず「立ちゴケ」します。とても恥ずかしく、状況によっては事故にもなりかねませんが、これはロードレーサーに乗るイニシエーションのようなものです。

 そうまでして使いたいのは明らかなメリットがあるからです。まずペダルからシューズが離れないので、強く踏み込んでも滑らない。そして踏み込むだけでなく、足を引き上げる方向にも力をかける「引き足」が使えることです。エンジンで言ったら1気筒分増えたような感じで、トルクムラの少ないパワー伝達が可能になり、より速く楽に走れる。特に坂を登る時には、気持ちの良いテンポで上がっていけます。

フラペでなければ冬に立ちゴケする

amazon, 【自転車情報】試しに買ったフラットペダルが最高すぎてフラぺ沼にハマった

Amazon | look(ルック) クリート KEO GRIP RED | ルック(Look) | クリート・ペダルアクセサリー

 そんなビンディングペダルにも弱点はあります。まず靴底にクリートが付いているので歩きづらい。特にルックやシマノのSPD-SLのような、ロードレーサー向けの平たい樹脂クリートは滑りやすい。私はコンビニの床ですっ転んで尻餅をつくローディを見たことがあります。あれも恥ずかしい。

 でもロードレーサーでガシガシ踏み込もうとすると、踏面の大きなペダルの方が気持ちよく踏めるんですな。競技用とすれば不便はあっても速く走れるのが正義なのは言うまでもありません。

amazon, 【自転車情報】試しに買ったフラットペダルが最高すぎてフラぺ沼にハマった

 が、転びたくなければMTB向きのビンディングペダルが無難です。土の上で使う前提なのでソールも滑りにくく、非競技用ならスニーカーのようなゴム底も選べます。クリート自体も小さく、かつマウントがソールの奥に引っ込んでいるので、クリートに高さがなければ直接床に触れてカチカチ鳴ることもありません。

 レースに興味のない私は、若干のビンディングペダル沼時代を経て、最終的にクランクブラザースのエッグビーターというMTB用のペダルに落ち着きました。脱着は磁石をくっつけるような感覚で力が要らず、ロードレーサーも含めて普段使いにはこっちの方が都合が良かったからです。

 それでもシューズはビンディング専用でなければならず、普段履きのシューズは使えない。ソールにはクリートをつけるねじ穴が必要だし、引き足を使うにはアッパーも適度に強度がいるからです。

 すると困ってしまうのは冬です。ビンディングシューズには私の知る限りスノーシューズがありません。雪道を自転車で走ろうなんていうのは極々少数派ですが、スパイクタイヤを履いていても、止まって足を着いた路面が圧雪路ならツルッと滑って立ちゴケです。周囲の冷ややかな目線で恥ずかしい思いをする上に物理的にも冷たい。昔ながらのトゥークリップとストラップという手もありますが、ビンディングより着脱に時間がかかるし、走っている最中に凍ってしまうと立ちゴケのピンチが増える。

 ならばもう全部フラットペダルにしよう。というわけで、去年からあれこれ試してきたのですが、まず最高のペダルに出会ってしまいます。

最初にお試しのつもりで買ったMKSの「RMX」が最高だった

amazon, 【自転車情報】試しに買ったフラットペダルが最高すぎてフラぺ沼にハマった

 最初に買ったフラットペダルはMKSの「RMX」でした。選んだ理由は日本製で安かったから。購入時の値段は忘れましたが、いまAmazonをみたら3054円。樹脂ではなくアルミワンピースの鋳物で日本製なのに、この値段は安すぎる。どこか手を抜いているんじゃないかと逆に不安をおぼえるほどです。

 しかし、これを取り付けて踏んだ瞬間、フラットペダルに対する認識が一変してしまいます。

 ペダルに足を置いただけで踏面からズレない。おかげでペダルから足を下ろす際、無意識のうちにかかとを外に捻ってしまうくらい。つまり足がビンディングと錯覚しているわけで、おまけに引き足まで使おうとしてしまうから笑ってしまいます。もちろんペダルから足が浮くのでフラペと気づくわけですが、使い始めた直後は身体記憶がバグるほどの食いつきの良さに驚いたものです。

amazon, 【自転車情報】試しに買ったフラットペダルが最高すぎてフラぺ沼にハマった

 踏面には滑り止めとして、縦、横、斜め、ギザギザと、長さや角度の違う凸部が設けられており、これがソールのパターンと上手く一致するのでしょうか、特にグリップ力の高いVANSのワッフルソールとの相性は最高です。もちろん他のゴム底のスニーカーでも、食い付きの良さには文句ありません。

 回転軸の抵抗も軽めで、指で回しても惰性でちゃんと空転します。ただ重さは左右ペアで実測384.0g。大きなアルミの塊なので、ビンディングペダルのように軽いわけではありませんが、見た目もカッコいいしバリューフォーマネー。すっかり気に入って愛用しています。

 ただ贅沢を言えば、踏面が小さいせいかソールの柔らかいウォーキングシューズで長く踏んでいると、土踏まずのあたりが痛痒くなってくる。もうちょっと踏面の大きなものはないかしら。ということで、また別のペダルを買って試してみる。

 そうこうしているうちに私はフラペ沼にハマり、いくつも買い揃えるハメに。ハマったその様子はまた今度。

TOP STORIES

発見・体験、日本旅行に関する記事
Top List in the World