シルバーストン・サーキットで開催されているMotoGP第9戦イギリスGP。そのスプリントレースでドゥカティのフランチェスコ・バニャイヤは、4番手スタートながらも14位フィニッシュとなった。バニャイヤは現在ランキング首位。突然の失速に「何かが明らかにおかしかった」と彼は考えている。
スプリントレースでバニャイヤは、オープニングラップでポジションを5つ落とした。さらにターン15ではらんで順位を落とすなど、ドゥカティ勢としては最下位の14位でレースを終えた。
バニャイヤはスプリントレースを振り返り、先のウォームアップセッションで「何かがうまく機能していない」と感じ、バイクが「大きく動いていた」と語った。
バニャイヤ曰く、チームはその原因を掴めていないものの、マシンのセットアップに起因するモノではないと「確信している」という。
「チームはもう一生懸命働いてくれている。何が起こったのかをデータで確認しながら理解しようとしている」
「午前中はウェットのプラクティス2で2番手、予選ではポールポジションを争えていた」
「でもウォームアップラップから、何かがうまく機能していないことが分かった。全てをこなすのは難しかった。ライダーたちはインから、アウトから、僕を抜いていったんだ」
「とても難しかったけど、自分たちのレベルは分かっているし、14位が自分たち本来のポジションでないことも、目標ではないことも分かっている。日曜日に向けて頑張るよ」
Francesco Bagnaia, Ducati Team
Photo by: Gold and Goose / Motorsport Images
「(バイクが)かなり動いていた。ウォームアップラップでウェットタイヤを温めようとしていただけなのに、あちこちではらんでしまった」
「何が起こったのか分からなかったよ。僕はただ集中してスタートからプッシュしようとしたけど、レースをスタートして最初のブレーキングでクラッシュしかけたよ」
「レースでは10周全てでかなりのリスクを犯した。何が起こったのかわからないけど、壊れていたのはバイクの方だ。だから僕らは調べてみる必要がある。ただ、セットアップのせいではないはずだ」
バニャイヤは土曜日のスプリントレースでフランスGP以来の無得点となった。昨年のイギリスGPも金曜日は11番手、土曜日朝のプラクティス3では7番手と低調な週末の蹴り出しだったが、決勝ではジャック・ミラー(現KTM)やマーベリック・ビニャーレス(アプリリア)を抑えて優勝したため、今年も状況を好転できるとバニャイヤは楽観視している。
「金曜日の午後は、ユーズドタイヤのフィーリングがとても良かった。ニュータイヤでもユーズドタイヤでも、かなり競争力があったんだ」
「プッシュしすぎたり、間違ったタイミングでプッシュしたりしないことがとても重要だ。パッケージとパフォーマンスで言えば、ドライでもウェットでも、僕らは上位で戦えると思う」
そして彼はこう付け加えた。
「金曜日は、多くのライダーが競争力を発揮できるポテンシャルを持っていることが分かったと思う。前にも言ったけど、このコースで違いを生むのは1周のパフォーマンスではなく、多くの周回におけるパフォーマンスだ。最速ではなくてもコンスタントに良いペースを重ねることができれば、20周に渡ってアドバンテージを持つことができる」
「金曜日のポテンシャルは高かったと思う。タイヤの消費はうまくコントロールできていたし、それらが僕らの助けになったのは確かだけど、多くのライダーが同じような状況にあると思う。ただ、多くのライダーが同じような状況だったと思うから、どうなるか見てみよう」
「昨年は10〜11人のライダーが3秒以内でフィニッシュした。普通は起きないことだけど、ここは特殊なコースなんだ」
Follow @MotorsportJP