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新チューニングでどれだけ変わった?final「UX3000」のサウンドをチェック!

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新チューニングでどれだけ変わった?final「UX3000」のサウンドをチェック!

finalブランドとして初となるアクティブノイズキャンセリング搭載ワイヤレスヘッドホン「UX3000」は、VGP2022 SUMMER金賞受賞モデルag「WHP01K」を背景に、サウンドを一新したという特別仕様モデルだ。もともと高い評価を受けていたモデルからのリニューアルということもあり、UX3000は当然のごとくVGP2023 SUMMERにて金賞を獲得した。では実のところ、新チューニングでサウンドはどのように変化したのだろうか?

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finalといえば孤高の8000番台、平面駆動型ヘッドホン「D8000」にトゥルーベリリウム振動板採用のカナル型イヤホン「A8000」、そして完全ワイヤレスイヤホン「ZE8000」というフラグシップモデルを連想してしまうが、彼らのオーディオに賭ける情熱はもちろんそこに留まるものではない。

たとえば「ag」。finalのノウハウが注ぎ込まれたヘッドホン/イヤホンが手頃な価格で手に入るという弟分的ブランドだが、finalの既存製品を “引き算” して作られるものでは決してない。確かに筐体素材や質感などわかりやすい差異はあるが、実際に音を聴けば慎重に設計されていることがわかる。だから弟分やサブブランドという表現より、finalの音をよりカジュアルに楽しみたい人のためのブランドがag、としたほうが正確だろう。

その証明ともいえるモデルが、finalブランドで6月に発売された「UX3000」だ。2021年春に発売、VGP2022 SUMMERで金賞を受賞するなど好評を博したagの「WHP01K」をもとに、finalブランドの製品としてリニューアルを図ったもの。デザイン/構造やバッテリー容量など基本スペックはWHP01Kを継ぐが、一部のパーツやドライバーの音響特性とチューニングはUX3000専用だ。

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UX3000(15,800円/税込)

UX3000の基本的な立ち位置は「ANC(アクティブノイズキャンセリング)対応Bluetoothヘッドホン」であり、その点はWHP01Kと同様だ。ANCはイヤーカップ内外に設置したマイクでノイズを集音・分析するハイブリッド型、コーデックはSBC/ACCに加えaptX/aptX LLをサポート。ハウジングが上下左右へ柔軟に回転する「マルチフィットハウジング」やヘッドバンド部を折りたたんでコンパクトに収納できる点も変わらない。

では、WHP01Kと何がどう違うのか。実際の使用感を紹介していこう。

UX3000を手にしてまず感じるのは、質感の違いだ。素材は樹脂製で大きな違いはないが、表面にマット塗装を施しカジュアルな印象のWHP01Kに対し、UX3000は凹凸浅めのシボ塗装。指紋が付きにくいという実用性もあるが、シルバーで刻印されたfinalのロゴも相まって落ち着いた雰囲気を漂わせる。

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ハウジングはシボ塗装で落ち着いた印象。左右ハウジングに操作ボタンを搭載している

ジョイント部が細かく回転/屈折する「マルチフィットハウジング」にも変更はないが、完成度の高い機構だと改めて実感した。ノイズキャンセリングはANCの演算性能だけでなくパッシブ性能も重要、パッド部の密着性がノイズ低減効果に大きく作用するだけに、見逃せない。

WHP01Kとのサウンドの違いは?

ANCで重要な意味を持つマイクの位置は、ハウジング上部に設けられた3本のスリットからわかるとおり、変更はないようだ。なお、ノイズキャンセリングは音楽鑑賞時以外の使用も可能で、イヤーマフのような遮音装置としても周囲の雑音を防げるWEB会議用マイクシステムとしても活用できる。

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本体は小さく折り畳めるほか、キャリングポーチが付属するので持ち運びも容易

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肝心のサウンドについて、WHP01Kとは対応コーデックなどスペック的には変わらないはずだが、新チューニングにより違うキャラになっている。aptX対応のAndroid端末でストリーミング(Amazon Music)を中心に試聴を進めたが、ややコンシャス傾向の低域は適度に引き締まり、自然なメリハリがある。aptX接続だからか高域方向の情報量も豊富で伸びやかだ。

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UX3000のサウンドをチェック

たとえばピアノの音。菊地雅章の「黒いオルフェ」は、繊細なサスティーンをスポイルしないことが再生の肝なのだが、UX3000はそれを丁寧にトレースする。この曲に触発され、学生時代によく聴いたHenry Cowの「Half Asleep; Half Awake」を再生してみたが、楽曲が持つ曇天感とでもいおうか、ECM系に通じるアトモスフィアがしっかり表現されている。

続いて気分一新、近頃よく聴くミニマムファンクの佳曲The Fearless Flyers & Vulf「Introducing the Fearless Flyers」をスタート。Joe Dartのベースをいかにうまく再現するかが聴きどころだが、これがかなりいい。ともすればモコモコしてしまいがちなエレクトリックベースだが、フレット上を縦横無尽に動き回るJoeの運指が眼前に浮かぶよう。量感はじゅうぶん、気分も上がる。

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Bluetoothによるワイヤレス接続のほか、3.5mmプラグケーブルでの有線接続も行える

もうひとつ、変化というか改良点がANCのオン/オフによる音質変化の解消だ。完全に同じというわけではないが、意識を集中して聴き比べないかぎりの軽微な差といえるまでに抑え込まれている。

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UX3000の装着イメージ。ANC機能のオン/オフによる音質差も抑えられた

agブランドからfinalブランドへ衣替えするとともに、新たな音質チューニングを施した「UX3000」。ag製品の基礎体力と完成度を再確認するとともに、finalが持つ製品開発の底力を見せつけられるかのような逸品だ。

(提供:株式会社final)

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