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半導体メーカーの暴落をかわしたヘッジファンド、ドル高に賭ける

(ブルームバーグ): 今週の韓国半導体株の暴落を見事にかわしたヘッジファンドが、ウォン安が下支えとなるとの見方から、自動車メーカーに目を向けている。

  シンガポールのフィボナッチ・アセット・マネジメント・グローバルのユン・ジュンイン最高経営責任者(CEO)は、今月と来月はアジアの株式トレーダーにとって「非常に苦しい時期」になるだろうと語った。ウォン安が韓国資産からの資金流出に拍車をかけるかもしれないが、ドル高が利益を押し上げるとみて自動車メーカー株の保有比率を高めている。

  ウォン安円高で最も恩恵を受けるのは米市場の格安車セグメントで日本の自動車メーカーと競合している起亜自動車だ。ユン氏は、投資家に韓国総合株価指数先物を売ってディフェンシブになることを勧めている。

  ユン氏の戦略は、堅調な米経済データと粘着性のインフレが米連邦準備制度の利下げ時期を遅らせる中でドルが予想外に強いことを反映している。ウォン相場は最近、2022年以来の安値をつけ、韓国当局から警告が発せられた。

半導体メーカーの暴落をかわしたヘッジファンド、ドル高に賭ける

Won Weakness Sparks Kospi Drop

  起亜自動車と現代自動車は過去2営業日、指標の韓国総合指数が2.7%下落する中でも上昇し、アウトパフォームしている。

  ユン氏は先週、サムスン電子とSKハイニックス株を売却した。投資家が輸出の回復と人工知能(AI)ブームに注目しているため半導体メーカーの株価は最近急騰し、サムスンは3年ぶり高値、SKハイニックスは24年ぶりの水準に達していた。ユン氏にとって、これらの水準は短期的には持続不可能に見えた。

  サムスン電子は今週、2023年初頭以来最悪の2日続落を記録し、SKハイニックスは16日に5%近く下落した。

原題:Hedge Fund Dodges Selloff in Chipmakers, Bets on Stronger Dollar(抜粋)

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