アルピーヌF1は2月に行なわれたプレシーズンテストで、新車A523の極端なセットアップを試しており、それによってマシンの限界を試すことで理解を深めていたのだと説明している。
今回のテストで、アルピーヌはマシンが激しく底打ちする様子が映像で捉えられるなど、有望ではなさそうに見えるシーンなどもあった。しかしテクニカルディレクターを務めるマット・ハーマンは、そういったマシンの動きは、あくまでもマシンの性能を確かめるための”実験”の結果なのだと主張している。
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「我々はこのマシンの限界に挑戦したんだ」と、ハーマンは言う。
「我々はまだ完全には(マシンを)使いこなせていない」
「だが間違いなく限界に挑戦してきた。レースに向けて我々は良い形で進んでいると思う。マシンに搭載している全てのツールを確実に使えるように試してきたし、それが最も重要なことだった。抜かりはないよ」
Esteban Ocon, Alpine A523
Photo by: Mark Sutton / Motorsport Images
ハーマンはマシンが底打ちしていた件については、通常よりも硬い足回りで走らせていたためで、それはバーレーンというよりも、シーズン中の他のコースのためのテストだったという。
「底づきが見られたことは分かっている。我々はかなり硬いもので走っていたが、それはいくつかのコンデイションで上手く行くものなんだ。このコースは硬くしなくてはいけない傾向は無いが、シーズン中に存在する他のコースでは、それを最適化して活用することになる。そのためのテストだった」
「我々はそれをしっかりと実行することが求められている。マシンにはいくつかの技術が組み込まれ、昨年よりも少し低い状態で走ることが可能になっているんだ」
「開幕戦の金曜、最初のセッションでそれらを試していくつもりだ。興味深いものだった」
さらにハーマンはマシンを限界まで追い込むことは、パフォーマンスを最大化する上で避けて通れないとも付け加えている。
「今回見えた極端な性質は、マシンをかなり低くした状態で走らせた際の限界が見えたのだと思う。それは理解すべきことだし、多面的な出来事でもある。空力的な部分もあれば、ドライバーの自信という面もある」
「単なるバウンシングの指標以上のモノなんだ。そこを理解して、さらにそのアプローチを緩和するための技術開発を試みていくことが必要だ。なぜなら(地面に)より接近すれば、速くなるからだ。そこが我々の集中してトライしている技術なんだ」
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