ビックスクーターの概念を変えた1台
2023年1月26日に発売されたホンダのシティーアドベンチャー「ADV160」に試乗しました。
ホンダのアドベンチャースクーター「ADV160 」と筆者(先川知香)
ホンダのアドベンチャースクーター「ADV160 」と筆者(先川知香)
ビックスクーターと言うと荷物も積めて、ガチガチのライディングウェアを着なくても、比較的ラフに乗れるかなり便利な乗り物だけど、ほとんど同じようなデザインな上に、ちょっとヤンキーっぽい印象が否めないというイメージ。
【画像】ホンダ「ADV160」の走りを楽しむ筆者(先川知香)を画像で見る(10枚)
今回試乗した「ADV160」は、その後継モデルと言う事で、どんな進化を遂げたのか、ワクワクしながら試乗車と初対面!「あれ?ちょっとスマートになった?」というのが、第一印象でした。
デザイン的にはADV150の時と大きくは変わらない感じ。少し前後カウルのボリュームがアップしているけど、それと同時にフロントスクリーンの背が高くなっているから、何となく縦に伸びた印象でスマートに見えてカッコイイ。
相変わらずのワイルドでアドベンチャーな外観は、多少の荒れた路面でも安定して走行できるというような安心感を感じさせてくれます。
シート高780mmのホンダ「ADV160」の足つき(身長165㎝)
シート高780mmのホンダ「ADV160」の足つき(身長165㎝)
フットボード部分のセンターが盛り上がっていて、左右がセパレートになっているスタイルが個人的にはお気に入り。ニイグリップとまではいかないものの、この何となく足を置く場所が決められている感じが、普段はMTバイクに乗る事が多い私には安心できるポイントです。
そして何より車体が軽い。と言っても実際の車両重量は136㎏と、同じく160㏄クラスビックスクーター、ホンダ「PCX160」(132㎏)と比較しても少し重いぐらいなはずなのですが、取り回しなどがかなり軽く感じ、走行中はもちろん、エンジンを切って手押しで移動させる際なども安心感は抜群です。車体バランスの良さなども相まって、かなり気軽に扱う事ができました。
「ADV160」の軽快な走りに感動!
ADV160の走行性能を確認する筆者(先川知香)
ADV160の走行性能を確認する筆者(先川知香)
さらに走りも軽快。アクセルを開けると同時にグイッと前に進んでくれて、ライダーの意思とのタイムラグは皆無と言っても過言では無いほど。一般道のクルマの流れに、ストレスを感じること無く乗る事ができます。
ホンダ「ADV160」の走りを楽しむ筆者(先川知香)
ホンダ「ADV160」の走りを楽しむ筆者(先川知香)
ここまで、ホンダの回し者なんじゃないかと疑わしいほど褒めちぎってきましたが、ただ1点だけマイナスポイント。それは、私の試乗した車体カラーのせいもあると思いますが、カウル素材の安っぽさ。
デザイン、車格、走り、取り回しの良さなど、全てが好みだったけど、どうしてもこのプラスチックのような安っぽい光沢のあるライトグレーが気になってしまって、少し幻滅。
この部分は本当に個人的好みの問題になってしまうけど、愛車として考えたらカラーリングも大事です。
ちなみに今回試乗したのは、パールスモーキーグレー。他にパールボスポラスブルー、マットダリアレッドメタリック、マットガンパウダーブラックメタリックの3色がラインナップされています。
価格(消費税込)は47万3000円。ビックスクーターとしての利便性の高さとアドベンチャーなカッコよさを両立させた「ADV160」は、バイクを趣味としても楽しみたいけど、普段使いの利便性も捨てきれないという人におススメの1台です。