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開幕2戦で弱点露呈のメルセデスF1、オーストラリアGPでW15の“実験”を計画「マシンの根本的な理解が必要」

 F1第3戦オーストラリアGPに向けて、メルセデスは2024年マシンW15の問題解決を目指し“実験”を計画していると、トラックサイドエンジニアリングディレクターを務めるアンドリュー・ショブリンが明かした。

 ドライバーのルイス・ハミルトンとジョージ・ラッセルは、現行レギュレーション3年目となる2024年シーズンもマシンのバウンシングに悩まされており、特に燃料搭載量の少ない予選ではその症状が顕著になった。一方で第2戦サウジアラビアGPでは、ライバルに比べて高速コーナーで大きく遅れていることも露呈した。

 チーム代表のトト・ウルフがW15には「根本的な」問題があると明かし、三度マシン開発で後手に回ったことを示唆する中、ショブリンはチームが次戦オーストラリアGPで様々なアプローチを試すと語った。

「ジェッダ(サウジアラビアGP)で得られたデータは間違いなくある」とショブリンは語った。

「バーレーンでのレースやテストからのデータも見ていて、メルボルンのフリー走行にどう挑むのか、そのプランを練るつもりだ。ただ、それはジェッダでやったことだけに基づくモノではない」

「空力部門や車両ダイナミクス部門で多くの作業が行なわれている」

「我々はそこでいくつかの実験を計画しているところで、それでパフォーマンスに関して良い方向性が掴めるといいね」

開幕2戦で弱点露呈のメルセデスf1、オーストラリアgpでw15の“実験”を計画「マシンの根本的な理解が必要」

Andrew Shovlin, Trackside Engineering Director, Mercedes-AMG

Photo by: Mark Sutton / Motorsport Images

 またショブリンは、オーストラリアGPでは高速コーナーでのパフォーマンス改善が重要な課題のひとつであることを認めている。

「いくつか課題がある」とショブリンは言う。

「そのひとつはバランスが良くなかったことだ。壁との距離がそれほど遠くない高速コーナーはドライバーが自信を持って臨みたいと思うところだが、タイヤに負荷がかかりオーバーステアが起きてしまった」

「ドライバーにとってそれがどれほど不安なことか、容易に想像がつくだろう。それが予選と決勝に影響したのだ」

「予選ではバウンシングにも少し悩まされた。燃料搭載量が多くスローペースになるレースでは、その問題も軽減された。落ち着いたように見えたし、それほど問題にはならなかった」

「そして大きな問題は、グリップが不十分であることだ。メルボルンはコーナーの性質が似ているから、我々が注力したいモノのひとつだ」

「我々はなぜ直近のライバルのようなグリップを得られなかったのかを理解するために、多くの作業を行なっている」

開幕2戦で弱点露呈のメルセデスf1、オーストラリアgpでw15の“実験”を計画「マシンの根本的な理解が必要」

Lewis Hamilton, Mercedes F1 W15

Photo by: Sam Bloxham / Motorsport Images

 そしてショブリンは、サウジアラビアGPではハミルトンとラッセルが異なるセットアップを行なったと語った。

「そのうちのいくつかは、彼らがバウンシングに不満を抱いていたからだ」とショブリンは語った。

「それで改善する方法を検討していた。車高をいじったり、剛性をいじったりしたが、全てが効果的だったようだ」

「そして低速域でマシンがどうなるのか? 高速域ではどうなのか? スピード域でバランスを調整しようとしていた」

 そうしたことから、ショブリンはチームが有益な教訓を得られたと語った。

「色々と変えてみると、その違いが分かる。1台のマシンを変更すれば、そのマシンが走行中にどうパフォーマンスを発揮するかを見ることができる」

「2台のマシンの全体的なパフォーマンスも見ることができるが、基本的に予選と決勝で抱えていた限界はどちらもほぼ同じだった」

「つまり、キャンバーやスプリング、バーの小さな違いではない。もっと根本的なことを掘り下げて理解する必要がある」

開幕2戦で弱点露呈のメルセデスf1、オーストラリアgpでw15の“実験”を計画「マシンの根本的な理解が必要」

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