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「ロータリーの火は消さない」 マツダ、11月発売PHVの発電機に

「ロータリーの火は消さない」 マツダ、11月発売phvの発電機に

ロータリーエンジンを発電機に使った「MX―30 Rotary―EV」=マツダ提供

 マツダは14日、独自のロータリーエンジン(RE)を搭載した乗用車を11年ぶりに国内で発売すると発表した。小型で軽量、高出力という性能を持つREを発電機として活用し、プラグインハイブリッド車(PHV)に搭載する。業界トップクラスの航続距離の長さが特長だ。

【画像】ロマンだけじゃない「ロータリーは武器」 マツダがPHVに使う狙い

 車名は「MAZDA MX―30 Rotary―EV」。同社初の量産型の電気自動車(EV)で、2020年に販売を始めた小型SUV(スポーツ用多目的車)の「MX―30」にREを搭載する。価格は税込み423万5千円から491万7千円。11月に売り出し、月間300台の販売を目指す。欧州でも今秋に販売を始める予定という。

 「REの火は消さないという強い思いを持って開発してきた。RE開発の歴史はマツダの歴史そのもの」。小島岳二・取締役専務執行役員は開発の意義を強調する。

 1960年代、マツダが世界で初めて量産に成功したREは、燃費の問題などでスポーツカー「RX―8」の12年の生産終了でいったん姿を消した。ただ、その後も技術系の社員らは「復活」を模索。MX―30のハイブリッド化には「航続距離の出るモーター駆動装置と組み合わせて車両内に収まるエンジンは、REだけだった」(上藤和佳子MX―30主査)という。

 航続距離は充電した電池だけで107キロメートルとPHVでは業界トップクラス。50リットルのガソリンタンクを備え、REで発電してモーター駆動させれば計算上は800キロメートル超走れる。また、災害時などにREで発電すれば、家庭向けで約9・1日分(1日の想定使用量10キロワット時)の給電が可能という。(松田史朗)

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