中国自動車大手の上海汽車集団、1~6月は増収増益
第20回上海国際自動車工業展覧会(上海国際モーターショー)で展示された上海汽車集団傘下のブランド「飛凡汽車(Rising Auto)」の新エネルギー車「F7」。(4月18日撮影、上海=新華社記者/王翔)
完成車の1~6月の卸売販売台数は207万2千台、小売台数は223万7千台となり、国内で業界をリードする地位を維持し、月間販売台数も前月比が数カ月連続で増加した。第2四半期(4~6月)の販売台数は第1四半期(1~3月)比32.5%増となり、伸び率は市場全体を上回った。1~6月の新エネルギー車(NEV)販売台数は37万2千台で中国メーカーの2位となり、1月以降は「月ごとに伸びる」傾向を維持した。
同社は、4月に発表した「新エネ車発展3カ年行動計画(2023~25年)」の実施加速に伴い、新たな成長で新たな発展をけん引し、新旧事業の発展原動力の切り替えを着実に推進するとした。

第20回上海国際自動車工業展覧会で展示された上海汽車集団傘下のブランド「名爵(MG)」のスポーツカー「MG7」。(4月18日撮影、上海=新華社記者/王翔)
1~6月の海外販売台数は40.0%増の53万3千台で引き続き業界をリードした。傘下の「MG(名爵)」ブランドは海外販売台数が4年連続で中国ブランドの首位を維持し、欧州での販売台数は2.4倍の11万5千台、うち新エネ車の割合は50.0%を超え、月間販売台数は4カ月連続で2万台を超えた。中東、チリ、オーストラリア、メキシコなどの地域では上位7に入り、シェアは5.0%を超えた。米ゼネラル・モーターズ(GM)と広西汽車集団との合弁会社、上汽通用五菱汽車のスポーツ用多目的車(SUV)「宝駿(BAOJUN)530」は販売台数がメキシコの同セグメントでトップを走り、超小型電気自動車(EV)「Air ev」は現地生産を行うインドネシア市場のシェアが4割に達した。傘下で商用車を手掛ける上汽大通汽車は、海外小売台数が47.0%増となり、オーストラリア、欧州、メキシコ市場での販売台数はいずれも1万台を超えた。海外販売台数の急速な増加に伴い、同社の今年の海外事業は「大幅な増益」となる見通し。
7月の新エネ車販売台数は9万1万台と、月間販売台数として年初以降の最高を記録し、第3四半期(7~9月)は月間販売台数10万台を目指す。傘下の自主ブランド乗用車メーカーである上汽乗用車は、新エネ車の月間販売台数が3万台に迫る。ドイツ・フォルクスワーゲン(VW)との合弁会社の上汽大衆汽車(上汽VW)、GMとの合弁会社である上汽通用汽車(上汽GM)は、新エネ車の月間販売台数がいずれも初めて1万台を突破した。上汽通用五菱汽車は5ドア小型EV「五菱繽果」の月間販売台数が2万台を超えた。同社の自主ブランドと合弁ブランドは顕著な増勢を示し、新エネ車事業全体の発展見通しは明るい。