(ブルームバーグ): 米テスラの共同創業者で最高経営責任者(CEO)も務めたマーティン・エバーハード氏は、同社が低価格車の投入計画を取りやめたのだとしたら残念な話だと指摘。電気自動車(EV)を普及させる上では、価格を下げることが鍵になるとの考えを示した。
エバーハード氏は9日、HSBCグローバル・インベストメント・サミットが開催されている香港でブルームバーグテレビジョンのインタビューに応じ、「テスラが低価格車である『モデル2』の計画を追求しないことを決めたとの記事を最近目にした。中国の低価格車とは張り合えないと考えているようだ」とした上で、「残念なことで、考え直した方が良いかもしれない。テスラが作っているあの巨大なトラックよりも良い市場だと思われる」と述べた。
Martin Eberhard
エバーハード氏は2003年、マーク・ターペニング氏と共同でテスラ・モーターズを創業。07年遅くまで初代CEOを務めた。
BYDは6万9800元(約146万5000円)のハッチバック「海鴎(シーガル)」から168万元のスーパーカー「仰望U9」まで幅広いEVのラインナップを持つ。
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マスク氏は2020年9月、同社のイベントで2万5000ドル(約380万円)のEVについて初めて明らかにした。当時マスク氏は、テスラが取り組んでいる一連の革新的技術により、約3年以内にその価格帯のEVを製造できると確信したと述べていた。
エバーハード氏は、テスラがこの業界で長く生き残るとの見方を示しつつ、なお「テクノロジーのためのテクノロジーに集中するのではなく、コストに集中する必要がある」と述べた。
原題:Tesla Co-Founder Says Would Be a Shame If Cheaper Car Canceled(抜粋)
–取材協力:Phoebe Sedgman.
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