現在ヤマハでテストライダーを務めているカル・クラッチローだが、彼はこの役割の難しさは予想以上だったと語っている。
MotoGPで3勝を記録しているクラッチローは2020年シーズン限りで現役を引退。キャリア後半はホンダとの関係が深かったが、2021年からはヤマハに移り、テストライダーの役割を担うことになった。
クラッチローは2011~2013年にかけてテック3でヤマハのマシンを走らせた経験があるため、古巣のマシンに戻ってきたとも言える。
最近、英Autosport/Motorsport.comの独占インタビューに応えたクラッチローは「テストでは27人ものスタッフが付いているし、全力だ」とヤマハの開発への力の入れ具合を語っており、ガレージはモノでいっぱいだと話した。
「重要な役割だよね。なかなかに難しいよ」
クラッチローはテストライダーという自身の役割について、そう語った。
「評価という面でも素早くできるし、その力があったんだ。1日中たくさんの指示を受けていたよ。僕は短時間で彼らに同じだけの内容を伝えることができたからね。だからヤマハも僕をテストライダーにしたんだと思うよ」
「問題はMotoGPで常に先頭集団に出られるほど速くはなかったことだった。でも、これが上手くやる方法だった」
「先頭を走っている奴らは、だいたいの場合可能な限り速く走りたいということだけを考えている」
Cal Crutchlow, RNF MotoGP Racing
Photo by: Gold and Goose / Motorsport Images
「もちろんバイクが良くなっていないと、話は難しくなる。そうなると、できることはあまりないいからね」
「そしてライダー達は僕がやっているのと同じことを経験するし、それがセッション中になってしまうんだ」
クラッチローは11月にはヤマハがかつて見たことの無いほど、2023年型バイクの開発に懸命に取り組んでいると言及するなど、2022年にクアルタラロが経験した苦戦を繰り返さないように邁進していることがうかがえる。
ただ、バレンシアでのポストシーズンテストでは9月のミサノテストでは好評だった新エンジンがうまく機能せず、クアルタラロは困惑を示していたなど、順風満帆とはいっていないようだった。
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