「未来の車」に知恵とパワー グローバル・コラボレーション
2023年世界ICV大会の室内展示エリアでスタッフの説明を聞く来場者。(9月21日撮影、北京=新華社記者/鞠煥宗)
「未来の車」であるICVは現在、世界的に「加速走行」をしている。業界内では、ICV産業を発展させるには、各国企業の科学技術革新の主体としての役割を十分に発揮させ、川上と川下の企業の協調と連動を強化し、基礎研究、技術開発、産業のコラボレーションと市場の応用における産業協力を推進し、ICV産業の発展における新たなエネルギー、新たなエンジン、新たな活力を引き出す必要があると考えられている。
中国の自動運転開発企業、小馬智行(ポニー・エーアイ)はこのほど、北京大興国際空港から北京経済開発区までの自動運転シャトルテストを開始することを発表し、北京市のこのルートでテストを行う許可を得た最初の企業となった。北京首都空港では、大興空港と首都空港の自動運転シャトルサービスが開通し、自動運転車両による一般の道路での歩車混合交通が本格的に実現した。
BMWグループの開発担当取締役を務めるフランク・ウェーバー氏は、BMWは北京、上海、瀋陽、南京に四つの研究開発革新基地を持っており、これらはドイツ以外ではBMW最大の研究開発システムを構成しており、研究開発人数が3200人を超え、先端科学技術で持続可能なデジタル化された自動車産業をつくっていると述べた。
「ソフトウエアは、未来の電気自動車とスマートカーのコアになるだろう。NVIDIAは、インテリジェントドライブとインテリジェントコクピットの二つの次元に注目している」NVIDIA中国エリア自動車事業部社長の劉通(りゅう・つう)氏はこう話し、自動車の膨大なエコシステムの中で、NVIDIAは現在1チップ当たり254TOPS(毎秒1兆回)の演算力を提供しており、2024年までに次世代チップの1チップ当たりの演算力を2000TOPSに引き上げ、次世代の自動運転のために技術的な準備を整えていくと述べた。
世界ICV大会の組織委員会は、今回の大会では、産業チェーンの川上と川下のトップ企業が集まり、世界のICV産業の質の高い発展をハイレベルに後押ししていると述べた。
大会では世界の自動車メーカーと業界団体に関係する「世界のインテリジェントコネクテッドビークルの商用化の推進に関するコンセンサス(北京)」が採択された。中国自動車工程学会常務副理事長兼秘書長の張進華(ちょう・しんか)氏は次のように説明した。会議に出席した各当事者は五つのコンセンサスに達した。自動車のインテリジェント化モデル転換で新たなモビリティー革命を迎え、モビリティー需要を導きとして商業的応用を推進し、業界を越えたコラボレーションで新しいタイプのネットワーク化した産業エコシステムを構築し、コネクテッド化の応用を加速させて自動車・道路・クラウドの一体化発展をサポートし、手を携えて産業の発展を支える法規環境を着実に整備していく。