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小型二輪免許のATとMT、お互いのメリットとデメリットとは

小型二輪免許「AT限定」と「MT」、どんなメリット・デメリットがある?

 バイクの免許は大きく分けて、原付免許、普通二輪免許、大型二輪免許の3つに区分されています。そのなかでも、近年取得を目指す人が多いのが、普通二輪免許に含まれる「小型二輪免許」。

小型二輪免許のatとmt、お互いのメリットとデメリットとは

小型二輪免許の正式名称は「小型限定普通自動二輪免許」といい、原付二種カテゴリーの排気量125cc以下のバイクに乗ることができる

小型二輪免許の正式名称は「小型限定普通自動二輪免許」といい、原付二種カテゴリーの排気量125cc以下のバイクに乗ることができる

 小型二輪免許の正式名称は「小型限定普通自動二輪免許」といい、原付二種カテゴリーの排気量125cc以下のバイク、または定格出力1.0kW以下の電動バイクを運転できる免許です。普通二輪免許よりも取得時の費用が安く抑えられ、クルマの普通免許を保有していれば最短2日で取得することができます。

【画像】小型二輪免許のATとMTを画像で見る(10枚)

 また、16歳から取得可能で、50cc以下の原付一種で定められている法定速度30km/hや、二段階右折などの規制がありません。一般道ではクルマと同じ60km/hまで出すことが可能で、原付一種で禁止されている2人乗りも、免許を取得してから1年が経過すれば認められます。

 原付二種は、車体の大きさや税金、保険料などが原付一種とほとんど変わりません。しかし、高速道路の走行が禁止されている以外は、クルマとほぼ同じルールで走行できるのも小型二輪免許が人気となっている理由と言えます。

 また小型二輪免許は「AT限定」と「MT」の2種類に分けられるので、バイクに乗るのが初めての人はどちらを選んだらよいのか迷ってしまうかもしれません。

 では、小型二輪免許のAT限定とMTの2つには、それぞれどのような特徴があるのでしょうか。

AT限定とMTの2つの大きな違いとは?

 AT限定とMTの2つの大きな違いは、クラッチ操作とギアチェンジの有無です。小型二輪免許のAT限定は、正式には「AT小型限定普通二輪免許」といいます。AT限定は、クラッチ操作を必要としない排気量125cc以下のバイクを運転でき、主にスクータータイプが中心です。

 ただし、ギアチェンジが必要でも自動遠心クラッチを採用したホンダの「カブシリーズ」などの車種は、クラッチ操作が必要ないため運転することができます。

小型二輪免許のatとmt、お互いのメリットとデメリットとは

AT限定の魅力は、クラッチ操作もなく運転が簡単なこと

AT限定の魅力は、クラッチ操作もなく運転が簡単なこと

 AT限定の魅力は、運転が簡単なこと。スクーターであれば、無段変速装置(CVT)によってクラッチ操作とギアチェンジが自動化されているため、基本操作はアクセルとブレーキ操作のみです。また右手のアクセルグリップをひねるだけで進み、両手のブレーキレバーを握るだけで減速します。

 またMTに比べて、AT限定は車体がコンパクトで軽いのが特徴です。そのため、バイクを押して歩くときなどの取り回しが楽におこなえ、足つきも良い車種が多いので小柄な女性でも安心して乗ることができます。さらにスクーターの多くにはシート下に荷物を収納できるスペースがあるので、日常的に買い物などでバイクを使うという人には便利と言えそうです。

 なお教習所に通う際も、普通自動車免許を保有している人であれば、MTよりもAT限定のほうが早く取得できます。

 AT限定の技能講習は8時間で完了するため、最短2日で免許を取得することが可能というわけです。教習所に通う時間があまり取れない人や、1日でも早く免許を手に入れたい人はAT限定を選ぶとよいかもしれません。

 ただしAT限定のデメリットとしては、アクセルグリップをひねるだけの単純な操作なので、バイクを運転する楽しさが感じられない点が挙げられます。利便性よりも、純粋にバイクの運転を楽しみたいという人には向いていないかもしれません。またスクーターは、バイクの基本姿勢であるタンクを膝で挟むニーグリップができないため、とくに低速時にバランスを崩しやすくなります。

小型二輪免許のatとmt、お互いのメリットとデメリットとは

小型二輪免許のMTは排気量125cc以下のすべてのバイクを運転することができる

小型二輪免許のMTは排気量125cc以下のすべてのバイクを運転することができる

 一方、小型二輪免許のMTは排気量125cc以下のすべてのバイクを運転することができます。スクーターが座るように乗車するのに対し、MTはバイクにまたがるように乗車するスタイルの、ネイキッドタイプなどのバイクも乗ることが可能です。

 MTの最大の魅力は、自らの意思でクラッチを操作してギアチェンジをおこなうため、バイクの運転を楽しめること。クラッチ操作はバイクの醍醐味とも言えるので、運転の楽しみを求める人はMTを選ぶとよいでしょう。

 またスクーターよりも車体が大きく重いため、どっしりと安定感のある乗り心地が味わえます。そのため、長距離の運転でも疲れにくいメリットがあるので、ツーリングを楽しみたい人にも最適です。

 ただその分、足つきや取り回しが悪くなるので、身長が低い人や力のない女性などは扱いが大変かもしれません。また、スクーターのように収納スペースがほとんど無いため、買い物などの目的でバイクを使うという人にはあまり適していません。

※ ※ ※

 小型二輪免許には「AT限定」と「MT」があり、それぞれに異なる特徴があります。免許を取得してから後悔しないためにも、メリット・デメリットをよく考えて、自分のバイクライフにマッチした免許を選ぶことが大切です。

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