#8 Toyota Gazoo Racing Toyota GR010 – Hybrid: Sébastien Buemi, Brendon Hartley, Ryo Hirakawa
FIA世界耐久選手権(WEC)第2戦ポルティマオ6時間レースの予選では、トヨタ勢がフロントロウを独占した。ポールポジションを獲得した8号車のブレンドン・ハートレーは、予選でマシンから最大限の力を引き出すことに努めたと説明した。
僚機7号車の小林可夢偉に0.3秒近い差をつけてポールを獲得したハートレーは、motorsport.comに「予選では、普段よりもクルマのポテンシャルを引き出すことに集中した」と語った。
「セブリングの予選でフェラーリに抜かれたので、少し悔しい思いをしていたんだ」
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一方でトヨタのWECテクニカルディレクターであるパスカル・バセロンは、2台のGR010に純粋な予選用セットアップを施したわけではないと強調した。
「我々はまだ、予選用のセットアップはしていない。というのも、クルマを変えては元に戻すというのは、望むような結果を招かないからだ」
「予選の準備、ウォームアップラップ、ピットアウトのタイミングなど、より具体的に集中することができた」
バセロンは、開幕戦の予選でポールポジションを獲得したフェラーリと、今回は1.4秒ほどの差がついたことに驚いたと認めた。彼はフリー走行が終わった段階で、今回も僅差のポール争いになると予想していたという。
「フリープラクティスの分析結果とは明らかに違っていたので、とても驚いている」
「キャデラックはこのサーキットでの走行経験がないから、トラブルに見舞われると予想していたが、それ以外のチームに関してセブリングでのギャップを考えると、フェラーリとの差は異様だ」
またハートレーのポールポジションタイムは、2021年にアルガルヴェ・サーキットで初めてWECが開催された際のポールタイムと比べて0.3秒ほどしか速くなっていない。
その間、2度GR010をアップデートしてきたトヨタの分析によれば、WEC初開催の直前である2021年6月に路面が再舗装されて以来、グリップが下がってきているのだという。
「我々はもう少し速く走れると思っていたが、ここの路面が徐々に遅くなっているようだ」
2021年よりも約10℃高い路面温度や、風の強いコンディションだったことも、トヨタ勢のタイムが想定よりも悪かったこと、フェラーリとの差が広がったことに関係しているかもしれない。
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