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SUPER GT第7戦オートポリス、予選12位から大逆転の36号車 au TOM'S GR Supraが優勝 ポイントリーダーで最終戦に

super gt第7戦オートポリス、予選12位から大逆転の36号車 au tom's gr supraが優勝 ポイントリーダーで最終戦に

予選12位から優勝した36号車 au TOM’S GR Supra(坪井翔/宮田莉朋)

SUPER GT第7戦オートポリスが10月14日~15日の2日間にわたってオートポリスインターナショナルレーシングコースにおいて開催された。10月15日の午後には決勝レースが行なわれ、GT500は予選12位からスタートした36号車 au TOM’S GR Supra(坪井翔/宮田莉朋)が大逆転で優勝した。36号車はこの結果によりポイントリーダーに浮上して、最終戦(第8戦)のモビリティリゾートもてぎへ向かうことになる。

GT300は52号車 埼玉トヨペットGB GR Supra GT(吉田広樹/川合孝汰/野中誠太)が第6戦スポーツランドSUGOに次いで2連勝を実現し、2位に20点という大差をつけて最終戦に向かうことになる。

super gt第7戦オートポリス、予選12位から大逆転の36号車 au tom's gr supraが優勝 ポイントリーダーで最終戦に

GT300クラスを優勝した52号車 埼玉トヨペットGB GR Supra GT(吉田広樹/川合孝汰/野中誠太)

GT500:予選12位から大逆転で優勝した36号車 au TOM’S GR Supraがポイントリーダーで最終戦へ

GT500の決勝レースは、ポールポジションからスタートした16号車 ARTA MUGEN NSX-GT(福住仁嶺/大津弘樹)があっという間に2位以下を引き離して独走してレースをリードした。ピットストップで一時的に順位を落とすことはあっても、最終的にトップに返り咲き、2位以下を引き離してポール・トゥ・ウィンを飾るとみえた。

ところがレース終盤に大どんでん返しがまっていた。ピットストップを遅らせた36号車 au TOM’S GR Supra(坪井翔/宮田莉朋)は、予選では12位とポイント獲得を狙って走っているように見えた。しかし、上位の中ではかなり遅くピットに入ったため、タイヤが厳しくなっていた他車をどんどん抜いていったのだ。

77周目にポイントリーダーだった3号車 Niterra MOTUL Z(千代勝正/高星明誠)を抜いて2位に上がると、トップの16号車 ARTA MUGEN NSX-GTにみるみる追いついていった。そして87周目に16号車を抜いてトップに立った。

レースは36号車 au TOM’S GR Supraが優勝し、予選12位から大逆転で優勝を果たした。2位は16号車 ARTA MUGEN NSX-GT、3位は3号車 Niterra MOTUL Z。

オートポリス前までポイントランキングで2位だった36号車は、優勝したことにより69点を獲得してポイントリーダーとなった。ランキング2位となった3号車に7点の差を、3位の16号車とは16点の差をつけて、シリーズチャンピオン争いでは優位に立つ。最終戦でシリーズチャンピオンを獲得できる可能性があるのはこの上位3台だけとなる。

super gt第7戦オートポリス、予選12位から大逆転の36号車 au tom's gr supraが優勝 ポイントリーダーで最終戦に

第7戦を優勝し、最終戦をポイントリーダーとして迎える36号車 au TOM’S GR Supra(坪井翔/宮田莉朋)

super gt第7戦オートポリス、予選12位から大逆転の36号車 au tom's gr supraが優勝 ポイントリーダーで最終戦に

2位を獲得した16号車 ARTA MUGEN NSX-GT(福住仁嶺/大津弘樹)

super gt第7戦オートポリス、予選12位から大逆転の36号車 au tom's gr supraが優勝 ポイントリーダーで最終戦に

3位となった3号車 Niterra MOTUL Z(千代勝正/高星明誠)

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GT500クラス表彰台

GT300:2号車の追い上げをしのいだ52号車 埼玉トヨペットGB GR Supra GTが2連勝

GT300はポールからスタートした2号車 muta Racing GR86 GT(堤優威/平良響/加藤寛規)と52号車 埼玉トヨペットGB GR Supra GT(吉田広樹/川合孝汰/野中誠太)のマッチレースになった。終盤まで2台は1秒以内で、激しいレースを展開し、毎ラップ、毎ラップ激しいレースを繰り広げた。

そのバトルは最終ラップまで続いたが、2号車は追い抜けず、52号車 埼玉トヨペットGB GR Supra GTが最後まで走り切って優勝し、2連勝を果たした。

2位は2号車 muta Racing GR86 GT。3位は31号車 apr LC500h GT(嵯峨宏紀/小高一斗/根本悠生)。

2連勝を達成した52号車 埼玉トヨペットGB GR Supra GTは70点となり、2位は50点の2号車 muta Racing GR86 GT。優勝回数の関係で、2号車が次戦で優勝しても20点差で同点となる。2号車が逆転チャンピオンを獲るにはポールポジションの1点を獲得して、優勝し、かつ52号車がノーポイントに終わるという厳しい条件で最終戦に向かうことになる。

super gt第7戦オートポリス、予選12位から大逆転の36号車 au tom's gr supraが優勝 ポイントリーダーで最終戦に

第7戦を優勝し、最終戦をポイントリーダーとして迎える52号車 埼玉トヨペットGB GR Supra GT(吉田広樹/川合孝汰/野中誠太)

super gt第7戦オートポリス、予選12位から大逆転の36号車 au tom's gr supraが優勝 ポイントリーダーで最終戦に

2位となった2号車 muta Racing GR86 GT(堤優威/平良響/加藤寛規)

super gt第7戦オートポリス、予選12位から大逆転の36号車 au tom's gr supraが優勝 ポイントリーダーで最終戦に

3位は31号車 apr LC500h GT(嵯峨宏紀/小高一斗/根本悠生)

super gt第7戦オートポリス、予選12位から大逆転の36号車 au tom's gr supraが優勝 ポイントリーダーで最終戦に

GT300クラス表彰台

優勝記者会見:予選で16号車にじゃまされてQ1落ちになった借りを、決勝レースの結果で返したいと思っていたと宮田選手

super gt第7戦オートポリス、予選12位から大逆転の36号車 au tom's gr supraが優勝 ポイントリーダーで最終戦に

優勝者記者会見

決勝レース終了後に暫定表彰式が行なわれ、GTA主催の優勝者インタビューが実施された。

GTA司会:それでは、自分が担当したスティントを振り返って今日のレースの完走をお願いしたい。

坪井翔選手:オートポリスでの450kmレースは初めてで、大変だと予想していた。それを見据えた上で事前に作戦を立ててきたが、予選1回目でアタックしていないクルマに引っかかってしまい残念な予選になった。

12番グリッドからなら表彰台までいければ御の字かなと思っていた。自分のスティントでは序盤に接触があって前のカウルが壊れてしまったが、走りには大きな影響がなかった。

ピットで稼げるところはピットで稼ぎ、スティントを引っ張ることが基本的な戦略だった。GT500で33周のミニマムの周回数(ドライバーはレースの最低1/3を走らないといけない)まで引っ張れたのは自分たちだけという状況で、交代してからは宮田選手が怒濤の追い上げで、抜いていくのを見るのは楽しかったし、うれしい結果になった。

宮田莉朋選手:坪井選手は大人なので具体的な名前を出さなかったが、(坪井選手がQ1で引っかかったのは)16号車にやられたので、コース上で追い越したいと思っていた。去年は自分がQ1担当で、ドライバーミスしてピットスタートになってしまったが、最終的に追い上げることができたので、今年も可能だと考えていた。

坪井選手が7台抜いてきてくれれば勝てると思っていて、坪井選手自体もQ2につなげられなかったことは歯がゆかったと思うし、その気持ちに応えるのがチームメイトだと思っていた。よいクルマを用意してくれて、ピット作業を完璧にこなしてくれたチームやスポンサーに感謝したい。

川合孝汰選手:予選のときに1~3位のチームとは差があったが、決勝レースのペースには自信があった。タイヤ1回交換の予定で、ピックアップもあったので、2号車にHANAされてしまうかと考えたが、前の2台を抜いて追いかけることができたことが大きかった。吉田さんのパートに渡せるまでに離されないようにと思ってがんばった。

吉田広樹選手:ピット作業ではメカニックが完璧な作業で送り出してくれた。今日は見えない敵とレースしつつ、50周近くを持たせないといけないと考えて走った。僕らはタイヤを2回のパートにわけていたけど、2位のチームは3回に分けていたので、結構早い段階で後ろに疲れてしまい、30周近くを押さえられるのかという不安もあった。チームも500が来るタイミングを伝えてくれるなど状況を教えてくれており、そうしたサポートもあって乗り切ることができた。

野中誠太選手:今回は乗る機会はなかったけど、昨日からチームに帯同して、優勝できるタイミングで学ぶことは多かった。今後の自分につながることはたくさんあったので、乗るチャンスがあれば乗りたいと思う。

──36号車にとっては、ピットを後ろに引っ張る作戦が有効だったということか?

坪井翔選手:当然ピットを引っ張れば引っ張るほど、セーフティカーが出るリスクなどが伴ってくる部分は承知の上だったが、そういう作戦を立てた。450kmは本当に長いので、タイヤもタレてくるので早く入りたくなる気持ちは分かるのだが、そこも計算に入れた上でチームもしっかり組み立ててくれていて、レース前から引っ張るための作戦を採るための準備をしてきた。もちろんセーフティカーが出ないでくれ~とは思っていたが、幸いそれは出ないままレースが進んだのでよかった。

ほかのチームは予想どおりタイヤが落ちてきて、早い段階でピットに入らないといけなくなったので、僕らはそこで同じようにピットに入った組とはずらすことが可能になり、10周から14周ぐらい引っ張ることができたというのが大きかったかなと思う。

──両チームともに聞きたいが、勝因はなんだったか?

宮田莉朋選手:Q1での悔しさは、結果でやり返すしかないと思っていたので、昨年のピットスタートからの300kmレースを引っ張ってピットに入り、スプラッシュしてプッシュするという走りの経験をチームにも共有した。それにより、クルマをどう作って行けばよいかということができたのが大きな勝因となった。

吉田広樹選手:自分たちは一度しか(タイヤを)変えていないのが、スポーツランドSUGOの時もそうだったが、コース上で抜くのが難しいマシンということもあり、どうやって前にでるのかが問題だった。

そのために当初は2回交換も視野に入れていたが、川合選手のタイミングでトップに立てて、31号車を周回遅れにしてセーフティカーが出ても問題ないところまで離せていた。そこで、タイヤ交換1回に切り替えて、実際に最後まで持たせることが可能だったことが勝因だ。

──それぞれシリーズでもポイントリーダーになっている。最終戦にむけての意気込みを

宮田莉朋選手:ポイントトップで最終戦を迎えたいとこのレースにやってきた。燃料リストリクターでクルマがよくてもハンデで結果が残せないというレースが続いていた。それに対して、3号車は第3戦鈴鹿でピット義務を消化しないまま赤旗になったのに、十分ではないペナルティで上位に戻ってこれたり、雨の富士でミシュランの優位性を活かして優勝するなど、そうした結果の大きな差になってしまっていた。

そのため、1ポイントでも取り返そうとがんばってきた。昨年のもてぎはスープラとブリヂストンの組み合わせには厳しいレースになってしまったが、チームとしっかり準備して迎えたい。

坪井翔選手:もてぎにはあまりよい印象をもっていなかったので、ここで3号車を逆転したかった。それができたことはとてもうれしい。2年前にタイトルを獲ったときには他力本願だったので心残りがあったが、今年は自力で獲得が可能なので、気を引き締めて勝って決めたい。

吉田広樹選手:20ポイントという余裕ができたが、まだ決まった訳ではない。自分たちの順位というかまわり次第でもあるので、いつもどおり思いっきりやりたい。ただ、2位の2号車はもてぎのテストでも速くてポールが取れる可能性があるので、まだ油断できない。自分たちももてぎでポールも取りたいし、全力で勝ちにいきたい。その結果としてチャンピオンがついてくると思う。

川合孝汰選手:これまでどおり1戦1戦勝つことに重きをおいており、最終戦もそれは変わらない。

野中誠太選手:スーパー耐久でもチームに帯同させてもらっており、チームの強さを感じている。最終戦も信じて応援している。

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