Aleix Espargaro, Aprilia Racing
アプリリアのアレイシ・エスパルガロは、MotoGP第3戦アメリカズGPのオープニングラップでクラッシュを喫しリタイアとなったが、ホールショットデバイスの不具合で車高が戻らなかったことがその原因だったという。
エスパルガロはターン1のエイペックスでは3~4番手を走行していたが、ターン3以降コーナーが連続する区間で7番手まで後退。そしてバックストレートエンドのターン12で転倒してしまったのだ。
エスパルガロ曰く、リヤの車高調整デバイスの不具合が転倒に繋がったのだという。そして7周目にピットインしリタイアしたラウル・フェルナンデス(RNF/アプリリアのサテライトチーム)も車高調整デバイスの不具合に見舞われていたようだ。
バイクにおけるリヤの車高は、リヤタイヤにかかる荷重やバイクの重心位置、前後バランスなどを大きく左右する要素だ。これが加速に最適化された形で固定されてしまえば、コーナリング時に支障を来すのは想像に難くない。
レース後、エスパルガロはそう説明した。
「最初からずっとバイクが地面に触れて火花を散らしていたし、バックストレートはずっと車高が低い状態だった」
「ターン3では正しい位置に戻ったんだけど、スロットルを開けたらまた下がってしまい、その瞬間ステアリングが閉じたんだ」
エスパルガロは「これまでも何度かあったことだが、今日もまたラウルの身に起こった」と語り、トラブルがなければ「表彰台を争うことは可能だった」と悔しがった。
アプリリアは今年、車高調整システムのコンポーネントを変更しているが、それが問題をむしろ問題を大きくしているようだ。
「この冬、全てのテストを通じて僕とRNFの2人のライダーが5回、この現象に見舞われた。でも、レースで起きたのは初めてだ」
「気温が高いときに起こることは知っているが、土曜日も暖かかったので、なぜ起こらなかったのかはわからない」
「このサーキットは僕にとって難しいサーキットで、一生懸命に頑張ったのに、腹が立つよ。もし表彰台を獲得していたら、(次戦の)ヘレスまでずっと祝っていただろうね」と、エスパルガロはジョーク交じりに悔しさをにじませた。
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