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ベンツ「B180」…スポーティーなデザイン、ARがついた最新世代ナビなど装備も充実

ベンツ「b180」…スポーティーなデザイン、arがついた最新世代ナビなど装備も充実

中央のトレードマークの左右に小さなスリーポインテッドスターがちりばめられたフロントグリル

 メルセデス・ベンツの「B180」に試乗した。マイナーチェンジ(一部改良)により、外観デザインがスポーティーさを強調したものになり、上位車種Sクラスに採用されているAR(拡張現実)を活用した最新世代ナビゲーションシステムの搭載や安全運転支援システムの充実なども図り、運転者の負担が軽減するとともに使い勝手も向上している。

 初めてベンツのクルマに乗ってもらう人向けのエントリーモデルとしては、このBクラスのほかにAクラスがある。車高低めのAクラスがよりスポーティーなデザインなのに対し、Bクラスは455リッターの荷室も含めた室内空間が広く、実用性に優れたモデルという特徴がある。ともに2月に一部改良された。

■室内空間が広めで、実用性に優れたエントリーモデル

 試乗車はさらにスポーティーに見せるAMGラインと呼ばれるオプション装備が装着されたタイプで、外観正面のフロントグリルにはベンツのトレードマークである「スリーポインテッドスター」が無数にちりばめられたデザインになった。タイヤも標準仕様が17インチなのに対し、AMG仕様は黒いペイントを施した18インチ5ツインスポークアルミホイールを履き、ホイールのシルバー色がより目立つようになっている。

 運転席に座ってみる。ハンドルは3本のツインスポークを採用し、助手席前の形状とともにシンプルかつスタイリッシュなデザインになっている。

 2019年の全面改良時からカーナビ画面に向かって「ハイ、メルセデス」と声かけして音声認識機能を起動。目的地設定からエアコンディショナーの温度設定の変更などの音声指示が可能になっていたが、今回の一部改良により、画面へのタッチ操作、ハンドルのコントロールボタンも加わり、ドライバーの好み、運転状況に応じて使い分けることができるようになり、利便性が向上した。

■ARにより、地図と風景を同時に表示

 また、最新世代カーナビには、ARにより、進むべき道筋が地図上だけでなく、曲がる際の現実の風景にも同時に表示され、曲がるタイミングを逃す可能性が大幅に減っている。

 エンジンは改良前と同じ1.4リッターの4気筒直噴ターボで、最高出力は136馬力。低速域からでも最大トルクを発生できる設定のため、どの回転域でももたつき感はない。変速機「7速DCT(デュアル・クラッチ・トランスミッション)」と合わさり、滑らかに加速していく。静粛性も兼ね備え、吸気ダクトや触媒コンバーターなどの工夫によりエンジンノイズを低減している。

■どの回転域でも、もたつき感がないエンジン

 高速走行から渋滞時まで、前走車との距離を一定に保ちながら車線もキープする先進の運転支援システムもあり、快適な乗り心地などと合わせ、運転しているとベンツ車ならではの信頼性を感じる。

 ただ、試乗したAMG仕様はスポーティーなタイヤを使用しているせいか、高速の道路の継ぎ目部分などでは衝撃を感じる場面があった。スポーティーなタイヤは、低い偏平率ゆえに、高速走行の安定性やコーナーでしっかり曲がってくれる反面、衝撃の吸収性はやや劣るという側面があり、仕方がない部分ではある。

 昨年、ドイツの現地報道で、Bクラスは現行モデルを最後に2025年にも生産を終了するというニュースが流れた。今後は電気自動車(EV)や利益率の高い高級車に力を入れていくのだとか。経営面の判断としては正しいのだろうが、ベンツのエントリーモデルに乗る機会が減るのは寂しい気もする。(デジタル編集部 松崎恵三)

 【仕様・主要諸元】

 ▼全長・全幅・全高(ミリ) 4430・1795・1550

 ▼総排気量(L) 1.331

 ▼燃費消費率 WLTCモード(キロ/リットル) 14.9

 ▼価格 537万円(オプションは除く)

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