Deniz Oncu, Red Bull KTM Ajo
舞台となるレッドブルリンクは快晴に恵まれ、Moto3クラス決勝は気温26度、路面温度26度のコンディションでスタート時刻を迎えた。
予選でポールポジションを獲得したのはコリン・ヴァイジャー(Liqui Moly Husqvarna Intact GP)、2番手にダニエル・オルガド(Red Bull KTM Tech3)、3番手がデニス・オンジュとなった。日本勢では佐々木歩夢(Liqui Moly Husqvarna Intact GP)が最上位の8番手となった。
なお5周目にはジャウマ・マシア(Leopard Racing)にマシントラブルがあり急失速してしまい、避けきれずに佐々木が接触してしまうシーンもあった。ただ佐々木は転倒などは免れて、そのまま5番手で走行を続けることができた。
優勝争いは6周目時点ではオルガド、オンジュ、ヴァイジャーの3名が先行。4番手のダビデ・アロンソ(GASGAS Aspar Team)以下に約1秒差という状況だったが、アロンソと5番手の佐々木はその後のラップで徐々に先頭集団に接近し、10周目にはひとつのトップ集団となった。
アロンソの転倒によって、佐々木は表彰台圏内に浮上。13周目にはオンジュを追い抜いて2番手となった。また先頭のオルガドがペースを落としていたこともあり、佐々木がオーバーテイクをしかけて一時はトップを奪うシーンもあった。ただオルガドも反撃し、佐々木はトップを維持できなかった。
そしてラップリーダーがオルガドのまま、レースは終盤に入った。佐々木は度々オルガドにプレッシャーをかけていき、ラストラップのターン1で先頭を奪って見せた。
ターン3で佐々木は一瞬オルガドとオンジュに先を行かれたものの、ターン4で再び先頭に返り咲いた。そして佐々木が先頭でラストコーナーへと向かったが、ここでオンジュとオルガドがイン側から佐々木を差して、最後は4台がもつれ込むようにフィニッシュラインへ向かった。
そしてトップチェッカーを受け、オーストリアGPを制したのはオンジュだった。2位はわずか0.005秒差で敗れたオルガド、そして3位が佐々木となった。佐々木は優勝を逃してしまったが、今回で6戦連続の表彰台獲得だ。
佐々木以外の日本人ライダーは、山中琉聖(GASGAS Aspar Team)が7位、鈴木竜生(Leopard Racing)13位、鳥羽海渡(SIC58 Squadra Corse)14位、古里太陽(Honda Team Asia)が18位という結果となった。
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