普段見かけない? 「レアナンバー」とは
公道を走るクルマには必ず付いているナンバープレート(以下、ナンバー)ですが、最近では図柄入りナンバーなど新しいものが増えています。
そんななか、普段なかなか見かけることの少ないレアなナンバーがあるといいます。どういったものなのでしょうか。
普段見かけない「レアナンバー」とは
普段見かけない「レアナンバー」とは
【画像】「358ナンバー」 はよく見かける? 選ばれやすいのには意外な理由が…? 画像で見る(15枚)
このうち、ナンバーの左下に位置する「ひらがな」は、まったく使われない文字と、特定のクルマにのみ使われる文字に分かれているといいます。
なお、ひらがなはクルマの用途ごとに使い分けられているため、ナンバーのひらがなを見て用途を判別することが可能です。
たとえば、普段見かけるクルマには、以下のようなひらがなが用いられています。
●普通車の登録自動車
・事業用:あ・い・う・え・か・き・く・け・こ・を
一方で「お・し・へ・ん」の4文字は、ほかの文字との読み間違いや聞き間違いの防止などのため、ナンバーには使われないことになっています。
そのほかにも、「わ」ナンバーは、レンタカーやカーシェアリングなどの貸渡用自動車に使われるひらがなで、現在では同じ用途で「れ」も使われるようになってきています。
このように、ナンバーの左下の部分に表示されるのは通常「ひらがな」ですが、じつはアルファベットが使われているナンバープレートもあるといいます。
ひらがなが表示される部分に使われるアルファベットは「E・H・K・M・T・Y」の6文字で、これに「よ」を含んだ7文字は、「駐留軍人軍属私有車両用等」の区分となります。
米軍基地を抱える沖縄県が作成した「日米結婚・離婚・子どものためのハンドブック」によると、国の異なる米国人とのさまざまなルールについて記載されており、このうち「アメリカ軍人・軍属の私有車両ナンバー等について」では、アメリカ軍が所有する車両は公用車両として、基本的には日本の法による車両登録手続き、つまり日本のナンバーは必要ないと説明されています。
ただし、アメリカ軍が業務用外で所有したり駐留軍人が個人的に所有したりする、いわゆる私有車両については、日本の法令に基づいて登録を受けてナンバーを取得し、車検を受けることが必要だといいます。
どのようなクルマにどの文字が使われるかも決まっており、たとえば現役の軍人が日本国内で調達した私有車両には「Y」、現役の軍人が本国から持ち込んだ私有車両は「T」、日本で退役または除隊した軍人の私有車には「よ」が使われることになっています。
ほかにも、駐留軍人の所有する私有車両のうちオートバイや軽自動車には「Y」ではなく「A」が使われます。
普段から沖縄や山口県の岩国周辺に訪れることがあるというAさんは、Yナンバーについて以下のように話す。
「沖縄県を訪れると、『わ』や『れ』ほどではないにしても、『Yナンバー多いな』という印象があります。
岩国にはたまに行きますが、岩国基地周辺ではそこそこ見かけることがあり、岩国市民は「Y=米軍」という認識をしている人が多いです。
ちなみにわたしは広島県在住ですが、広島ではYナンバーを見かけることはほぼないため、広島市民にはYナンバーを知らない人も多い気がします」
「Yナンバー」などアルファベットが表示されたナンバーは、沖縄や岩国など米軍基地の周辺では比較的よく見かけるナンバーですが、全国的にはレアなナンバーであるといえます。
※ ※ ※
ちなみに上記資料によると、アメリカ軍人は軍から発行される車両操縦許可証等があれば、国際運転免許証を取得することなく私有車両で日本の公道を走行することが可能だといいます。
また日本人配偶者が「Yナンバー」を運転する場合、日本の公道は日本の運転免許証で走行できますが、基地内を走行する場合は軍から許可証を発行してもらう必要があります。