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フェラーリ、新リヤサスペンションの導入をスペインGPまで延期。逆襲に向けてマシン開発進める

フェラーリ、新リヤサスペンションの導入をスペインgpまで延期。逆襲に向けてマシン開発進める

Carlos Sainz, Ferrari SF-23

 フェラーリは、第6戦エミリア・ロマーニャGPでリヤサスペンションのアップデートを導入する予定だったが、これを第8戦スペインGPまで遅らせることを決めた。

 フェラーリの今季マシン『SF-23』は予選アタックにおいては非常に競争力のあるマシンだが、レースペースは安定せずレッドブルに太刀打ちできずにいる。

 この弱点を解消するため、フェラーリは第5戦マイアミGPからアップデートを開始。マイアミではフロアとディフューザーに手を入れていた。

 そしてさらに、今週末に開催される予定だったエミリア・ロマーニャGPに新しいリヤサスペンションを持ち込み、新しい空力ソリューションを補完する予定だった。

 しかし、エミリア・ロマーニャGPは週末を通して大雨に見舞われる予報となっていたため、アップデートの効果を正しく判断することは難しいと判断し、フェラーリはリヤサスペンションのアップデートを延期することを決めたようだ。

 実際、イモラを襲った豪雨と洪水はサーキット周辺にも大きなダメージを与えており、地域社会への負担を避けるため開催中止が決定された。

 結果として次のレースとなるのはモナコGPだが、ドライバーの自信が重要なサーキットであり、新しいモノを試す上で理想的なレースではないため、フェラーリはさらに次のスペインGPまで、新サスペンションを導入するのを待つことにするようだ。

 フェラーリは、ディフューザーにもさらなる改良を加えており、風洞でのテストでは有望な数値が出たという。これと並行して、アンダーフロアのより広範囲なエリアの変更にも取り組んでおり、スペインGPでは新サスペンションと共に導入される可能性がある。

 エミリア・ロマーニャGPでは、メルセデスやアルファタウリなど多くのチームがメジャーアップデートを行なう予定だったが、あえて新パーツを持ち込まない決定をしたチームもある。

 ドライコンディションであれば予選の各セッションで、ハード、ミディアム、ソフトタイヤを使うという試験的な方式が採用される予定だったことから、ウイリアムズは新しいコンポーネントを試すよりも、実績のあるパッケージで戦略要素だけに集中した方が得策だと考えたのである。

 ウイリアムズの車両性能責任者であるデイブ・ロブソンは、次のように語っていた。

「新しいイベントフォーマット、新しいウエットタイヤ、そしてイモラで最も柔らかいコンパウンドを使うというチャレンジに集中することにする」

 結果的にエミリア・ロマーニャGPの中止によって多くのチームが足並みを揃えてスペインGPにアップデートを持ち込むことになり、勢力図が一変する可能性も否定出来ない状況となっている。

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