2024年3月5日(英国現地時間)、アストンマーティンは3月7日に開幕するF1世界選手権第2戦サウジアラビアGPの公式セーフティカーとして、新型ヴァンテージを投入すると発表した。メディカルカーのDBX707とともに、F1グランプリのドライバー、コース関係者の安全性を支える。
エアロは追加されているもの、ほぼ市販車のままの仕様
アストンマーティンは2021年から、メルセデスAMGと分担してF1グランプリのセーフティカー/メディカルカーを運用しているが、2024年シーズンは発表されたばかりの新型ヴァンテージをセーフティカーとして提供することになった。アストンマーティンは第2戦サウジアラビアGPから担当する。
2024年のF1公式セーフティカーとして採用されたアストンマーティン ヴァンテージ。手作業で組みつけられた4L V8ツインターボエンジンを搭載する。
セーフティカーはフォーメーションラップで20台のF1マシンを先導した後、ピットレーン出口で待機し、安全上の必要がある場合にはコースに出て、レースのペースをコントロールする役目を果たす。
一方インテリアには、セーフティカーの役割を果たすためのシステムが多数搭載されている。シートはFIAセーフティカー専用のレーシングシートで、センターコンソールにはFIAのシステムを操作するためのスイッチ類が装備されているほか、ライブのラップタイム、全マシンのコース上の位置、そしてリアビューカメラを表示するスクリーンも設置されている。また、トリムはブランドのレーシングカラーにちなんで、独自のライムエッセンスで仕上げられている。
アストンマーティンのグループ最高技術責任者であるロベルト・フェデリ氏は「ヴァンテージは、アストンマーティンブランドの真髄です。これまでで最も速く、最もドライバーにフォーカスしたヴァンテージが、F1世界選手権でこのような重要な役割を担うことは、私たちにとって大きな誇りです。今回公式セーフティカー向けに仕様を変更する際、最新のウルトララグジュアリーなハイパフォーマンスカーの能力を発揮できるようロードカーにはないエアロが一部追加されていますが、ほぼFIAの装備を追加する作業だけで済みました。新型ヴァンテージはこの特別な役割に最適なクルマです」とコメント。
新型ヴァンテージのセーフティカーは、アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チームのマシンと同じ「アストンマーティン・レーシンググリーン」をまとって、3月7日に開幕するF1世界選手権第2戦サウジアラビアGPでデビューする。