2月11日(土)にサウジアラビアで行なわれたフォーミュラEハイデラバードePrixで2位表彰台を獲得したニック・キャシディはアメリカ・フロリダへ飛び、2月13日(月)から2日間にかけてセブリング・インターナショナル・レースウェイで行なわれるインディカー・シリーズのグループテストへ参加。チップ・ガナッシ・レーシングから、ホンダ製エンジン搭載のダラーラ『IR18』をドライブすることとなった。
エンヴィジョン・レーシングからフォーミュラEへ参戦するキャシディは2023年のシーズン9終了後に契約更新を迎える予定となっており、2024年はフォーミュラE以外での機会を選ぶことができるオプションが与えられている。
ただ、motorsport.comがGen3導入2年目となるシーズン10もフォーミュラEへ参戦を続けたいかと訊くと、キャシディは「僕のオプションはオープンだから、そのうち分かるよ」と答えるに留まった。
キャシディは現在エンヴィジョンで在籍3年目を迎えており、シリーズでは何度も速さを見せつけてきた。そのハイライトは、2連戦となった昨年のニューヨークePrixでの勝利だろう。
2022年はフォーミュラEと平行して、ドイツ・ツーリングカー選手権(DTM)とFIA世界耐久選手権(WEC)のふたつにも参戦していたが、2023年のスケジュールにふたつ目のプログラムを追加するかどうかは未定。というのもキャシディが所属するレッドブル陣営はDTMから撤退。WECではAFコルセがダビデ・リゴンを後任に指名しているからだ。
キャシディは母国ニュージーランドの隣国オーストラリアでスーパーカー・シリーズに参戦する可能性もあるが、シェーン・バン・ギスバーゲンと共にトリプル・レース・エンジニアリングで今年初めに耐久レースへ参戦する契約を結んでいる。
Alex Palou, Chip Ganassi Racing Honda
Photo by: Jake Galstad / Motorsport Images
ただキャシディにとっては、2024年からのインディカー参戦、特にチップ・ガナッシで現在アレックス・パロウがドライブする10号車は選択肢のひとつとなり得る。
パロウとガナッシは昨年、パロウがアロー・マクラーレンSPへ移籍しようとしたことで裁判沙汰に。彼は今月始初めにチームとの関係が”100%”戻ったと語ってはいたものの、2024年のマクラーレン移籍はまだありえそうな話だ。
近年はフォーミュラEとスポーツカーレースに注力してきたキャシディだが、フォーミュラレースでは確かな実績を持っている。
現在は消滅したヨーロッパF3にプレマから参戦し、日本のスーパーフォーミュラへ4年間参戦し、計3勝と11回の表彰台を獲得。2019年にはスーパーフォーミュラでドライバーズチャンピオンに輝いている。
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