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4輪のトヨタも50年代を中心にディーラーでバイクを販売 「名古屋T・Tレース」その3【企画・NAGOYA発】

4輪のトヨタも50年代を中心にディーラーでバイクを販売 「名古屋t・tレース」その3【企画・nagoya発】

「名古屋T・Tレース」チーム部門で1位となったホンダドリーム号チームの3人(冨成一也さん提供)

4輪のトヨタも50年代を中心にディーラーでバイクを販売 「名古屋t・tレース」その3【企画・nagoya発】

名古屋T・Tレースを伝える名古屋タイムズ紙=1953年3月22日付

◇第20回「70年前に公道で開催された名古屋T・Tレース」その3

 来年3月に東京の公道を使って電動フォーミュラカーのレースが実施されるが、戦後初の公道レースとされるイベントは名古屋市内を発着として1953(昭和28)年3月に開催された。「名古屋T・Tレース」の通称で愛知、岐阜、三重の3県を巡ったオートバイのレースで総距離は約233キロ。現行の国産メーカーでは唯一、ホンダが出場していた。愛知県は1950年代に日本でも有数の「オートバイ王国」としても知られていた。

  ◇  ◇  ◇

 愛知県には1950年代には80社近い2輪メーカーが存在した。53年の名古屋T・Tレースには、BFビクター(BFモータース商会)、IMC(伊藤機関工業)、オートビット(藤田産業)、パール(山下工作所)、フライバード(土井産業)、ホダカ(穂高工業所)の6社が出場した。

 中京地区以外に浜松を中心とした遠州地方(静岡)でもオートバイ製作が盛んで、ホンダ、スズキ、ヤマハ発動機はいずれも同地方から誕生した。名古屋T・Tレースにはホンダのほか、ライラック(丸正自動車製造)、北川自動車工業など7社が参戦した。

 なお、4輪のトヨタも50年代を中心にディーラーで「トヨモーター」というバイクを販売していた。トヨタの研究所出身の川真田和汪が愛知県刈谷町(現・刈谷市)に設立した2輪メーカー「トヨモータース」が製造。直接の資本関係はないが、トヨタ系の日新通商(現・豊田通商)と販売提携していた。

 愛知県のバイク産業が衰退した一因として1959年に東海地方を襲った伊勢湾台風の影響が挙げられる。

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