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スーッと加速、フワッと快適 電動キックスケーター乗ってみた

スーッと加速、フワッと快適 電動キックスケーター乗ってみた

道路交通法の改正で、一定条件を満たせば運転免許なしで乗れるようになった電動キックスケーター=大阪市西区江戸堀で2023年7月3日午後3時15分、中川博史撮影

 法律上は原付きバイク(原動機付自転車)――。電動キックスケーターの扱いがそんなだとは、まるで知らなかった。街中で見かける印象はなかなかスマート。7月から一定の条件を満たせば免許なしで乗れて、歩道も走行ができることになったそうだ。「移動手段として結構お手軽かも」なんて思っていたら、タイミング良く「体験試乗してみませんか?」というお誘い。それは面白そう。【中川博史】

 向かった先は大阪市西区江戸堀。電動キックスケーターを販売する長谷川工業(長谷川泰正社長)が、新機種のお披露目と「試乗体験&道路交通法改正最新交通ルール説明会」を開くとのこと。

 説明を聞いたところでは、法改正によって従来は原付きバイク扱いだった電動キックスケーターに、新しく「特定小型原動機付自転車」という区分が設けられたのだが、これがややこしい。

 かいつまむと、車体の長さが1・9メートル以下で幅が60センチ以下∇最高時速が20キロを超えない∇緑色の最高速度表示灯が装備されている――などの仕様なら、16歳以上は免許不要、ヘルメットなし(努力義務)で乗ることができる。

 その上で「特例特定」という区分もあって、最高時速が6キロを超えず、表示灯が緑色に点滅する機能を備えていれば、自転車が通れる歩道なら走行が可能。ざっと自転車並みになるというわけだ。

 試乗したのは新機種の「KS6 PRO」という特例特定仕様のモデル。同社営業企画課PMDプロジェクトの責任者・亀田宝寿さん(28)によると、特例特定仕様の電動キックスケーターは今後、移動手段の新たな選択肢として需要が見込まれるという。

 どんな乗り心地なのか。では体験! の前に、担当者が運転方法を説明してくれた。まずステップに片足を乗せて、逆の足で軽く地面を蹴る。前に進んだら手元のレバーで速度を調整する。ブレーキ操作は自転車と全く同じ。

 車道に出て、両足をステップに乗せたところでレバーを押す。スーッと加速した。フワッとして気持ちいい。それに、すごく静か。一定の速度になれば“運んでくれてる感”で快適だ。

 二酸化炭素(CO2)を排出しないし、渋滞緩和にも寄与するのだろう。ただし、いいことばかりではない。交通ルールの徹底や運転マナーの向上、駐輪場の整備など、さまざまな課題がある。

 同社は今後も試乗会や説明会を開いていくそうで、31日までは大阪市北区天満3のTSビル地下1階ギャラリースペースに新機種を展示し、周辺道路で「試乗会 in OSAKA」(雨天中止)を開催中。警察や自治体などによる試乗体験も各地で随時やっているようなので、興味のある人は足を運んでみては?

電動キックスケーター試乗会 in OSAKA

 31日まで午後1~5時、大阪市北区天満3の1の2のTSビル周辺で。事前申し込み不要。希望者はビルの地下1階ギャラリースペースで受け付け。火曜定休。大阪メトロ谷町線の天満橋駅から徒歩約5分。問い合わせは長谷川工業PMD事業部(06・6446・1851、平日のみ)。

長谷川工業

 1963年設立。アルミ仮設機器や脚立、はしごなどの家庭用作業用品を主に製造している。「KS6 PRO」は、電動モビリティー販売台数が世界一という「YADEA(ヤディア)」(本社・香港)製で、最大航続距離は60キロ。15度の坂道を登れる。充電時間は5時間。重さ22キロ。車体は折りたたむことができる。

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