ブレンボと言えば、クルマ好きの皆さんだったら「あっ、超高性能ブレーキのブレンボね!」と、いまさら説明するまでもないだろうが、そのブレンボが東京の渋谷駅近く、渋谷ストリームでイベントを開催すると言ったらどう思うだろうか? ん? ブレンボがイベントを渋谷の街中で開催するとは? いったいどんなイベントなのか? 文:梅木智晴(ベストカー編集委員)/写真:株式会社ブレンボジャパン フォーミュラE東京ラウンド開催日の3月30日、3月31日に開催 Brembo Activation Tokyoの会場イメージ。渋谷駅に隣接する渋谷ストリーム 稲荷橋広場が会場となる 「Brembo Activation Tokyo」と題されたこのイベント、開催日はフォーミュラE東京ラウンドが開催される3月30日(土曜日)と3月31日(日曜日)の2日間。場所は渋谷駅に隣接する渋谷ストリーム前、稲荷橋広場の特設会場。入場は無料だ。 フォーミュラEのブレーキにも採用されるブレンボのブレーキシステムの展示や、次世代のブレーキシステムとして注目度が高まる「SENIFY」(センシファイ)のコンセプトを体験できるエリアなども用意されるという。 次世代のブレーキシステムとしてブレンボが開発するSENIFYのコンセプトを体験できるエリアもある クルマ好きはもちろんだけど、クルマ好きでなくともファミリーやカップルでも楽しめるイベントだ大嶋ジョナサン氏とのコラボイラストがプリントされたイベント会場限定販売のTシャツ こう書くと、何やらクルマに直結したイベントのように思うかもしれないが、今回の狙いはさにあらず。ブレンボとしては、クルマに興味がない人にも「Brembo」というブランドを知ってもらいたい、ブレーキの大切さを感じてほしいという思いから、今回のイベントの開催を企画したのだという。 イベントエリアではデザイナーの大嶋ジョナサン氏とコラボレーションしたイラストを展示するとともに、コラボデザインの入ったTシャツの限定販売もある。また、会場で専用アプリをダウンロードすればARを用いたショートアニメーションとともに写真や動画を撮影できるブースもある。さらに、本格コーヒーを楽しめる「Brembo Café」などさまざまなコンテンツが用意されるので、ファミリーやカップルで立ち寄っても楽しめる。 ・開催日時:2024年3月30日(土曜日)13:00~20:00/2024年3月31日(日曜日)09:00~20:00 ・会場:渋谷ストリーム前 稲荷橋広場(東京都渋谷区渋谷3-21-3) ・入場無料 ・主催:株式会社ブレンボジャパン ...
スーツケースを開くとそこにはN700系typeAのシートの柄が!こういうアップサイクルいいよね アップサイクルとは、廃棄予定のものをアイデア次第で新たな付加価値を加えてリサイクルすること。特に鉄道車両の廃棄部材を再利用した製品は、環境保護にも役立ちながら、本来所有できない実際の部材を所持できるとあって、人気があります。 このたび、エースラゲージから東海道新幹線の廃材を利用したスーツケース「N700系typeA 東海道新幹線窓リサイクルシェルスーツケース」(6万1380円~ 3月17日現在)が登場。Makuakeにて5月7日まで先行予約販売中です。 このスーツケースに利用されているのは、東海道新幹線N700系typeAの引退車両に使われていた“窓”、“座席の生地”、“車両のアルミ”の3つ。 引退車両の“窓”は、スーツケースのボディに使われているポリカーボネート素材に一部配合しています。 新幹線の窓に使われている素材は透明度の高いポリカーボネートで、この窓をペレットと呼ばれる粒状に加工した上で配合。配合割合は30%で、これは強度としなやかさを両立できるちょうど良いバランスです。 続いて実際に普通車で利用されていた“座席の生地”を洗浄して再利用しています。 “ベルベット”や“ビロード”とも呼ばれるあの独特の色味と触り心地の魅力はもちろん、生地に擦れやステッチなどの名残があるのもアップサイクルならでは。 スーツケースを開けた時のポケットの一部に使用されており、開けるたびにN700系を彷彿とさせます。 また、ハンドル部分に取り付け可能なチケットホルダーにも座席の生地を再利用しており、ホルダー裏側には、JR東海承認済アップサイクルアイテムである証として、東海道新幹線N700系typeAのロゴマークがプリントされています。 チケットホルダーはロング仕様で、JRの青春18きっぷやチケットだけでなく、名刺などを入れておくこともできます。ホックで留めれば個人情報も隠せます。 そして、実際に使用されていた“車両のアルミ”はボディ外側のワンポイントバッジとしてよみがえっています。 引退車両の“再生アルミ”L字角をプレス機で加工し、N700系typeAであることが分かるシルエットに成型し、2本のラインを施しています。 素材だけでなくスーツケースの機能にもこだわりが。特許取得済みのワンプッシュキャスターストッパーは、少し手を放したいときに手元のスイッチでロックをかけられる独自機能で、坂道やバス・電車などでのスーツケースの不意な走行を防ぎます。 カラーバリエーションは東海道新幹線をイメージさせるホワイトとブルーの2種類。サイズも機内持ち込み可能なCABINと預け入れサイズのMIDDLEの2種類から選べます。 CABINは日帰りや1~2泊程度、MIDDLEは3~5泊程度の出張・旅行にうってつけ。最高速度285km/hに耐え続けた素材を使ったスーツケースで旅行を楽しみましょう! >> Makuake ...
Photo: mio この2台なら、キャンピングカーのある生活がより現実的に。 1800万円のキャンピングカー(GMLVAN G-01)をリリースした「ゴードンミラー」。その取材で訪れた「GORDON MILLER KURAMAE」で見つけた「GMLVAN C-01」と「GMLVAN V-01」なら、お値段もサイズ感もより現実的な感じがします。 フットワークの軽さが持ち味の「GMLVAN C-01」 Image: 株式会社オートバックスセブン このGMLVAN C-01は、ハイエースよりもひとまわり小さい日産 NV200バネットがベース車。 サイズは全長4,410mm×全幅1,695mm×全高1,885mmと、機械式はサイズ的に無理ですが、平面なら駐車場を確保できそうです。 車内はログハウスのような温かみのある空間。内装には天然木はアカシア(ホワイトウォールナット)を使用しています。 そして、フルフラットにするとセミダブルサイズの車中泊スペースに。ベッドモードでは奥行き1.8mと十分な広さを確保できるので、快適な就寝環境を整えられますね。 このGMLVAN ...
自然ゆたかなスウェーデンが生むものは、多様性に富んでいるようだ。日本では家具が有名だけれど、工業がさかんな国で、一般にもっともよく知られているのはボルボだろう(言いきり)。 ボルボといえば、日本でもピュアEV「EX30」が路上を走り出したばかり。大きく電動化に舵を切っている背景には、自然に恵まれた土地だけに環境問題に意識的という社会を背景にした企業姿勢が大きく影響しているようだ。 空港を出発するEX30シングルモーター・エクテンデッドレンジ。 私は2024年3月に「EX30 The Big Winter Drive」という同社のイベントに参加した。ストックホルムから飛行機で約90分の、スウェーデンのかなり北のほうにあるルレオを起点にしたドライブツアーだ。 雪深い土地をEVで走り、自然をうまく活かした、ちょっと日本じゃお目にかかれないようなラグジュアリーホテルに泊まる、というユニークな内容である。 スプリットミューといい乾いた路面と積雪と左右で路面の摩擦係数が違う道でもEX30は難なく走破した。 「スカンジナビアンカルチャー、サステナビリティ、ウェルビーイング、ミニマリズム、デザイン」といったキーワードをあげて、「ボルボの価値観」を体験するのが目的と説明された。 内容は、スウェーデンの魅力を堪能させられるものだった。今回のホテルは、凍結した河沿いだったり、深い森のなかだったり。自然を乱開発してゴルフリゾートにしたりするのは日本の十八番かもしれないけれど、スウェーデンのラグジュアリーホテルには教えられるところ大だと私は思った。 硬められた雪など滑りやすい路面でもばつぐんの走破性を体験させてくれた。 3月なので日本だとそろそろ春めく頃だけれど、北緯65度と、たとえば44度の網走よりはるかに北極に近いルレオでの体験は、ボルボのピュアEVは雪や氷の上でどんなふうに走るかを知るいいチャンスだった。 私がいたとき、ルレオの日中の最高気温が0度C。寒いけれど、ガマンできない気温じゃない。でも、たとえば1月のルレオの平均気温はマイナス13度C。こういう土地でもボルボは走り回っているのである。 前後にモーターを搭載するパワフルな「ツインモーター」は24年中の日本導入とか。 私が乗ったのは2台のEX30。「シングルモーター・エクテンデッドレンジ」と、「ツインモーター・パフォーマンス」。ともに、日本で展開するモデルである。 「シングルモーター・エクテンデッドレンジ」は、モーター1基をリアに搭載して後輪を駆動。2023年に日本導入が発表され、24年3月には路上を走り出した。後者は、前後にモーター搭載で全輪駆動。パワフルなモデルで、こちらは24年中に日本で販売開始されるとのこと。 シンプルで考えぬかれたインテリアの造型はほかに類のない美しさ。 これまで、EX30にはバルセロナで試乗したことがあった。でももちろん、雪道では初めて。 ...
日米共に横ばいという調査結果に KPMGジャパン(東京都千代田区)は3月12日、「KPMGグローバル自動車業界調査2023」と「第3回日本における消費者調査」を比較分析したレポートを発表しBEV(バッテリーEV)の動向について解説しました。 【EVはイヤ】充電インフラじゃない“最も切実な理由”とは(画像) 充電中のEVイメージ(画像:写真AC)。 同調査は、KPMGジャパンが行った18歳から64歳までの自動車保有者6000人を対象にしたアンケート結果と、1041人の自動車産業に関わるグローバルエグゼクティブ(管理職)を対象に調査した結果をまとめ、比較したレポートとなっています。 「2030年までに、日本市場において、新車販売台数の何パーセントがBEVになると考えますか?」という質問の自動車業界エグゼクティブによる回答結果を平均すると、BEVが占める割合は32%になるそうです。一方、「EVを購入したい」と回答した一般消費者は、わずか13%にとどまりました。これは去年調査と変わらない数値となっています。 購入希望者が横ばいになる現象はアメリカでも起きており、アメリカ自動車協会(AAA)が2023年11月に行った調査では、EVの購入希望率が2022年とほぼ同じ約25%となっていました。 横ばいということは、まだEV市場は成長の余地がある……と報じられた一方で、バイデン政権が掲げている2030年までに年間新車販売台数の50%をEVにするという目標には遠く及ばないだろうとの予想も立てられています。 気になるのは…「値段と充電インフラだ」 KPMGジャパンの調査で日本の消費者に「BEVを選択しない理由として当てはまるものは何ですか?(複数回答可)」と質問したところ、一番多かった回答は「充電インフラの問題」で53%だったそうです。次に価格の問題が50%と続きます。 充電インフラへの懸念に関してもアメリカで同じような結果が出ており、AAAの調査では「充電ステーションの不足が」購入を控える理由の56%となっていました。ただこれは最多の回答ではなく、アメリカでは価格の問題が59%で一番となっています。 さらに、アメリカでは、冬場の寒波によるバッテリーの性能低下なども問題となっており、EVが立ち往生する様子や急速充電機に列を作る様子なども報じられています。 KPMGコンサルティングパートナーの奥村 優氏は今回の報告書で、「BEV購入後に消費者が直面する技術的な問題(冬季のバッテリー性能低下、一部車種と急速充電器の組合せにより発生する不具合、バッテリー性能の経年劣化など)や不便な運用(急速充電器使用の30分制限など)も改善が必要です」との見解を述べています。
EV車はガソリン車に比べ、タイヤの摩耗が激しいらしい 環境に優しい、燃費が良いなどのメリットがあるとされる電気自動車。だが、タイヤの摩耗がガソリン車と比較して早いらしい。 『The Miami Herald』が報じたところによると、電気自動車のタイヤは走行距離が約1万3000kmから1万6000kmに達した時点で交換することが多いらしい。これはガソリン車の4分の1または5分の1にあたるのだとか。 原因は車体の重量にあるようだ。 モーターを動かすバッテリーが搭載されている分、ガソリン車よりも車体重量が重くなることが原因のよう。たとえば「ゼネラル・モーターズ」のGMCハマーの場合、EV車の重量が約4000kgなのに対し、ガソリン車の重量が約3000kg。 大手タイヤメーカー「MICHELIN」は、同紙に「電気自動車に使用される標準タイヤはガソリン車よりも20%早くタイヤを消費する」とコメント。 そのため、現在MICHELINはパンクが自動的に直るタイヤの開発を進め、スペアタイヤを積まずに済むようにするなど、電気自動車の重量を減らす試みを進めているという。 ただ、ガソリン車と比べて、電気自動車に使用するタイヤのコストが高く、ガソリン車の相場約4万円に比べて、電気自動車の相場は約15万円。耐久性の高いタイヤとなると費用はさらに高額となることも予想されている。 さて、このタイヤ摩耗問題。どうやら環境汚染にも繋がっているそうで……。 タイヤが擦り減って発生する破片が雨水と共に水路に流れ込み、河川が汚染されて、鮭の生態系に影響を及ぼしていることがアメリカ・ワシントン州立大学が行った研究で明らかになったそうだ。 2023年には日本政府が購入の際の補助金を出すほど、推奨されていた電気自動車。ランニングコストがかかることはやむなしとしても、環境にも悪影響を及ぼしているとなると……はたして消費者は、どう考えるだろうか。 Reference: New tires every 7,000 miles? Electric ...
日英のEV比率と自動車学校 日本における2024年1月の新車販売では、電気自動車(EV)とプラグインハイブリッド車(PHV)の割合が、合わせて約2.8%だった。 【画像】えっ…! これが60年前の「海老名SA」です(計14枚) 運転免許を取得しようとする人たちが最初に自動車を運転するのは教習所だが、EV教習車は導入途上で、多くの教習所には設置されていない。 一方、“EV先進国”の英国では、運転免許取得を目指す人々の 「48%」 が、「EVでの技能教習」を希望している段階に来ている。 これはEVのエネルギーや充電器等を扱う英『グリッドサーブ(GRIDSERVE)』が2000人に行った調査によるもので、回答者の24%が、免許取得後に運転することになる車がEVだともいっている(2024年2月29日付け、同社プレスリリース)。 英国の2024年1月の新車販売は、EVが14.7%であり、PHVを合わせると23.1%を占めていた。ガソリン車とディーゼル車の新車販売禁止が2030年から2035年に延期の発表(2023年9月)があったことが思い出されるが、日本とは既にステージが違う。 “EV先進国”がいいといいたいのではなく、先のステージに進む国の状況を後学のために知っておきたい。 英国の自動車学校 ロンドンの電気自動車の給電スポット(画像:写真AC) 英国の自動車学校は、日本とだいぶ違っている。日本のような教習所は存在せず、インストラクターが教習車を運転してきて出張指導を行うスタイルだ。技能教習は、最初から路上で行われる。生徒はそれまでに各自仮免許を申請しておく。 インストラクターでなく、家族や友人に指導してもらうのでも構わない。21歳以上で運転歴3年以上の人なら誰でも仮免許のステッカーを貼った車の助手席に座れる。インストラクターではないと高速道路の教習は行えないが、必須事項ではない。 それでもプロであるインストラクターを希望する人、インストラクターに教わり家族や友人に復習につきあってもらうハイブリッド型を希望する人が多い。 運転免許取得を目指す約半数がEV教習を希望しているとあったが、EV対応のインストラクターを地元で見つけることができるのは、英国全土で 「7人にひとり」 というのが現状である(同プレスリリース)。 これには地域差があり、ロンドンでは41%、ヨークシャーやイングランド東部では10%の生徒がEV対応のインストラクターを地元で見つけられる計算だ。 ...
ハミルトンも運転した「わナンバー」の34GT-Rが野田市内で盗難! 2024年1月31日未明に千葉県野田市で盗難被害にあった日産「スカイラインGT-R(BNR34)」(以下R34GT-R)。 無事発見に至り、3月18日に所有する「おもしろレンタカー」の元へ返還されました。 山手警察署で所有者に引き渡される場面(撮影:加藤博人) 山手警察署で所有者に引き渡される場面(撮影:加藤博人) おもしろレンタカー所有のR34GT-Rが盗難から約3週間を経た2月20日午後、横浜港の保税区域にあるコンテナ内にて発見されたという連絡が山手警察署から齊藤社長のもとに届きました。 【画像】「えっ…!」これが盗難された「R34 スカイラインGT-R」です(30枚以上) 山手署によると、輸出関連の書類に不審なところがあり大型X線検査装置に入れたところコンテナ内に2台の車両があることがわかったとのことです。 大型X線検査装置は平成12年度に横浜港で初めて導入され現在は全国15ヵ所(13港)に配備されている装置です。 今回のR34GT-Rは海外に密輸される直前の水際検査で奇跡的に発見されたことになります。 バラバラに解体されることなくほぼ完全なクルマ(以下、丸車)の状態。なお細かく言えば、後ろの窓が割れていたり、ブレーキのキャリパーがなかったり、ローターがなかったりナンバーはもちろんはずされていました。 そのGT-Rの引き渡しが3月18日、発見されたふ頭とは別の場所で行われ、おもしろレンタカーの齊藤社長の元に戻ってきました。 今回の盗難被害について、齊藤社長は次のように話しています。 「1月末に車両が盗難されて相当時間が経過しておりましたし、ヤードに入ったら即解体、切り刻まれて部品でバラバラにされるケースが多いと伺っておりましたので、時間の経過とともに、発見されるかもしれないという考えはなくなっていました。 R34GT-Rは弊社のレンタカーの中でも一番人気であり、たくさんの世界中のお客様を笑顔にしてきたクルマです。 某F1選手が東京近郊で乗り回したり、イベントで映画グランツーリスモのモデルとなったヤン・マーデンボロー氏に運転していただいたり、色々な思い出のあるクルマでしたから盗難されたときのショックは非常に大きかったですね。 それがまさかの発見。しかもバラバラにされることなく、ほぼ完ぺきな形で発見され無事に戻ってきたことは大変嬉しく思います。 しかし、多くの盗難車が悲しい結末を迎えていることを聞いていたのでR34GT-Rが見つかったことに対し手放しで喜ぶことができません。 ...
日常で乗るマクラーレン #05:ラインオフ10年目、いよいよのトラブルと12ヶ月点検費用 PFのアートディレクター兼代表が、自ら7年にわたり所有するマクラーレンについて語る連載。今回は12ヶ月点検の内容と気になるその費用について紹介する。 10年ひと昔、クルマの10歳は人間で言えば中年か? 日常の足として使っていたメルセデスCLSシューティングブレークを手放してしまい現在は無謀にもマクラーレン1台とYAMAHAのモーターサイクル2台で過ごしている。購入から7年目を経過し、そろそろかと心配していた矢先、やはり色々なマイナートラブルや不具合に気づき始めた。自分自身も中年というか初老の域に入りつつあるのだが、10年目の工業製品も一般的には若くは無いから相応の心構えは必要だ。 トラブルのひとつ目はワイパー。雨の日はあまり乗らなかったのでウォッシャー液の噴出パワーが落ちている事には気づかなかった。ワイパーの動き自体に問題はないのだが、ウォッシャー液の吐出量が少なく飛距離も出ない。液を補充してみると少し漏れているような気配があるので途中で慌ててストップ。もう一度動かしてみるがコンプレッサーと思われるモーターの音も若干おかしいような気がする。 内外装の品質は意外にも優秀 内外装の劣化とダメージは殆ど無いに等しく、新車時の見た目を保っている。90年代の海外メーカー車などで良くあった、樹脂の加水分解によるベタベタや、樹脂コーティングの劣化なとが全く起こっていないのには感心する。そもそもMP4-12Cは触感の風合いや高級感などは狙っておらず全てが機能美の塊。耐久性や軽量化など、実質的かつ合理的な選択になっているのだろう。シートは合成繊維と本革の組み合わせ、ダッシュパネルはシボ付きの合成皮革だがヘタリも黒色の色褪せもなく、外装同様に美肌をキープしている。 とはいえ、外からは見えない電装系部品などの小さな樹脂パーツは、耐久性が良いとは言えないかもしれない。ある日突然ドアを閉めた時に「カラン!」という軽いが不穏な音が響いた。ドアの中からの音が示すように、内装材を留める部品が劣化により壊れて外れたようだ。ウインドーが上がらなくなると事実上乗れなくなるので、その辺りの可動部品ではなくて一安心。この辺のパーツは日本車が優秀すぎるのだろうが、海外メーカーのそれらはあまり信用できないという事も見聞きする。しかも割れた部品は単体での供給が無いという事なので、3Dプリンターで自作しようと考えている。 内装の質感も良い状態。 肝心な「走り」に関して エンジンを中心とした動力系にそれほど変化は感じない。とはいえ625PSの出力のうち数十馬力が下がったとて、気づかない可能性もあるのだけれど……体感的には吹け上がりと加速、トランスミッションのフィーリングも良好。摺動部分からののノイズは、流石に新車時とは違うと思うが、嫌な音は発していない。サスペンションも同様だ。 最も早く手を打たないといけない問題はタイヤで、製造から6年目が3本と1本は新品というバランスが悪い状態。3月上旬現在、外気温度が10度くらいの街乗りにおける、各タイヤでの温度差が8℃以上にもなっている。勿論、古いタイヤが温まらないという事だ。雨天時も不安が大きいから、早く交換しなくては……。 12ヶ月点検の見積額は驚きの120万円…… いつもお世話になっているマクラーレン有明へ入庫。整備前に一通りのチェックをし、おおよそ想定される見積もりを出してもらう。マクラーレンに限らずこの手の海外メーカー、特にスポーツカーや高価格帯のクルマは、予備的な交換部品も多数含むので驚くような高額見積もりとなる事も多い。今回も予想はしていたものの、やはりかなりの金額となった。 エンジン関連ではホースからのオイルにじみがある為の部品交換と、ウォッシャー液タンクとポンプ、それと3本のタイヤ交換が金額の半分以上を占めており、120万円近い見積もりとなった。やれやれ。 どれも今すぐ手を打たないと走行に支障が出るものでは無いが、この手の車は自分で目視できる箇所が少ないところが歯痒い。エンジンは見えるが、上から眺めるだけでオイル量すらも確認できない。全てがマクラーレン純正の高価なテスターに繋げなければ確認出来ないから、オーナー自身が日常のメンテナンスをすることはほぼ不可能だ。 五感で感じる気配と顔色 キャブレター時代まで遡らないとしても、たとえば自分も所有していた空冷時代の911のオイル滲みなどは、目で見ればおおよそ緊急事態かそうで無いかは判別できたと思うし、これほど電子制御が介入していなかったから、コンディションの良し悪しも肌で感じることが出来たと思う。オイルとガソリンが燃えてギヤが回転する気配が感じ取れた、少しだけ前の時代が懐かしい。だから近年、旧車の価格が高騰しているのも頷ける気がする。 作業が完了し、結果的にはウォッシャーポンプと一部のクーラントホース交換、それと通常整備料金との合計で440,000円となった。当初1,200,000円の見積額から大幅に下がったのは、一部のメニューを見送ったためだが、少なくとも300,000円ほど要するタイヤ交換はすぐに必要になるだろう。次の車検時には今回見送った部分か、或いは別の箇所に問題が起こるかもしれないので心の準備をしておこう。 ...
EVの重さは環境に悪い? アメリカでの販売失速、メルセデスベンツの2030年の完全電動化の見直し、アップルの計画棚あげなど、2024年に入ってから電気自動車(EV)に対して逆風が吹いています。 【動画】やべえ…ガードレール突き破ってる! これがEV衝突実験の様子です 充電しているEVのイメージ(画像:写真AC)。 本来、環境負荷が低いといわれてきたEVですが、本格的にEVシフトが注目されだしてからは「EVは本当にエコなのか?」という論争も起き、その理由のひとつとしてEVの車体重量がエンジン車に比べて重いことが指摘されることがあります。ではなぜ、EVは重量が重くなりがちで、その重さが環境負荷の原因となるのでしょうか。 EVが重くなる主原因は、クルマそのものを動かすバッテリーが重いことが影響しています。2021年9月にNPOアジア金型産業フォーラムが後援会で明らかにした内容によると、「車両重量は同クラスの車格でも平均して約240~460kg重い」とのことです。 一般的にEVはエンジン車に比べ、部品点数は少なくなっていますが、そのかわりEVとしての航続距離を維持するためにバッテリーが大型化し重くなっています。 このバッテリーに関しても、リチウムやニッケルなどの天然資源を大量に採掘し製造する過程でCO2を大量に排出しており、走行時のCO2排出量と比べても無視できない量という指摘もあります。しかしそれ以上に、車体の重量そのものが、路面やタイヤの消耗を早めるという点が問題視されています。 結果的に道路整備やタイヤ交換が頻繁になる 国土交通省の発表によると高速道路の場合、最大で軸重(重量)の12乗に比例するそうです。つまり重さが2倍あれば4096倍も負担が大きくなる計算です。 また、タイヤの摩耗に関してはアメリカの「マイアミ・ヘラルド」がエンジン車に比べて4~5倍摩耗のスピードが早いと報じたこともあります。日本国内でも、タイヤの摩耗を検証した記事はいくつかありますが、最低でも1.5倍程度はエンジン車よりは摩耗し易いようです。そのため、タイヤの交換が増えるため、燃料以外の別の場所で、環境負荷が高いといわれています。 さらに、EVの重量に関して、アメリカの運輸安全委員会(NTSB)が2023年に、歩行者など道路利用者の重傷および死亡リスクを高めていると懸念を表明したことも。ほかにも、ネブラスカ大学リンカーン校では2023年10月にEVを使用したガードレールへの衝突実験も実施しており、その結果によると、EVが道路脇の柵に衝突した場合の衝撃エネルギーは、エンジン車などと比べ20%から50%増加する可能性があるとのことです。 EVに関しては一部の部品などで軽量化が試みられているようですが、多くの場合、強度と軽量化を実現できる新しい材料や工法の開発が必要ということで、当面はEVがエンジン車よりは重い状況は続くと予想されます。 【動画】やべえ…ガードレール突き破ってる! これがEV衝突実験の様子です
最近のクルマはどうもパソコン化が進んでいると思いません? 例えば、以前に比べると頻繁に一部改良があって、気がつくと燃費が向上していたりする。これは、すぐに高性能な新型モデルが出るパソコンみたいじゃないか!(本稿は「ベストカー」2013年2月10日号に掲載した記事の再録版となります) TEXT/マリオ高野(自動車ライター。純度100%のスバリストとしても著名) ■普通の人にとっては「どれを買っても同じ」に? せっかくインプレッサG4を薦めたのにプリウスを買ってしまったそうな。えええ… 不肖マリオ高野、先日友人から「なんかいいクルマない?」と最高にテキトーな相談を受けました。そやつの生活環境や家族構成などを吟味し、悩みに悩んで苦渋の選択としてインプレッサG4を薦めたところ、「あ、わり、もうプリウスっての買っちゃった。どれ買っても一緒だろ?」と爽やかに言われ、腰が抜けて椅子から落ちた次第。 どこが一緒だと問い詰めましたら「エンジンかける時に押すボタンとか」と言いやがりまして、「お前は新垣結衣とメスゴリラを並べて“目がふたつで指が五本だから同じだね”と言うのか」と言ったら殴り合いのケンカになりました。暴力反対。 かように一般ピーポーにとってクルマとは「どれを買っても同じ」になりつつあります。おしなべて性能が向上し、共通部品が増え、デザインや使い勝手が均質化し、燃費や価格くらいしか違いが出なくなってきたせいでありましょう。 これぞクルマの家電化であり、Mac AirやらWindows8やら、へたすると昨今のパソコンのほうが独自カラーを出してる可能性もあるのであります。 ■小変更が多すぎないか? 早くも一部改良(※当時)のマツダ CX-5 日本車の場合、ひと昔前まではフルモデルチェンジは最短でも4年ごと。マイナーチェンジは2年ごとに実施されるというのが常識だったので、“買い時”がわかりやすかったものです。 スバルの場合はモデルライフが他社よりも長い傾向にあり、自分が20年前に初期型の初代インプレッサを買った時は、マイナーチェンジは何度も繰り返されたものの、8年近くも「現行型」として乗ることができました。フルローンを完済した後もなお、愛車が古くさく思えることはなかったのです。 しかし、今はそのスバルでさえもエコカーブームに焦燥感を覚えるせいか、少しでも燃費の改善が図れるネタができるとモデルチェンジをしたがる傾向が強まり、嘆かわしい限り。 発売されたばかりだと思っていたマツダのCX-5もさっそく一部改良が実施されました。ライバルに先駆けしたいあまり、出したそばからすぐに改良を加えられる余地を残したまま見切り発車的に販売しているのか? と訝ってしまいますね。 ■壊れても自分で直せないし直してほしくなさそう 最近のクルマはエンジンルームがブラックボックスと化し過ぎです。 ボンネットを開けると樹脂製のカバーがエンジンルームのほぼ全面を覆っており、「素人触れるべからず」となっておりますが、「メンテナンスを自力で行なう自由」が奪われたようでまったく寂しい限り。 ...
F1第3戦オーストラリアGPに向けて、メルセデスは2024年マシンW15の問題解決を目指し“実験”を計画していると、トラックサイドエンジニアリングディレクターを務めるアンドリュー・ショブリンが明かした。 ドライバーのルイス・ハミルトンとジョージ・ラッセルは、現行レギュレーション3年目となる2024年シーズンもマシンのバウンシングに悩まされており、特に燃料搭載量の少ない予選ではその症状が顕著になった。一方で第2戦サウジアラビアGPでは、ライバルに比べて高速コーナーで大きく遅れていることも露呈した。 チーム代表のトト・ウルフがW15には「根本的な」問題があると明かし、三度マシン開発で後手に回ったことを示唆する中、ショブリンはチームが次戦オーストラリアGPで様々なアプローチを試すと語った。 「ジェッダ(サウジアラビアGP)で得られたデータは間違いなくある」とショブリンは語った。 「バーレーンでのレースやテストからのデータも見ていて、メルボルンのフリー走行にどう挑むのか、そのプランを練るつもりだ。ただ、それはジェッダでやったことだけに基づくモノではない」 「空力部門や車両ダイナミクス部門で多くの作業が行なわれている」 「我々はそこでいくつかの実験を計画しているところで、それでパフォーマンスに関して良い方向性が掴めるといいね」 Andrew Shovlin, Trackside Engineering Director, Mercedes-AMG Photo by: Mark Sutton / Motorsport Images ...
先日、三菱から発表されたトライトンには、かなりの勢いで注文が入っている。これほどまでに人々を引き付けるピックアップトラックの魅力は何なのか。少し前は、クルマ好きしか買わない少し困ったクルマという印象があったが、ピックアップトラックの現在の立ち位置は、かつてのイメージとは大きく変わっていた。 文:佐々木 亘╱写真:ベストカー編集部、トヨタ、三菱 ■ピックアップトラックの魅力を改めて考えてみた 日常から非現実的なアウトドアまで… あなたの相棒にピッタリ!! 2023年、トヨタ・ハイラックスの販売台数は年間で1万770台だ。各車に納期や生産数の差などはあるが、数字だけを比べれば、カローラスポーツの昨年の販売台数(1万720台)に近しい。ヴェルファイアには一歩届かないものの、GR86よりは確実にハイラックスの方が売れているのがハイラックスだ。 ちなみに2021年も、2022年もハイラックスは年間1万台近い販売台数を記録している。令和の今、ピックアップトラックが集める視線は、かつてのものとは大きく違う。 実際の所有者に話を聞くと、ピックアップトラックは「乗用車と商用車の長所を併せ持つ実用性の高いクルマ」と言われることが多い。 かつては北米市場での高い人気を背景に、アメリカンな雰囲気を得たいと、ピックアップトラックを選ぶ人が多かったようだが、現在は立派な実用車としてピックアップトラックが選ばれているのだ。 車両設計の基本概念は、作業用の車両としての機能性を重視している。加えて、ハイラックスやトライトンのようなダブルキャブピックアップトラックの後部座席は、ファミリーユースにも十分な機能を持ち合わせるのだ。 座席がペナペナで乗り心地が悪いというのは、過去のイメージのお話。実際に乗ってみると、「これなら」ではなく、「これがいいよね」と納得できる仕上がりだった。 ミドル~大型のクロスオーバーSUVよりも自由度が高く、目的意識も強くステータスにもなってくれる。これが最近のピックアップトラックの存在なのだ。 ■ミニバンやSUVじゃ無理!ピックアップトラックだからできる特別な生活 ピックアップトラックは、アウトドアライフにおいて最高の相棒だ。一般的な乗用車には詰めないものでも、ピックアップトラックならガンガン放り込める。 また、自家用車の積載性の高さは、普段の生活を大きく変えるきっかけにもなってくるのだ。 DIYやガーデニングを楽しむ際に、資材や園芸用の土、プランターなどを購入量や汚れを気にすることなく積み込める。 家具を新調したいと思った時も、クルマで出かけて購入し、荷台に積み込んで持ち帰り、すぐに設置できる。購入先に配送を頼み、数日後に自宅で受け取る生活とは、大きく価値観が変わってくるだろう。 キャノピーを付けて汚れず濡れない大きな荷室にするのもいいし、開放的な荷台に商売道具を積んで移動販売などを楽しむこともできるのだ。 都市型の乗用車よりも、クルマの用途が大きく広がる。クルマという存在に対して、「走る・人を運ぶ」以外の大きな可能性を感じられるところが、今ピックアップトラックが選ばれる一つの理由だ。 ■長すぎる全長問題を解決できればピックアップトラック生活もアリ ...
未使用車のメリット・デメリットは…(chachamal/stock.adobe.com) 登録済み未使用車とは 登録済み未使用車(以下、未使用車)とは、すでに車両登録をされているものの、実際には使用されていないクルマのことです。軽自動車の場合は「届出済み未使用車」といいます。 未使用車は車両状態がとても良く、走行距離も極めて短いです。しかしクルマは車両登録を済ませた時点で「販売済み」として扱われるため、未使用車も中古車として販売されます。 (提供:norico by ガリバー) ▽「新古車」と「未使用車」どう違うの? 未使用車と新古車は、意味合いとしてはほぼ同じ言葉です。かつては新古車という表現が一般的でした。しかし「新古車」は「新車」と誤認されやすいとして、現在は自動車公正取引協議会によって使用が禁止されています。 ただし自動車公正取引協議会に加盟していないお店では、今でも「新古車」と表現していることも。未使用車を購入する際は、新古車の表記が使われていない、自動車公正取引協議会加盟店で選ぶようにしましょう。 ▽登録済み未使用車が流通する理由 未使用車が流通する主な理由は、ディーラーの販売実績確保のためです。 そもそもクルマを製造する「自動車メーカー」と販売する「ディーラー」は別会社です。メーカーはクルマを多く販売してもらえるよう、ディーラーに販売目標に応じた報奨金を設定しています。ディーラーはこの報奨金の獲得に向けて販売努力をしますが、目標の達成が難しいと自社で車両を購入し、登録します。こうした車両が未使用車として販売されるのです。 この他にも、注文後にキャンセルされたクルマが未使用車として出回ることもあります。 未使用車のメリット・デメリット 未使用車には以下のようなメリット・デメリットがあります。 【メリット】 ・車両状態が新車に近く、新車より安い ・法定費用が新車より安い ・納車期間が短い ...
例年この季節になると日本損害保険協会から「自動車盗難事故実態調査結果」が発表されている。自分の大切な愛車がランクインしてるか、毎年固唾を飲んで見る人も多いと思う。2023年のランキングにを見ると、例年では見られない意外な車種も入っており、新たな傾向もあったので紹介していこう。 文/ベストカーWeb編集部、写真/Adobe Stock、出典/日本損害保険協会 ■まぁ、1位はあの車種よね…… 車名別盗難車ランキング1位となったランドクルーザー。ランドクルーザーにはプラドも含まれる(写真はランドクルーザー300) テレビで、盗む様子を映し出す防犯カメラの映像を何回も見ているせいか、車名別盗難件数1位が3年連続ランドクルーザーが1位という事実には正直あまり驚かなくなってしまっている。 この順位を見てまず気になるのは毎年2位が定位置だったプリウスを抜いてアルファードが2位になったこと。アルファードの盗難件数は、2021年が138台で4位、2022年が184台で3位だったのに比べて、2023年は一気に倍近く増えて364台で2位に跳ね上がっている。 ■車名別盗難状況-車両本体盗難 1位/ランドクルーザー:383台、14.7% 2位/アルファード:364台、14.0% 3位/プリウス:307台、11.8% 4位/レクサスLX:120台、4.6% 5位/ハイエース:60台、2.3% 6位/クラウン:53台、2.0% 7位/ヴェルファイア:43台、1.7% 8位/レクサスRX:42台、1.6% 9位/ハリアー:37台、1.4% 9位/メルセデスベンツ:37台、1.4% 新型アルファードの登場で盗難件数が増えてきている状況 おそらく、新型の40系が市場に回り始めているのが原因だと思うが、同じヴェルファイアが7位、43台(2021年は8位41台、2022年は10位圏外)と比べると、アルファードの盗難件数はヴェルファイアの8.5倍にも達しているのに驚かされる。 ...
EV市場のジェンダーギャップ 2023年の上半期、米国において、電気自動車(EV)の購入者の67%が男性で、女性はわずか33%だった(2023年9月27日付、米サイト『エドマンズ(Edmunds)』)。 【画像】えっ…! これが60年前の「海老名SA」です(計16枚) 実際のオーナーではなく、次の車にEVを検討している人々の調査でも、 ・男性:71% ・女性:34% となった。自動車全体の購入者が ・男性:59% ・女性:41% だったことと比べても差がある。米国では運転免許の構成比では“女性が多い”ので、本来ならば女性の購入者の方が多くなってもおかしくない。それを考慮に入れると、さらに違和感を覚えることだろう。 しかしこれは米国だけで起こっているのでない。英国と欧州の2065人のEVオーナーを調査した際 、女性は10人にひとり(11%)のみであった(2023年7月15日付、英サイト『ディスイズマネー(This is Money)』)。 6.3%が性別を回答せず、0.3%が「その他」を選択したことを考慮に入れても、男性のEVオーナーは 「82.4%」 になる。なぜEV市場においてジェンダーギャップ(男女間に存在する不平等や差異。主に社会的・経済的領域で見られるものを指す)が起きているのか、専門家たちの発言をまとめてみよう。 男女の所得格差 EV(画像:写真AC) ...
KINTOは2024年3月12日、「Z世代のクルマに対する意識比較調査」の実施結果を公表した。その結果、将来的にはクルマが欲しいと回答したZ世代は都内で7割、地方で8割にのぼったことが判明した。詳細について紹介しよう。 文/ベストカーWeb編集部、写真/KINTO ■都内・地方ともに、Z世代の約7割が「運転が好き」 「Q1.あなたは、自動車を運転することが好きだと感じますか。」と質問したところ、都内在住は「とても感じる」が27.3%(2023年調査:33.6%)、「やや感じる」が38.9%(31.5%) 調査は普通自動車免許を持っている東京都内在住のZ世代(18〜25歳)314名と、地方(政令指定都市がない県)在住のZ世代(18〜25歳)306名を対象に、2022&2023年と毎年続けている「Z世代のクルマに対する意識比較調査」を実施。 調査方法はIDEATECHが提供するリサーチPR「リサピー」の企画によるインターネット調査で、調査期間は2024年2月14〜同年2月16日まで。 まず、「Q1.あなたは、自動車を運転することが好きだと感じますか。」と質問したところ、都内在住は「とても感じる」が27.3%(2023年調査:33.6%)、「やや感じる」が38.9%(31.5%)となった。 これに対して地方在住は「とても感じる」が25.9%(30.7%)、「やや感じる」が40.5%(41.2%)との回答となり、都内および地方ともに約7割が「運転が好き」という結果が判明した。 続いて「Q2.あなたは、「若者のクルマ離れ」と聞いて、自分自身のことだと感じますか。」と質問したところ、都内在住は「とても感じる」が17.2%(2023年調査:23.0%)、「やや感じる」が34.1%(34.2%)と回答。 地方在住は「とても感じる」が10.8%(9.7%)、「やや感じる」が23.2%(24.5%)との回答に。このうち、都内在住については半数超(51.3%)が自覚を持つ一方、2022年は65.1%、2023年は57.2%と推移しており、年々減少している傾向が明らかになった。 ■地方は都内より10ポイント高い半数超が「クルマが欲しい」 地方のZ世代は6割近くが自分名義のマイカーを所有していることが判明 続いてQ3で「自分名義の自動車を所有していない」と回答したユーザーに、「Q4.現在、自分名義の自動車が欲しいと思いますか」と質問したところ、都内在住は「非常に欲しい」が14.6%(2023年調査:14.2%)、「やや欲しい」が29.6%(31.3%)と回答。 地方在住は「非常に欲しい」が18.3%(24.7%)、「やや欲しい」が36.5%(36.2%)との回答となり、地方では、都内より10ポイント高い半数超が「自分名義の自動車が欲しい」という意向を持っていることが判明した。 また、Q4で「現在、自分名義の自動車が欲しい」と回答したユーザーに、「Q5.あなたが、現在、自分名義の自動車を所有していない理由として、当てはまるものを教えてください」(複数回答)と質問したところ、都内在住は「家族のクルマで間に合うから」が36.4%、「自動車の価格が高いから」が35.2%と回答。 地方在住も「家族のクルマで間に合うから」が39.1%、「自動車の価格が高いから」が33.3%との回答となり、上位を同じ理由が占める結果に。 ■都内は約7割、地方は約8割が「将来的にクルマが欲しい」 マイカーについて都内在住は「とても思う」が31.2%(2023年調査:35.1%)、「やや思う」が37.6%(31.5%)、地方在住は「とても思う」が44.8%(52.7%)、「やや思う」が33.3%(30.6%)との回答 また、「Q7.あなたは、将来的に自動車を欲しいと思いますか」との質問したところ、都内在住は「とても思う」が31.2%(2023年調査:35.1%)、「やや思う」が37.6%(31.5%)、地方在住は「とても思う」が44.8%(52.7%)、「やや思う」が33.3%(30.6%)との回答となり、「将来的にクルマがほしい」と考えているZ世代は都内で約7割、地方で約8割と高い水準にあることがわかった。 さらに、「Q9.車を保有する方法として、購入やレンタカー、カーシェアではなく、諸経費が含まれた月々定額の利用料を支払って、3年や5年などの一定の利用期間だけ車を利用する持ち方「クルマのサブスク」サービスをご存知ですか」との質問には、都内在住は「知っている」が33.8%(2023年調査:29.4%)、「聞いたことがある程度」が37.9%(33.0%)と回答。 ...
オイル交換と聞くと半年や5000㎞ごとの定期交換を思い浮かべることが多いだろう。確かにこれはとても大切な定期メンテナンスの1つだ。しかし、新車を購入した後に1000㎞でディーラーからオイル交換をするように言われた経験がある人もいるはずだ。定期交換よりもかなり短いスパンで行うオイル交換にどんな意味があるのだろうか? そもそも必要なのだろうか? この新車から1000㎞でのオイル交換について解説していく。 文:西川昇吾╱写真:adobe stock アイキャッチ:adobe stock_Byrd Setta ■結論から言えば必要! 大事な愛車を守るためにもしっかり覚えておきたい(photo:adobe stock_LIGHTFIELD STUDIOS) まず結論から言えば新車から1000㎞でのオイル交換は必要だ。必要であるからディーラーでもほぼ必ずと言っていいほど実施されているのだ。 バリバリの新車で壊れる要素もないのに、そしてまだオイルだって汚れていないはずなのにオイル交換が必要な理由はどこにあるのだろうか? それはオイルの中に細かな金属片が混じってしまうからだ。 エンジンは金属で構成された工業製品であるから、新しいうちはどうしても金属の表面に小さな凸凹がある。バリとも言われるものだ。このバリが1000㎞でのオイル交換で見られる金属片だ。 つまり1000㎞まではナラシ運転であり、機械同士を馴染ませる段階で出た細かな金属片がエンジン内部を循環するオイルによって流されて、オイルパンに行き着くという訳だ。ある程度バリが出きった1000㎞でオイル交換をすることで、金属片を取り除くことが出来る。 ■オイルフィルターも同時に交換しよう! わざわざ1000㎞でオイル交換をしなくてもオイルパンに細かな金属片が行き着くのであれば、わざわざそんな短いスパンでオイル交換をしなくてもいいのでは? という声があるかもしれないが、先ほどのようにオイルは循環するものなので、再度エンジン内部を回って傷つけてしまうことがあるかもしれない。 ...
昨夏の2024年モデル発表時に追加されたフェアレディZ NISMO。パワーは増し、外観もアグレッシブになったのに、イマイチ褒めたたえる話が少ない気がしないでもない。いやいや、このクルマ見るべきところありますよ! ってなわけで、幸運にも乗る機会を得た筆者が、褒めてみる。 文・写真:ベストカーWeb編集部 ■「1m動かしただけで、ノーマルZとは明らかに違う雰囲気……!!」 これがフェアレディZ NISMO。ちなみに写真でステアリングを握るのは、レーシングドライバー・山野哲也氏だ自動車雑誌の編集者というと、運転が上手いというイメージを持たれる方もいるかもしれない。確かに運転が上手い編集者はいる。だが、筆者はそうではない。 ビビリゆえサーキットで速くクルマを走らせるようなことはできない。だがそれでもいいと思っている。編集者の仕事とはクルマを速く走らせることではなく、撮影現場まで無傷でクルマを運ぶことだからだ。負け惜しみだ。 しかしビビリゆえ変な能力が伸びた。その能力とはちょっと動かしただけで警戒すべきクルマがわかることだ。 ここでいう警戒とは「壊れそう」とか、そういうことではない。「そう簡単には能力の上限が予想できるところまで行きそうにないから、しばらくはおとなしく運転しよう」という、ビビリ根性にもとづくものだ。 そして最近、そのアラートが脳内に鳴り響いたのがフェアレディZ NISMOだった。メーカーが貸し出す広報車に乗り、1m前進させただけでノーマルZとは明らかに違う雰囲気がわかった。 ■直感的に浮かんだ。「997時代のポルシェGT3の雰囲気に似ている」 手前がZ NISMO、奥がノーマルZ。Z NISMOのエンジンはノーマルZ より15ps/4.6kgm加算されたスペック これまた評論家ではないゆえ曖昧な言葉でしか伝えられなくて恐縮だが、クルマから伝わる「シッカリ感」がハンパなく上がっているのだ。 このシッカリ感が、ある種怖い。これは輸入車含め高性能スポーツだけが持っているものだからだ。 直感的に浮かんだのは「997時代のポルシェGT3の雰囲気に似ている」だ。まぁ、GT3に乗ったのはかなり昔なので単なる勘違いの可能性もなくはないが、とにかくそう思ったのだ。 ...
最近、自動車保険がどんどん複雑になっている。ひと昔前までは大丈夫だったのに今だと保険適応されないケースも……でも上手に使えば保険料削減も夢じゃない! そこで今回は、多様化する自動車保険の賢い使い方を知って、皆さんにお得な愛車ライフの送り方を伝授しよう。 文/佐々木 亘、写真:Adobe Stock(トップ画像=umaruchan4678@Adobe Stock) ■家族限定の分岐点! 別居の子どもは既婚と未婚で取り扱いが結構違う 結婚してるかしてないかが判断材料の一つみたいだ(DESIGN ARTS@Adobe Stock) リスク細分化のひとつに「運転者を決める」という項目があります。 大きく分けると、車を運転するのは、自分だけ、自分と配偶者だけ、自分と家族だけ、自分と家族以外も含む、の4つに設定するのです。 「自分だけ」や「自分と配偶者」「自分と家族以外も含む」は一目瞭然でわかるでしょう。ただ、「自分と家族だけ」(一般的には家族限定)には、「自分と配偶者と子ども」と認識している方が多いのです。 ここで家族限定の適用範囲を改めて考えていきましょう。 既婚の別居の子どもAと、未婚で別居の子どもB、そして既婚で同居の子どもCがいるZさん。 Zさんの車は自動車保険の家族限定を設定しています。このとき、一人だけ家族限定の対象外となる子どもがいるのです。 自動車保険では家族限定の範囲を「同一世帯で生計が同じ」としています。つまり、既婚の別居の子どもAは家族限定の範囲外となるのです。 また、未婚の別居の子どもでも、以前結婚していた子どもは、補償対象外となる点にも注意しましょう。 ■家族の多様化により家族限定は廃止されている Yさんは、実家に帰省していた既婚の娘Dさんに家族限定のついた保険である車を貸しました。 ここで「おや?」と感じた皆さん、正解です。前述の通り、既婚の娘は家族限定の範囲の外にいる人になります。 ...