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スーパーGT GT300/第7戦オートポリスは52号車埼玉トヨペットGB GR Supra GTが連勝でチャンピオンに王手

2023年10月15日、オートポリスで「2023 AUTOBACS SUPER GT Round7 AUTOPOLIS GT 450km RACE」の決勝が行われ、GT300クラスでは52号車埼玉トヨペットGB GR Supra GTが予選4番手から優勝し今季2勝目、前戦SUGOに続き連勝となった。2位に2号車muta Racing GR86 GT、3位には31号車apr LC500h GTが入った。(文:河村大志/写真:GTA)

スーパーgt gt300/第7戦オートポリスは52号車埼玉トヨペットgb gr supra gtが連勝でチャンピオンに王手

序盤からトップにたった52号車がポジションを守り切り優勝

スーパーgt gt300/第7戦オートポリスは52号車埼玉トヨペットgb gr supra gtが連勝でチャンピオンに王手

2号車がポールポジションからスタートするも、52号車が序盤からリードする形となった。

最終戦前の天王山である第7戦オートポリスだが、今年は同サーキットでは初の450kmでのレースとなった。タイヤに厳しくオーバーテイクが難しいオートポリスなだけに各チームどのような作戦を立ててきたのかにも注目が集まった。

例年に比べ肌寒い天候となった今年のオートポリスでの第7戦は2号車muta Racing GR86 GTがポールポジションを獲得した。2番手は61号車SUBARU BRZ R&D SPORT、3番手は31号車apr LC500h GT、そしてポイントリーダーの52号車埼玉トヨペットGB GR Supra GTが4番手と、GT300規定のマシンが上位を占めた。

スタート直後は順位に変動はなかったが、ピットがオープンになると上位勢では真っ先に3番手の31号車aprがスプラッシュのピットストップを行った。31号車のピットにより3番手にあがった52号車は2番手の61号車、そしてトップの2号車もオーバーテイクし、20周目にして早くもトップに躍り出る。

同じタイミングで18号車UPGARAGE NSX GT3が96号車K-tunes RC F GT3に追突され、ターン1のグラベルでストップ。18号車はレースに復帰するも大きく後退。ランキング2位につけていただけに痛いアクシデントになってしまった。30周目、2番手につける2号車がピットに入るのを見て、トップの52号車は31周目にピットイン。52号車はタイヤを変えずコースに復帰。フルサービスを行った2号車に対し大きなマージンを築くことになる。

コースの特性と巧みなブロックに阻まれた2号車

スーパーgt gt300/第7戦オートポリスは52号車埼玉トヨペットgb gr supra gtが連勝でチャンピオンに王手

早めのピットインでポジションをあげ、トップの座を開け渡さなかった。

ピットインせずステイアウトしていた56号車リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-Rが暫定のトップを走行していたが、45周目にピットイン。同時に52号車と31号車も揃ってピットストップを行った。タイヤ無交換やスプラッシュアンドゴーを選択したチームがこのタイミングでピット義務を消化した。その数周後には56号車が2度目のピットに入ったため、52号車が事実上のトップとなる。

2号車は57周目に2度目のピットインを敢行。52号車埼玉トヨペットの先行を許すも、新しいタイヤを装着した2号車が徐々に52号車との差を詰めていく。そして残り20周の時点で52号車の後ろにまで接近する。

52号車のペースを上回る走りを見せた2号車だったが、追い抜きが難しいコースレイアウトに加え、52号車のステアリングを握る吉田広樹の巧みなブロックに阻まれ抜き切ることはできない。

ライバルを猛攻に遭いながらもトップの座を譲らなかった52号車がトップチェッカー。第6戦SUGOに続く連勝で、チャンピオンをグッと引き寄せる結果となった。2位は2号車、3位は61号車を抑え切った31号車が入り、LC500hにとって初の表彰台獲得となった。

スーパーgt gt300/第7戦オートポリスは52号車埼玉トヨペットgb gr supra gtが連勝でチャンピオンに王手

最終スティントを担当した吉田がトップを守り切り優勝。大きな意味を持つ今季2勝目となった。

チャンピオン争いは52号車と2号車の一騎打ちに

スーパーgt gt300/第7戦オートポリスは52号車埼玉トヨペットgb gr supra gtが連勝でチャンピオンに王手

タイヤの状況では優位に立っていた2号車だったが、52号車吉田の壁を打ち砕くことは叶わなかった。

今回の連勝により、52号車が70まで獲得ポイントを伸ばした。2位の2号車は20点のビハインドとなり、最終戦でチャンピオンの権利があるのはこの2チームに絞られることになった。スーパーGTでは優勝すれば20ポイントが付与される。つまり、2号車は最終戦で優勝することがチャンピオン獲得の絶対条件である。

しかし、2号車に求められるのはそれだけではない。52号車は2号車に対し、優勝回数でも上回っている。つまり同点に終わればチャンピオンは52号車の手に渡るということだ。そのため、2号車は優勝だけではなく、予選でポールポジションを獲得し、1ポイントを加算しなければいけないのだ。つまり、52号車が圧倒的に優位な状況ということになる。

最終戦ではこれまでいくつもの逆転劇が演じられてきた。52号車の圧倒的優位は変わらないが、チャンピオンが決まっていない以上何があるか分からない。今年のGT300クラス、一体どんなフィナーレが待っているのだろうか?

2023年スーパーGT第7戦決勝 GT300 リザルト

スーパーgt gt300/第7戦オートポリスは52号車埼玉トヨペットgb gr supra gtが連勝でチャンピオンに王手

チャンピオンに王手をかけた52号車。苦しい状況だが2号車は大逆転でのチャンピオン獲得を目指す。

2023年スーパーGT第7戦決勝 GT300リザルト(上位10台)

1位 52 埼玉トヨペットGB GR Supra GT(吉田広樹/川合孝汰/野中誠太)91周

2位 2 muta Racing GR86 GT(堤 優威/平良 響/加藤寛規)

3位 31 apr LC500h GT(嵯峨宏紀/小高一斗/根本悠生)

4位 61 SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝)

5位 56 リアライズ日産メカニックチャレンジGT-R(J.P.デ・オリベイラ/名取鉄平)

6位 4 グッドスマイル 初音ミク AMG(谷口信輝/片岡龍也)

7位 88 JLOC ランボルギーニ GT3(小暮卓史/元嶋佑弥)

8位 7 Studie BMW M4(荒 聖治/ブルーノ・スペングラー)

9位 11 GAINER TANAX GT-R(富田竜一郎/塩津佑介/石川京侍)

10位 10 PONOS GAINER GT-R(安田裕信/大草りき)

2023年スーパーGT GT300 ドライバーズランキング(第7戦終了時)

1位 52 埼玉トヨペットGB GR Supra GT(吉田広樹/川合孝汰)70

2位 2 muta Racing GR86 GT(堤 優威/平良 響/加藤寛規)50

3位 56 リアライズ日産メカニックチャレンジGT-R(J.P.デ・オリベイラ/名取鉄平)45

4位 7 Studie BMW M4(荒 聖治)43

5位 18 UPGARAGE NSX GT3(小林崇志/小出 峻)40

6位 61 SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝)39

7位 7 Studie BMW M4(柳田真孝)35

8位 65 LEON PYRAMID AMG(蒲生尚弥/篠原拓朗)29

9位 11 GAINER TANAX GT-R(富田竜一郎/塩津佑介/石川京侍)28

10位 6 PONOS GAINER GT-R(片山義章/R.メリ・ムンタン)26

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